【施策表明演説】2月20日は日本株の構造転換点になるのか。PB目標撤廃、フィジカルAI、防衛9兆円まで徹底シナリオ解説

本記事は、YouTube動画『【施策表明演説】明日が日本株の構造を変えるXデーとなる可能性と今後のシナリオ徹底解説』の内容を基に構成しています。

2026年2月20日という日付が、後になって「日本株の見方を変えた日」として語られるかもしれない。動画はそう強い言葉から始まります。テーマは単なる相場の短期予想ではなく、日本経済を30年以上縛ってきた制度の根を外し、投資家の評価軸そのものが変わる可能性があるという話でした。

焦点は、2月20日に行われる高市内閣の施策表明演説です。選挙結果を受け、政策の設計図を示す場になり得るため、内容次第では「日本株の構造を変えるXデー」になり得る、というのが動画の主張です。

目次

なぜ2月20日が「Xデー」になり得るのか

動画が強調するのは、今回の演説が「通常の所信表明」ではなく、今後の政策運営を宣言する性格が強い点です。もしここで、財政運営の大前提や、国家として注力する産業分野、投資規模、さらに中長期の国家目標まで踏み込んだ発言が出れば、市場が前提にしてきた日本の将来像が書き換わる可能性があります。

その結果、これまで日本株が背負ってきた「安いけど上がらない」という評価、いわゆるバリュートラップの見方が変わるかもしれない。動画はこの転換を、制度面と産業面の両方から説明していました。

30年以上の停滞を生んだ「見えない鎖」

動画は、バブル崩壊後の長期停滞の原因を、少子高齢化や内需の弱さだけで片付けてはいけないと述べます。最大の要因はより制度的で、それが「プライマリーバランス黒字化目標(PB目標)」だったという見立てです。

プライマリーバランスとは、国の税収と、国債の利払い・返済を除いた歳出の差です。PB黒字化目標は、要するに「借金に頼らず、稼いだ範囲で支出する」というルールに近いものです。家計に置き換えると一見健全に見えますが、国家経済は家計と同じではない、というのが動画の論点でした。

デフレのように物価が下がり、民間の投資意欲が弱い局面で、政府が支出を絞ると、経済全体のお金の流れが細くなりやすい。企業の売上が伸びにくく、賃金も上がりにくく、消費も増えにくい。この循環が続くことで「成長期待」がしぼみ、それが株式市場の評価にも長期的に影響してきた、という流れです。

動画はこのPB目標を「デフレの憲法」と表現し、2月20日の演説でこれが公式に撤廃され、積極財政へ完全移行する可能性が高いと見ています。ここが、単なる方針変更ではなく「ゲームのルール変更」だという位置づけです。

株価に効くメカニズムを、PERで説明する

次に動画が踏み込むのが、株価がどう動き得るかの仕組みです。ここで出てくるキーワードがPERです。PERは株価収益率で、株価が1株当たり利益(EPS)の何倍で買われているかを示します。

動画によれば、日本株のPERは長らくおよそ14倍から16倍のレンジに収まりやすかった。世界から見れば割安でも「上がらない罠」と見られやすかったのは、結局、日本経済の成長期待が低かったからだ、という説明です。成長が期待できない市場の株を、高い倍率では買いにくい。これは投資の直感にも合います。

ここで動画は、仮定の計算を提示します。名目経済成長率が現在の1%前後から、積極財政とインフレの定着によって3%から5%程度へ上がった場合、適正なPER水準が大きく切り上がる可能性がある、という話です。例として、現状のPERが15倍前後だとして、18倍から22倍へ切り上がるケースを仮定しています。

さらにEPS成長を組み合わせると、日経平均の理論値として6万円という数字が試算される、と述べます。動画内の考え方の例では、2027年度のEPSを3000円、期待成長率を5%、期待収益率を10%と仮定すると、理論株価として6万円水準が導かれる、という形でした。

