「投資塾のゆう」さんのYouTube動画「みんなNISAでいくら投資してるの?」をもとに、NISAでの投資状況について詳しく見ていきます。
動画では、日本に住む投資家がどのくらいNISAに投資しているのか、具体的な金額や世代ごとの傾向を解説しています。NISAに興味がある初心者の方にもわかりやすいように、数字を交えて丁寧に紹介していきます。
NISA口座の解説率と世代別保有割合
まず、2024年6月の時点でのNISA口座数は約2420万口座あります。
日本の総人口1億2000万人に対し、NISA口座を持っている人はおおよそ5人に1人、つまり約20%です。具体的な世代別データは以下の通りです:
- 20代:5人に1人がNISA口座を保有
- 30代:3人に1人がNISA口座を保有(最も多い世代)
- 40代~60代:4人に1人がNISA口座を保有
- 70代:6人に1人がNISA口座を保有
- 80歳以上:9人に1人がNISA口座を保有
特に30代の保有率が高く、約3人に1人がNISA口座を開設しています。また、若い世代である20代でも5人に1人がNISAを利用して資産運用を始めていることに驚きの声が上がっています。
積立て投資枠の投資金額と平均額
次に、積立て投資枠でのデータを見ていきます。
2024年6月時点で、20代以上の投資家が積立て投資枠で購入した金額は総額で約2兆2000億円です。これをNISA口座数で割ると、1か月あたりの積立額は平均で約1万5000円になります。
世代別の積立額は以下の通りです:
- 30代:月2万2000円(最も高い)
- 40代:月2万円
- 50代:月1万7000円
- 60代:50代より月5000円減少
積立投資は長期にわたりコツコツと続けるものなので、年齢が上がると少しずつ投資額が減る傾向があります。特に、60代は退職が近づくため、50代と比較して積立額がガクッと減少するのが特徴です。
成長投資枠の投資額と推定金額
次は、成長投資枠のデータです。2024年6月の時点で20代以上の投資家が成長投資枠で購入した総額は約7兆9000億円で、1人あたりに換算すると約37万円に相当します。
世代別の平均投資額は以下の通りです:
- 60代:45万円(最も高い)
- 70代:同じく45万円前後
- 20代:13万円
- 50代:35万円
60代や70代では、退職金を活用して投資に回す人が多いことがわかります。
一方で、20代や30代は若くして資産運用を始めているものの、投資額は少なめです。この成長投資枠でも、一部の口座はまだ未使用のため、実際に投資を行っている口座の平均はさらに高い可能性があり、約1.5倍、つまり半年間で50万円程度と考えられています。
積立て投資枠と成長投資枠の合算データ
2024年6月時点で、NISAの合計買付額は約10兆円であり、半年間の1人あたりの投資金額は約42万円です。年度末までにこの数値がさらに増加すると予測されています。
各世代別の年間投資額の目安は以下の通りです:
- 20代:年40万円
- 30代:年70万円
- 40代・50代:年80万円
- 60代:年90万円
この目安をもとに、自分の投資計画を考えると良いかもしれません。
積立て投資における商品別の購入割合
積立て投資枠で購入されている商品別では、約9割がインデックスファンドに集中しています。特に「オールカントリー」や「S&P500」など、手数料の安いインデックス商品が主流で、アクティブ型ファンドでの積立は全体の5%程度に過ぎません。
ETF(上場投資信託)での積立はさらに少なく、ほぼ0%です。
データ取得が難しい金融機関も一部あるため、正確な割合ではないものの、インデックス商品が主流であることは明らかです。
成長投資枠での投資先の傾向
意外な結果として、成長投資枠でのETF利用率が低く、全体で3.6%のみとなっています。
ほとんどの投資家は上場株式か投資信託に資金を投入しており、その割合はほぼ1:1です。投資スタイルに応じて株式や投資信託を選ぶのが一般的ですが、どちらを選ぶかは個人の好みによります。
「投資塾のゆう」さんも、上場株式ではなく投資信託で埋める予定だと語っています。
知っておきたい専門用語集
- NISA(ニーサ):日本の少額投資非課税制度。年間の一定投資額に対して、投資で得た利益が非課税になる制度。一般NISAとつみたてNISAがあり、個人投資家に人気
- 積立投資枠:NISAの投資枠の一つ。毎月一定金額を投資する仕組みで、リスク分散と長期的な資産形成に役立つ
- 成長投資枠:NISAの投資枠の一つ。成長が期待される投資対象に一括投資するための枠で、高いリターンを狙う投資に向いている
- インデックスファンド:市場の代表的な株価指数(例:日経平均、S&P500)に連動する運用成果を目指す投資信託。コストが低く、長期投資に適している
- アクティブファンド:ファンドマネージャーが積極的に銘柄選定を行い、市場平均以上のリターンを狙う投資信託。管理コストが高く、運用成績にばらつきが出やすい
- ETF(上場投資信託):証券取引所に上場している投資信託で、株式のように売買可能。手数料が低いことが特徴で、インデックスに連動するものが多い
- 退職金:雇用期間終了時に企業から支給される一時金。60代以上の世代が退職金を投資に回すケースが多い
- S&P500:アメリカの代表的な株価指数。米国の大型株500銘柄で構成され、投資の指標として利用されることが多い
- オールカントリー:全世界の株式市場に分散投資するインデックスファンド。特に世界経済全体の成長に合わせて投資したい人に人気
- NISA口座:NISA専用の非課税口座。株式や投資信託を非課税で運用するために利用する
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