本記事は、YouTube動画「【明暗】新波動入りするドイツ株 軟調な米国株」をもとに執筆しています。
2025年、世界経済の波は確実に変わりつつあります。これまで圧倒的な成長を続けてきた米国株に陰りが見え始め、逆にドイツ株は過去最高値を更新し、新たな投資先として注目を集めています。その背景を具体的な数字と共に解説します。
結論:2025年は「ドイツ株×国際分散投資」の時代へ
- 米国株はインフレと景気後退(スタグフレーション)のリスク
- トランプ関税&減税政策の不透明感が投資家心理に悪影響
- 一方でドイツ株は1兆ユーロ規模の財政出動で企業業績改善が期待
- 欧州は金利低下→PER拡大→株価上昇の好循環へ
- 今後はS&P500一極集中よりも国際分散投資の戦略が有効
目次
米国株に迫るスタグフレーションと債務上限問題
米国株の現状
- ダウ平均:0.2%下落(41,249ドル)
- S&P500:0.5%下落(5,659)
- NASDAQ総合:0.3%下落(17,928)
下落の要因
- トランプ関税の見直し交渉が不透明(145%→80%案)
- FRBが利下げできない理由:
- インフレ再燃の懸念(10年債利回り上昇中)
- FOMCでパウエル議長「予防的な利下げはしない」と明言
- 7月以降に在庫切れ→インフレ再燃→利下げできず
- 8月:債務上限問題が再燃
- すでに連邦債務は36兆1000億ドル(約5,200兆円)に到達
- デフォルト懸念が市場を圧迫
- トランプ減税が実現しないと判断されれば、失望売りが加速
ドイツ株が絶好調な理由とは?
ドイツ株ETF(EWG)のパフォーマンス
- 年初来:28.1%の上昇
- 過去最高値を更新
なぜドイツ株は買われているのか?
- 1兆ユーロ規模の国防・インフラ投資
- 憲法改正により財政出動が可能に
- 企業業績が改善へ
- ポートフォリオ見直し
- 米国株偏重だった機関投資家が欧州株へ資金移動
- 新たな“資金の逃げ場”としての期待
- 欧州の中央銀行(ECBやイングランド銀行)は先手の利下げ
- デフレ圧力がある欧州では利下げが可能
- 米国はインフレ圧力で利下げ困難
- PER(株価収益率)面でも割安
- ドイツ株(VGKのPR):16.3倍
- S&P500:25.3倍
- 金利低下→マルチプルエクスパンション(株価上昇)
投資家は今どう動くべきか?
S&P500やオルカンに集中投資するだけで良い?
- PRが「上がりやすい国」と「下がりやすい国」がある
- 今後のリターンはどちらにあるかは明らか
ドイツ以外の欧州ETFの選択肢
- VGK(バンガードFTSEヨーロッパETF)
- イギリス24%、フランス16%、ドイツ15%、スイス14%
- 経費率:0.06%
- 欧州にバランス良く分散投資が可能
金鉱株(GDX)への投資は10%以下が目安
- 金鉱株はボラティリティが高い
- 3年間で20%以上の下落が5回
- 最大48%下落もあり
- ポートフォリオの10%以下に抑えるべき
- 景気後退が本格化する秋以降が仕込みチャンス
金相場を的中させた林氏の実績と学び
- 2015年に金価格が1,060ドルのときに「2倍になる」と予言
- 2025年3月:実際に3倍の3,120ドルへ
- 世界最高峰のファンドマネージャーからノウハウを伝授されていた
- 天バガー銘柄の発掘でも実績あり
まとめ:米国株だけにこだわる時代は終わる
- インフレ、債務、政策不透明性に揺れる米国株
- 1兆ユーロの追い風、金利低下が続くドイツ株
- 今後の投資戦略としては、国際分散投資へのシフトが賢明
2025年は明確な「転換点」です。
これからは「米国株一強」ではなく、世界の変化を捉えてリスクとリターンのバランスを見直す投資行動が求められます。
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