テスタ氏が語る50億円規模の分散投資戦略と資産防衛の考え方
本記事は、YouTube動画
「半永久的に売らないと決めた」億単位で買ったプロ投資家の最新投資ポートフォリオの中身とは/【テスタ×田中渓】/MONEY&MATE(マネーメイト)
の内容を基に構成しています。
短期売買の第一人者が語る「半永久ポートフォリオ」という新しい軸
長年、日本株の短期売買で結果を出し続けてきた個人投資家・テスタ氏が、現在力を入れているのが「半永久的に売らないことを前提としたポートフォリオ構築」です。
本動画では、テスタ氏がどのような考え方で資産を分散し、最終的に50億円規模の長期ポートフォリオを目指しているのかが具体的に語られています。
デイトレードの達人として知られる人物が、なぜ「売らない投資」に行き着いたのか。その背景には、資産規模が拡大したからこそ直面する現実と、世界情勢を踏まえたリスク管理の思想がありました。
資産が増えるほど短期売買だけでは回らなくなる現実
テスタ氏は、投資を始めた当初から「とにかくリスクを取りすぎない」スタイルを徹底してきたと語ります。
1つの銘柄に大きく賭けることができない性格であるため、常に30銘柄から35銘柄程度に分散し、1つか2つが当たれば全体としてプラスになる構成を意識してきました。
しかし、資産が数十億円規模に近づくにつれ、短期売買だけでは資金を効率的に回しきれなくなってきたといいます。
さらに、現金のまま保有することについても、インフレによる価値の目減りという問題を強く意識するようになりました。
このような背景から、「日本株だけに依存しない」「世界で何が起きても資産を守る」ことを最優先に考えた結果、半永久的に保有する資産群を別軸で構築するという判断に至ったのです。
50億円を目指す半永久ポートフォリオの全体像
日本株とは別に構築する長期保有専用ポートフォリオ
テスタ氏の現在の投資スタイルは、大きく2つに分かれています。
1つは従来通りの日本株を中心とした短期売買や中期投資。
もう1つが、今回の動画で語られている「半永久的に売らない」ことを前提とした長期ポートフォリオです。
この長期ポートフォリオは、最終的に50億円規模を目標としており、現在はその半分程度まで積み上がっている段階だと説明されています。
組み入れ資産の具体例
半永久ポートフォリオに組み入れられている資産は非常に幅広く、以下のような特徴があります。
- アメリカ株を中心とした海外資産
- TOPIXなど日本市場全体に連動する指数
- オールカントリーやS&P500といったグローバル株式インデックス
- 金
- ビットコイン
- 米国債
- 投資信託やファンド
- 不動産
これらは「一度買ったら基本的に売らない」という前提で組み入れられており、値動きの短期的な上下は気にしないスタンスが貫かれています。
なぜ任天堂なのか 個別株を1億円単位で組み入れる理由
長期ポートフォリオの中で、インデックスやコモディティと並び、珍しく個別株として名前が挙がったのが任天堂です。
テスタ氏は、半永久ポートフォリオの中に「一生持っていられると思える個別株」を3銘柄から5銘柄ほど入れたいと考えています。
1銘柄あたりの投資額は1億円を想定しており、任天堂はその第1号として組み入れられた形です。
一方で、ビットコインのように将来が読みづらい資産については、投資額を1億円に抑えるなど、自信の度合いによって金額を調整している点も特徴的です。
地域分散の徹底 インド・中国・アフリカへの投資
テスタ氏は、オールカントリーやS&P500だけでは分散が不十分だと考え、地域特化型の投資も重視しています。
インドについては、インド工科大学出身者のスタートアップに特化したファンドを活用し、成長リスクを取る形で投資しています。
中国については、個別株ではなく指数連動型の商品を選択し、国全体の成長を取り込む形を取っています。
さらにアフリカについても、政治や通貨が比較的安定している国に絞り、現地事情に精通した人材が選定するスタートアップファンドを通じて投資を行っていると語られました。
短期売買から中長期投資への心理的な壁
動画後半では、テスタ氏が最も苦労した点として「デイトレード脳から抜け出すこと」が語られています。
10年以上デイトレード中心で相場を見続けてきたため、銘柄を見ると無意識に「1分後に上がるか下がるか」という視点で考えてしまう癖が抜けなかったといいます。
中長期投資では、一時的な下落で売ってはいけないと分かっていても、感情がそれを許さない場面が何度もあったそうです。
その葛藤を乗り越えるために、月単位の損益は気にしない、年間でマイナスにならなければよいという考え方に切り替えたことが、大きな転機になったと語られています。
アベノミクス相場での大きな転機
テスタ氏の投資人生における最大の転機として挙げられたのが、2013年のアベノミクス相場です。
当時、資産が約1億円だったところから、1年で約5億円の利益を上げた経験は、金額だけでなく精神的な面でも大きな意味を持っていました。
この相場では、デイトレードに加えて、上昇相場を前提とした中長期保有を事前に決め、その通りに実行できたことが成功につながったと振り返っています。
重要だったのは、大きく勝っている最中でも「勝っている」という意識を持たなかった点です。
相場が終わるまでは気を緩めず、すべてが終わってから考えればいいという姿勢を貫いたことが、結果として大きなリターンにつながったと語られました。
追加解説 初心者が学ぶべきポイント
本動画から初心者が学べる重要なポイントは、短期売買か長期投資かという手法論ではありません。
資産規模やライフステージによって、最適な投資スタイルは変化するという現実です。
また、「現金は安全」という思い込みに対し、インフレという見えないリスクがあることを明確に意識している点も、非常に示唆に富んでいます。
分散とは単に銘柄数を増やすことではなく、資産クラスや地域、時間軸を分けることだという考え方は、初心者にとっても重要な視点です。
まとめ 売らない投資は逃げではなく戦略である
テスタ氏の半永久ポートフォリオは、「楽をするための投資」ではありません。
世界で何が起きても資産を守るという明確な目的のもと、徹底的に分散し、時間を味方につける戦略です。
短期売買で結果を出してきた投資家ですら、資産規模が変われば戦い方を変える必要があるという事実は、多くの投資家にとって重要な示唆を与えてくれます。
投資スタイルに正解はありませんが、自分が今どの段階にいて、何を守りたいのかを考えること。
その重要性を、今回の動画は強く教えてくれています。


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