結論:2025年4月7日、日経平均は過去3番目の急落を記録!しかしこれは“終わり”ではない。歴史は暴落から何度も立ち直ってきた
2025年4月7日、日経平均株価が1日で2370円安を記録し、終値は31,409円。一時は2900円超の下げもあり、これは歴代で3番目の下落幅となりました。しかも、この日は月曜日。2024年8月5日の「令和のブラックマンデー」以来、2度目の“月曜大暴落”となりました。
株式投資を始めたばかりの人や、最近の株高を見て投資に参入した人にとっては、大きな不安に直面しているかもしれません。
ですが、本記事では今回の暴落の背景と歴史的な教訓、さらに暴落時の心構えや対応法をわかりやすく紹介します。
日経平均はなぜ急落したのか?原因は「トランプ関税」
2025年4月の株価急落の最大の原因は、トランプ前大統領が発表した新たな関税政策、通称「トランプ関税」です。
株価急落の流れ
日付 | 出来事 | 株式市場の反応 |
---|---|---|
2〜3月 | カナダ、EU、メキシコへの個別関税発表 | 株価は徐々に下落 |
4月3日 | 「アメリカ解放の日」として、広範な関税強化発表 | 株価が一気に急落 |
4月4日 | 中国、EU、カナダが報復関税を発表 | 世界的に株価暴落 |
4月7日 | 日本市場にその余波が到達 | 日経平均が歴代3位の下落幅を記録 |
サーキットブレーカー(自動売買制限)が日経平均先物に発動されたのは2024年8月以来のことで、非常に深刻な下落といえます。
世界同時株安の状況
- S&P500は2日間で10%以上の急落
- 5700ポイント→5074ポイントへ一気に下落
- S&P100が2日連続4%以上下落したのは過去わずか7回
この7回には、1929年の世界恐慌、2008年のリーマンショック、2020年のコロナショックなどが含まれ、今回のトランプショックも歴史的暴落の1つに並ぶレベルであることがわかります。
トランプ氏の反応:強気の発言が市場をさらに混乱?
トランプ氏は、「株価の下落は意図したものではないが、関税は撤回しない」と明言。また、「今が金持ちになるチャンスだ」とまで語ったとのことです。
この発言に対して、投資家たちは困惑と不安を募らせていますが、長期投資家の目線から見ると、「下落時こそ買い増しチャンス」ともいえる状況です。
過去の暴落に学ぶ:それでも株式市場は回復してきた
以下は過去の主な株式市場暴落と、その下落率です:
年・出来事 | 下落率 |
---|---|
1929年 世界恐慌 | 83% |
1987年 ブラックマンデー | 34% |
2000年 ITバブル崩壊 | 49% |
2008年 リーマンショック | 56% |
2020年 コロナショック | 34% |
このように、過去100年間で30%以上の暴落は8回以上発生していますが、いずれも回復して右肩上がりのトレンドに戻っています。株式市場は短期的には感情的に動くものですが、長期的には経済の成長に従って上昇する傾向があるのです。
人間心理の罠「プロスペクト理論」とは?
「損をする痛みは、利益を得る喜びよりも大きく感じる」
これはプロスペクト理論(損失回避バイアス)として知られています。
例えば、10万円儲ける喜びより、10万円損する痛みの方が圧倒的に大きく、人は冷静な判断を失いやすくなります。焦って売却してしまう人の多くが、この心理的バイアスに負けているのです。
暴落時にどう対応すればいい?88歳現役トレーダーの教え
88歳で資産20億円を築いた現役トレーダー・シゲル氏の教えには、暴落時に役立つ重要なヒントがあります。
シゲル氏の暴落対応3カ条
- 「自分が信じた銘柄」を見直す
- 投資対象の本質を理解しておくことで、暴落時も握力を維持できる。
- 焦って売らず、ルールに従って追加投資
- 暴落用の資金をあらかじめ準備し、下落局面で分割投資する。
- 短期ではなく10年単位で考える
- 一時的な反発で売ってしまうのは非常にもったいない。
辛い時こそ思い出したい「投資の偉人の言葉」
ウォーレン・バフェット
株式市場は、せっかちな人から忍耐強い人へお金を移す装置である
ピーター・リンチ
株価が下がった時にパニックに陥るなら、そもそも株を買うべきではない
ジョージ・ソロス
まずは生き残れ。儲けるのはそれからだ
チャールズ・エリス
稲妻が輝く瞬間に市場に居合わせなければならない
ベンジャミン・グレアム
市場は短期的には感情的だが、長期的には論理的だ
ジョン・ボーグル
市場に居続けること、それが唯一の敗者にならない方法だ
どれもシンプルですが、長期投資家にとっては深く心に響く言葉です。
まとめ:ブラックマンデーの再来は「試練」だが「チャンス」でもある
2025年4月7日の歴史的な暴落は、投資初心者にとっては大きなショックであり、不安の連続かもしれません。しかし、市場はこれまで何度も暴落から回復してきたという事実を忘れてはいけません。
- 日経平均の下落は歴代3位(1日で2370円安)
- トランプ関税が世界的株安の引き金
- S&P500も2日で10%以上の急落
- 過去の暴落と同様、長期で見れば回復の可能性は高い
- 冷静さを失わず、自分の信じた戦略とルールを守ることが重要
今こそ、「森を見て、木を見ず」。長期投資家として、焦らず、ぶれず、継続する姿勢が何よりも問われる時です。
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