投資初心者向けに、低リスクで4%から5%の利息が狙える米国債投資について解説した動画です。
2022年以降、世界中で金利が上昇しています。米国の金利は非常に高く、4%から5%の利息が狙える状態です。一方、日本はまだ低金利のままです。こんな状況で、何に投資すれば良いのか。その答えが米国債です。
債権とは?
まずは基本から。債券は国や地方自治体、企業などが投資家からお金を借り入れるために発行する証券です。
投資家は満期まで持てば、お金が戻ってくるだけでなく、利息も得られます。
債券は発行体によって分類され、国が発行するものは国債、地方が発行するものは地方債、企業が発行するものは社債と呼ばれます。
米国債の魅力
米国債はアメリカ政府が発行する債券で、以下の3つの魅力があります。
1. 世界トップレベルの信用力
米国は世界最大の経済大国であり、格付け会社の評価も非常に高いです。
例えば、S&PとフィッチではAA+とAAの格付けです。
日本は25位で、A1やA+という評価です。アメリカは世界をリードするIT産業、強力な軍事力、高い自給率などを持ち、経済的な安定性が非常に高いです。
2. 暴落相場に強い
米国債は経済危機時にも強いです。リーマンショックやコロナショックの際、世界中の投資家が米国債を買い求めました。
アメリカ政府の信用力は非常に高く、元本と利息の支払いが期待できます。生債券を満期まで持つことで、途中の価格変動リスクを避けることができます。
3. 金利が高い
米国債の金利は現在非常に高いです。例えば、3ヶ月の米国債は5.318%、1年で5.13%、5年で4.6%、30年で4.6%という高い利回りを提供しています。
一般的に長期の債券ほど金利が高くなりますが、現在は逆イールド現象が見られます。これは、不景気の予兆とされる現象です。
米国債のリスク
米国債にもリスクがあります。以下の3つのリスクについて詳しく見ていきましょう。
1. 価格変動リスク
金利が上がると債券価格は下がり、金利が下がると債券価格は上がります。
これは、より高金利の新しい債券が登場すると、古い低金利の債券の魅力が減るためです。しかし、生債券を満期まで持つことで、価格変動リスクを回避できます。
2. 信用リスク
債券の発行体が破綻すると、利息も元本も戻ってきません。アメリカ政府の信用力は非常に高いですが、デフォルトリスクがゼロではないことを認識する必要があります。
3. 為替リスク
日本円で米国債を買うと、為替変動によるリスクも考慮する必要があります。
例えば、1ドル100円の時に米国債を買い、満期時に1ドル50円になっていた場合、円ベースでの価値が減ってしまいます。
利付債とゼロクーポン債の違い
利息債
- クーポン:定期的に利息が支払われる。例えば年に2回など。
- 購入価格:額面価格(通常100)に近い価格で購入される。
- 収益:クーポン利息として定期的な収入を得ることができる。
- 保有期間:満期まで持ち続けると額面価格で償還される。
- 投資家のメリット:定期的な利息収入が得られるため、安定した収入源が確保できる。
- 例:100万円の債券を購入し、年間4%の利息(4万円)を年2回(2万円ずつ)受け取る。
ゼロクーポン債
- クーポン:利息は支払われない。
- 購入価格:額面価格よりも大幅に低い価格で購入される。
- 収益:満期日に額面価格が支払われることで収益が得られる。購入価格と額面価格の差が収益となる。
- 保有期間:満期まで持ち続けると額面価格で償還される。
- 投資家のメリット:利息が支払われないため、複利効果を活用できる。特に長期間の投資に適している。
- 例:37.78万円で購入した債券が、20年後に100万円で償還される。年間4.73%の利回りが得られる。
比較
- 利息支払い:利息債は定期的な利息支払いがあるが、ゼロクーポン債には利息支払いがない。
- 購入価格:利息債は額面価格に近い価格で購入されるが、ゼロクーポン債は額面価格よりも大幅に低い価格で購入される。
- 収益の形式:利息債は定期的な利息収入を得るのに対し、ゼロクーポン債は満期時に額面価格との差額で収益を得る。
- 投資期間:ゼロクーポン債は長期投資に向いており、利息債は短期から中期投資にも適している。
米国債の買い方
米国債を買う方法は非常に簡単です。
- 証券会社に行くか、電話で注文する。
- ネット証券を利用する場合、自分の証券口座にログインし、債券を選んで購入する。
ネット証券を利用する方が簡単で、例えばSBI証券では多くの米国債が取り扱われています。新発債や既発債から選べ、オンラインで簡単に購入できます。
まとめ
米国債は、世界トップレベルの信用力、暴落相場に強い、そして高金利という3つの魅力があります。
しかし、価格変動リスク、信用リスク、為替リスクという3つのリスクも伴います。特に為替リスクについては注意が必要です。
米国債は特に、50代から60代の方や、既に資産を持ち、低リスクで安定した収益を求める方に向いています。興味がある方は、さらに勉強を進めてみてください。
米国債投資の選択肢を広げ、知識を深めるために、ぜひ今回の情報を参考にしてください。これからも引き続き、賢く学び、行動していきましょう。
知っておきたい専門用語集
- 債権:国や地方自治体、企業などが投資家からお金を借り入れる目的で発行する証券。投資家は満期まで持てばお金が戻ってきて、利息も得られる。
- 国債:国が発行する債券。
- 地方債:地方自治体が発行する債券。
- 社債:企業が発行する債券。
- 米国債:アメリカ政府が発行する債券。トレジャリーボンドとも呼ばれる。
- クーポン:債券の利息。クーポン利息とも言う。
- 額面:債券の元本部分の金額。通常は100と表示される。
- キャピタルゲイン:債券を購入価格より高く売却した際の利益。
- キャピタルロス:債券を購入価格より低く売却した際の損失。
- 利回り:債券の投資収益率。クーポン利息とキャピタルゲインを合計した年率。
- 召喚日:債券の満期日。元本が返済される日。
- 残存年数:債券の発行日から召喚日までの年数。
- 発行体:債券を発行する主体。米国債の場合、米国政府が発行体。
- 格付け:信用格付け機関が発行体の信用度を評価したもの。米国債の格付けは高い。
- デフォルト:発行体が債券の元本や利息を支払えなくなる状態。
- 逆イールド:短期債券の利回りが長期債券の利回りを上回る現象。不景気の予兆とされる。
- 為替リスク:為替レートの変動によって生じるリスク。円高になると外国債券の価値が下がる。
- 立債:クーポン利息が定期的に支払われる債券。
- ゼロクーポン債:利息が支払われず、発行価格が額面価格よりも低い債券。満期日に額面が支払われる。
- トレジャリーストリップス:ゼロクーポン債の一種。利息はつかないが安く買える。
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