もちろん動画も、これは条件が揃えばそうなり得るという試算であり、確実な予測ではないと釘を刺しています。ただ、重要なのは「株価は気分ではなく、成長期待と評価倍率で説明できる部分が大きい」という構造を理解することだ、と話を進めます。

そして、より根本の前提として示されるのが「GがRを上回る」という状態です。Gは名目経済成長率、Rは長期金利。成長のスピードが金利コストを上回る状態が続くと、企業の売上や賃金、税収が伸びやすくなり、政府債務は名目では増えても、経済規模に対する相対比率が小さくなり得る。動画はこれを、良いインフレと成長が共存する理想的な環境として位置づけます。

フィジカルAIが「日本株の見方」を変える可能性

ここから動画の独自色が強くなります。AIというと、多くの人はChatGPTのようなデジタルの頭脳を思い浮かべます。しかし動画は、2026年にAIの主戦場が「デジタル空間」から「物理空間」へ移ると主張します。これを象徴する言葉がフィジカルAIです。

フィジカルAIは、デジタルの知性に肉体を与える技術、つまりロボットや機械がAIによって自律的に動く世界を指します。ここで問いが立ちます。頭脳に当たるAIチップは米国が強い。では、AIに肉体を与えるためのパーツ、精密な関節やセンサー、駆動機構を作れる国はどこか。動画は答えを日本だとします。

具体例として、2025年末から2026年初頭にかけて、NVIDIAが日本の産業用ロボット大手である安川電機やファナックと協業を発表した、という流れに触れます。

これまで人がプログラミングしていた複雑な動作を、AIが学習し実行する方向に進む。工作機械も、人の指示を理解して動く直感的制御へ向かう。動画はこれを「製造現場がAI搭載の筋肉へ進化する」と表現します。

そして、この変化が市場評価に与えるインパクトとして、単なる機械メーカーではなく「AI産業の不可欠なインフラ」として別のバリュエーションが付く可能性を指摘します。例として挙がるのが、ハーモニック・ドライブ・システムズです。ロボットの関節に当たる精密減速機で強い地位を持つとされ、フィジカルAIが普及すれば需要が広がる可能性がある、という見立てです。

同様に、AIが現実世界を見るためのセンサー技術、AIが操作する物理駆動部を担う空気圧機器、摩擦を減らすベアリングなど、日本の得意分野が「AIの肉体側の必需品」として再評価されるかもしれない、という文脈で語られます。もし2月20日の演説で、AIロボティクスによる労働力不足の根本解決が政策として明確に打ち出されれば、評価の切り替えが起きる可能性がある、というのが動画の筋です。

防衛予算9兆円は「軍拡」か「産業構造転換」か

次の大きな柱が防衛産業です。動画は、2026年度の防衛予算案が9兆353億円で過去最大を更新したと述べます。ここで大切なのは金額だけではなく、中身が変わっている点だと説明します。

従来の戦車や艦艇のような正面装備から、無人機や長距離ミサイルといった分野へ重点が移りつつある。特に無人機防御網の構築計画として、2773億円が投じられるという数字が示されます。数千機規模の無人機配備が想定され、量産化が求められる。ここで動画は、AIとロボティクスを使った低コスト大量生産へ生産体制が変わっていく可能性に触れます。

その受益候補として、三菱重工業が挙げられます。動画は三菱重工を、防衛だけの会社ではなく、複数の成長エンジンを持つ特殊な企業として説明します。防衛分野ではミサイルや次世代戦闘機などで中核を担い、技術者を3割増する増産体制、受注残高が過去最高水準といった話が出ます。加えて、CO2回収技術で世界トップシェアを持つとされる技術、宇宙インフラ分野での受注増の可能性など、防衛以外のテーマも同時に進むという見方です。

市場がまだ「重厚長大メーカー」として見ている一方で、実態は防衛、エネルギー転換、宇宙の3領域で成長している。米国のロッキード・マーティンのような評価が日本で共有されれば、見方が変わる余地がある、という主張につながります。

