※本記事は、YouTube動画「増配発表も優待改悪爆損!あの銘柄と決別」の内容を基に作成されています。
結論:配当金が増えても優待制度の改悪で魅力が減退。冷静な売却判断が重要。
2025年4月14日、投資家の注目を集めたのは「増配」と「優待改悪」が同時に発表された銘柄たち。とくに長年保有していた銘柄を泣く泣く売却したという個人投資家のリアルな声は、今後のポートフォリオ戦略を考えるうえで参考になります。
1. 大光(3160):優待改悪でPTS急落
魅力的だったこれまでの優待制度
- 100株保有でクオカード500円 × 年2回
- 実店舗に持ち込むと1000円分の商品と交換可能
- 実質利回りは最大で4%超
東日本でスーパー事業を展開する「大光」は、クオカードや商品引き換え制度で人気の高い株主優待銘柄でした。
しかし今回、100株の優待を廃止し、500株以上の保有者のみ優待を継続するという変更を発表。事実上の“優待改悪”として、PTS(私設取引市場)では株価が下落。
信頼されていた制度が突然改悪されることのリスクが浮き彫りになりました。
一方で増配も実施
- 過去の配当推移:5円 → 5.5円 → 6円 → … → 現在14円
- 配当利回りは約2.4%
たしかに業績は改善傾向で増配を重ねており、企業努力は見えるものの、魅力は相対的に低下しています。現在は高配当銘柄が市場に多数あるため、インパクトは薄め。
2. 長年保有していた「イオンモール」もついに売却
株価上昇を機に決別
- イオンとの統合進展により株価が上昇
- これまでにもらえていたイオンギフトカード3000円分の優待が廃止され、実質的な優待魅力も消失
- 最終的には25万円相当の資金を確保し、他の銘柄への乗り換え準備へ
保有期間も長く、思い入れが深い銘柄だったようですが、優待改悪と株価上昇のタイミングを冷静に判断し、利益確定へ踏み切った事例です。
3. ウェルシアHDも売却へ
- ツルハHDとの統合報道
- 優待制度も廃止の流れが濃厚
- 株価がプラス圏になったタイミングで2500円台で売却
- 2000円前後で購入していたため利益確定
ツルハとの統合により、優待も消える可能性が高く、今後の変化に不安を感じて売却したとのことです。こちらも冷静な判断が光りました。
【参考】決算発表・増配銘柄紹介
動画ではさらに多数の銘柄を紹介しています。以下はその一部をまとめたものです。
銘柄名 | 内容 | コメント |
---|---|---|
クリエイト・レストランツHD | 1円増配、4%増益見通し | 外食で使える優待が人気。BTSでは下落傾向 |
SFPホールディングス | 2円増配、14%増益 | 磯丸水産など展開。居酒屋需要回復の兆し |
アークス | 70円配継続、3%増益 | 北海道地盤のスーパー。内需の底堅さあり |
イズミ | 18%増益見通し | 優待券がイオンと類似。ギフト券にも交換可 |
リテールパートナーズ | 優待:JCBギフトカード年2回 | 地方スーパーで安定経営。利回りも良好 |
ハローズ | 13期連続増益、8円増配 | 中四国地盤。地方スーパーの堅調な経営 |
鉄人化計画 | 8.1倍増益、通期超過 | ラーメン優待など魅力満点。株価も上昇傾向 |
FPパートナー | クオカード3000円優待、5月権利 | 42%減益だが再注目の可能性あり |
まとめ:優待改悪のリスクをどう捉えるか?
「増配したのに株価が下がる」——そんな逆説的な現象が起こるのは、優待制度の改悪がそれだけ投資家にとって大きなインパクトを持つからです。
ポイント
- 長期保有銘柄でも、優待の改悪リスクは常に存在する
- 増配は企業努力の証だが、相対的な魅力が薄れると売られる
- 冷静な「撤退判断」も資産を守るためには必要
現在は多くの高配当銘柄が暴落中で割安に放置されています。優待が改悪された銘柄を無理に握りしめるより、次の機会に資金を回す柔軟さが今後の投資成績を左右するかもしれません。
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