【結論】景気後退の兆しは意外なところに表れるが、投資判断の材料にするべきではない
景気後退(リセッション)のサインは、経済統計だけでなく、身近な消費行動や文化の変化にも現れるといわれています。
今回紹介された5つの「意外な景気後退サイン」は、日常生活に密着している一方で、これらをもって投資判断をするべきではないという警告もセットで伝えられています。
つまり、「面白い話」として知っておきつつ、投資や資産運用は冷静に本筋を守ることが重要です。
景気後退を示す5つの意外なサインとは?
ここからは具体的に、今回紹介された5つのサインを詳しく見ていきます。
1. 口紅指数(リップスティック・インデックス)
- 不景気になると、高級品(バッグや靴)は買い控えられる
- 代わりに、手頃な贅沢品(プチプラの口紅など)の売上が伸びる
【例】
ドラッグストアで買えるような安価な化粧品が売れている時は、景気後退のサインかもしれません。
この「口紅指数」は、2001年の米国同時多発テロ後にエスティローダーの会長が提唱し、有名になりました。
2. 男性用下着指数
- 不景気になると、男性は下着を買い替えなくなる
- 古くなった下着を長期間使い続けるようになる
【例】
アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)の元議長アラン・グリーンスパン氏もこの説を信じていたことで有名です。
これは「必要最低限の支出しか行わなくなる」という消費心理を表しているとされています。
3. スカート丈指数
- 景気が良いとスカート丈が短くなり
- 景気が悪いとスカート丈が長くなる
【例】
1920年代の「フラッパー文化」では、景気が良かったためスカートが短くなったと言われています。
一方、大恐慌時代にはファッションがより保守的になり、スカート丈も長くなったというデータがあります。
ただし、現代ではこの関係性はかなり薄れているとの指摘もあります。
4. マッチングアプリ指数
- 有料のマッチングアプリ契約者数が減少
- 無料または格安アプリの利用者が増加
【例】
マッチングアプリ大手のデータを分析すると、景気悪化時には「無料アプリ志向」が強くなる傾向が見られるそうです。
金融メディア企業の創業者アンドリ氏によれば、「この指標は恐ろしいほど正確」だとか。
5. 風俗・ストリップクラブ売上指数(ストリッパー指数)
- 風俗業界やストリップクラブの売上減少も不景気のサイン
【例】
2022年に景気後退のサインとして注目され、実際にストリップクラブの売上が低迷していたというデータも報告されています。
この指数は、人々の「余剰支出」すなわち、生活必需品以外への出費の減少を示しているといえます。
どうしてこんなにたくさんの「景気サイン」があるのか?
理由は大きく2つです。
1. 確実な景気後退の指標は存在しないから
- 景気後退はリアルタイムではほとんど分からない
- 公式発表も数ヶ月〜数年遅れる
- 実は「もう不景気だった」と後から気づくことが多い
そのため、「少しでも早く兆候をつかみたい」という欲求から、様々な代替的な指標が探し出されてきました。
2. 景気を予測できればお金が儲かるから
- 景気が良くなるなら株を買えばいい
- 景気が悪くなるなら株を売ればいい
未来を的確に読めれば、投資で大きな利益を得られる可能性があるため、あらゆるサインが真剣に探求されてきたのです。
【注意】これらのサインを信じすぎてはいけない
動画でははっきりと警告されています。
- こうしたサインは「面白いネタ」として楽しむだけにする
- 決してリアルマネー(投資判断)の材料にしてはいけない
特にトランプ関税ショックなど、世界経済が荒れている局面では、根拠の薄い話が飛び交いやすいです。
「このサインが出たからすぐに株を売ろう」「今すぐ金を買え」などという声に惑わされず、冷静さを保つことが重要です。
まとめ:冷静に、愚直に、資産運用を続けよう
最後に動画で繰り返し伝えられたメッセージをまとめます。
- 景気後退サインは「雑音」である
- 投資は一貫した方針(航路)を守り続けることが最も大切
- 流行りの指標や噂話に振り回されると、資産運用で失敗する
- 「耳栓をして航路を進め」ば、最終的には目的地(資産形成)にたどり着ける可能性が高い
投資で最も重要なのは、誘惑に負けない心と一貫性のある行動だということです。
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