ラピダスと半導体は「本体」より周辺企業が効くという視点

動画は半導体の国家プロジェクトであるラピダスにも触れます。

2022年設立で北海道に拠点を構え、2027年に2nm世代の半導体量産を目指すという目標が語られます。2026年時点で施策ラインの動作確認に成功したという報告があり、量産開始への角度が高まっている、という流れです。ソフトバンクやソニーグループなど30社以上が出資し、官民一体の体制が整いつつあるとも述べます。

ここで動画が強調するのは、半導体投資の本命はラピダス本体ではなく、周辺に形成されるエコシステムだという点です。最先端工場が動くと、装置、材料、テストなど周辺需要が爆発的に膨らむ。ゴールドラッシュで儲かったのは金を掘る人だけではなく、ツルハシを売る人だったという比喩で説明します。

具体例として、切断・研削装置で強いディスコ、製造装置の東京エレクトロン、テスト装置のアドバンテストが挙げられます。2月20日の演説で次世代半導体への複数年度予算の確約が示されれば、サプライヤーの受注見通しの確実性が上がり、評価が上がり得る、という視点です。

さらに、半導体の世界が性能競争から供給能力競争へ移っているという話も出ます。最速のチップだけではなく、安定供給と巨額投資の継続が勝敗を左右する局面で、政府コミットメントを背負うエコシステムが競争力を持ち得る、という整理でした。

核融合が「超長期テーマ」から現実に近づくという見立て

動画の終盤で扱われるのが核融合エネルギーです。太陽と同じ原理で水素を融合させ、膨大なエネルギーを取り出す技術で、長年「夢のエネルギー」と呼ばれてきました。しかし動画は、2026年に実用化へのカウントダウンが始まると述べます。

京都大学発のスタートアップが、2026年にカナダ原子力研究所とのジョイントベンチャーを通じて燃料循環システムの統合実証を開始予定、国内でも民間主導の発電実証プロジェクトが動き始めている、という流れが語られます。また、大企業やメガバンクなどが出資に名乗りを上げている点を、夢物語ではなく事業として視野に入ってきた証拠だと位置づけます。

核融合は従来型原子力と違い、危険な放射性物質を直接燃料としない点、理論上は廃棄物問題が小さく、制御喪失時のリスクも原理的に異なる点が述べられます。もし2月20日の演説で、2030年代の核融合発電実用化が国家目標として宣言されれば、関連企業がテーマ株を超え、国家インフラとして評価が切り上がる可能性がある、という文脈です。

さらに、核融合が実用化すればエネルギーコストが劇的に低下し、AIデータセンターのような電力多消費産業を国産エネルギーで動かせる国になる。フィジカルAIの実装とエネルギー供給が重なると、日本がAIエネルギー国家へ変貌する、という未来像が提示されます。

演説後のシナリオ分析:3つの未来を確率付きで整理

動画は、2月20日の演説後の市場を3シナリオで整理します。ここは読者としても、感情的に相場を追わないための「地図」として重要な部分です。

まず確率65%のメインシナリオは、リフレボルドラッシュと呼べる展開です。PB目標の撤廃が宣言され、17の戦略分野に5年間で総額50兆円規模の投資コミットメントが示され、AIロボティクスによる労働力不足解決が打ち出される。これにより海外機関投資家が日本株の過小評価ポジションを見直し、日銀の利上げも成長の証として前向きに受け止められる。為替は1ドル145円から155円で安定し、2026年末の日経平均は6万5000円が視野に入る、という筋書きです。

次に確率20%の上振れシナリオは、ジャパン・アズ・ナンバー2.0です。核融合発電の2035年実用化宣言、ラピダスの政府全面保証、さらに法人税減税を含む投資立国宣言まで飛び出す場合、日本が製造ハブとして世界の資金を吸収し、PERが米国並みの22倍まで許容される。2027年末にかけて日経平均7万5000円も視野、という強気のケースです。

最後に確率15%の下振れシナリオです。予算規模が期待を下回る、あるいはPB目標撤廃への不信から長期金利が2.5%を超えて急騰し、日銀が急速な利上げを余儀なくされる。円安によるコストプッシュ型インフレが生活を直撃し、日経平均は4万円付近まで調整して、再び長期停滞に引き戻されるリスクがある、という見立てです。

動画は、これらを事前に整理しておけば、演説後の値動きに対して冷静に判断できると述べます。何が起きているかを知っていれば、狼狽しにくいという考え方です。

重要ポイント:金利上昇が必ずしも悪材料にならない可能性

動画が強調する論点の1つが、2026年の日本では「金利が上がれば株が下がる」という教科書的公式が、そのまま当てはまらない局面があり得るという点です。

理由は、日本の金利上昇が、米国など海外へ向かっていた日本の巨大な貯蓄が国内へ戻ることを意味し得るからだと説明します。日本の家計金融資産は2000兆円を超えるとされ、その多くが預金や低利回り資産、海外債券で眠っている。これが高い利回りを求めて国内株式市場へ流れ込む可能性がある、という見方です。

ここにフィジカルAIの産業競争力が重なると、日本株は米国経済に振り回されるだけの市場ではなく、日本固有の成長ストーリーを持つ市場へ変貌し得る。動画はこれを、流動性相場から試験相場への移行と表現します。技術主権、エネルギー転換、防衛産業の勃興、フィジカルAIの独占的地位といった要素が、日本だけの成長理由として世界に認識されるかもしれない、という見立てです。

長期投資家としての向き合い方:演説後に慌てないための視点

動画は最後に、強み弱み機会脅威の整理を行い、長期投資家としてどう向き合うかを語ります。強みとしては、フィジカルAIに不可欠な精密製造技術の独占的地位、防衛産業の拡大と受注積み上がり、次世代技術における人材と実績、そして2000兆円を超える国内資本の存在が挙げられます。

一方、弱みとしては少子高齢化による労働力不足、企業統治改革の道半ば、ROEが国際水準に達していない企業が多い点、積極財政が行き過ぎた場合の国債信用への懸念などが語られます。脅威としては、長期金利の想定外の急騰、米中対立の激化による規制強化、中国経済の減速、国内政治リスクなどが挙がります。

そのうえで、投資姿勢として重要なのは、2月20日の演説直後に値動きを見て慌てて動くのではなく、構造変化の本質を理解した上で落ち着いてポートフォリオを見直すことだと述べます。動画が提示する問いは3つです。

1つ目は、自分の資産配分がデフレに最適化されたままになっていないかという点です。インフレが定着する時代では、現金や低利回り債券の比重が高すぎると、実質価値が目減りし得るという問題意識です。

2つ目は、フィジカルAI、防衛、次世代半導体、核融合といった技術主権に関わる分野を、長期テーマとして検討する価値があるかどうかです。

3つ目は、下振れシナリオも常に頭に入れ、分散投資の原則を守ることです。確率が低くても、起きたときのインパクトが大きいリスクがある以上、楽観だけで突っ込まない姿勢が必要だという話でした。

また、動画は、挙げた企業名はあくまで例であり、個別銘柄の投資判断は財務や事業内容を自分で調べ、自己責任で行うべきだと明確に注意喚起しています。

まとめ:2月20日は「きっかけ」であり、潮流はもっと長い

動画の結論は、2月20日の演説が予想通りでも予想外でも、日本の構造変化という潮流自体は簡単には消えない、という点にあります。1つのイベントで一喜一憂するのではなく、PB目標の扱い、成長率と金利の関係、フィジカルAIという産業転換、防衛と半導体の国家コミット、核融合の超長期テーマといった要素を、大きな流れとして捉えることが重要だという主張でした。

市場の急変は、準備ができている人にとっては選択肢が広がる瞬間になります。演説当日の値動きに振り回される前に、どの前提が変わり、どの前提が変わらないのかを見極める。そのための材料として、動画は「制度の鎖が外れる可能性」と「日本の強みがAIの物理実装側にある可能性」をセットで提示していました。

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