※この記事は、YouTube動画「50代60代必見!『楽天SCHD』『S&P500』『米国債』をこれからのシミュレーションを元にどこに投資するべきか解説!」を基に構成しています。
結論:資産額と目的によって最適な投資先は変わる。リターン・リスク・安定性のバランスで選ぼう
2025年5月、楽天投信の「楽天・SCHD」が信託報酬を約40%も引き下げ(0.192% → 0.1238%)これにより、SBI版SCHD(SB・CHD)と完全に同一水準に。
投資家にとっては朗報ですが、「ではどこに投資すればいいのか?」という疑問も強まります。
本記事では、S&P500・楽天SCHD・米国債をシミュレーションとライフステージ別に比較し、50代・60代の資産形成にとって最適な選択肢を解説していきます。
① 信託報酬差でどれくらい差がつくのか?
信託報酬の差0.07%でも、長期運用では確かな差となります。
- 月5万円を20年間積み立て(総額:1200万円)
→ 差額:約15万円 - 一括1000万円を20年間運用
→ 差額:約35万円
0.07%という微差でも数十万円の差がつくのは長期投資の威力。手数料の低下は、地味ながら確実にメリットです。
② 楽天SCHDとS&P500の違い
項目 | SCHD | S&P500 |
---|---|---|
投資対象 | 10年以上連続増配の堅実な米国企業100社 | 米国の代表的な500社(グロース株含む) |
ハイテク比率 | 少ない(生活必需品、ヘルスケアなど中心) | 高い(Google、Apple、NVIDIAなど) |
配当利回り | 約3~4%、増配傾向あり | 約1.5%、配当より成長重視 |
ボラティリティ | 比較的低め(安定志向) | 高め(上昇率大だが下落も激しい) |
S&P500は長期的な資産成長型。一方、楽天SCHDはインカム重視で安定性が高い設計です。
③ 実際のパフォーマンス比較(2025年時点)
- S&P500:トランプ氏の「関税強化」発言などで大幅下落
- SCHD:同様に下落はしたものの、上位銘柄(アッビィ、コカコーラ、アムジェン)はむしろ上昇中
5年チャートで見れば、S&P500の方が高いリターン。しかし暴落局面ではSCHDが踏ん張る傾向が見られます。
特にS&P500が大きく下落する局面ではSCHDが相対的にリターンが高くなる傾向があり、「守りの資産」として機能します。
④ あなたはどのタイプ?ライフステージ別のおすすめ戦略
■パターン①:資産が少なく「これから増やしたい」人(例:100万~500万円)
→ S&P500がおすすめ
理由:
- 高成長・高リターンが見込める
- 少額からでも複利の効果で大きな資産形成が狙える
目的は「増やす」ことなので、多少のボラティリティを受け入れてでも高リターンを狙うべきです。
■パターン②:資産がそこそこある「安定運用したい」人(例:1000万~3000万円)
→ 楽天SCHD(またはSBI・SCHD)が有力候補
理由:
- 高配当+安定成長
- ボラティリティが低めなので安心感がある
- 増配によって物価上昇にも対応可能
仮に2000万円を投資すれば、年間60万円(毎月5万円相当)の配当が得られる計算。年金+副収入として強力な選択肢です。
■パターン③:資産が豊富で「リスクを避けたい」人(例:5000万円以上)
→ 米国債(または超安定インカム型)
理由:
- 減らさず守ることが目的
- 米国債なら為替リスクはあるが値動きは穏やか
- 金利上昇時のインカムも期待できる
もはや「殖やす」より「減らさない」が優先の人には最適です。
⑤ 投資判断のポイントは「自分の目的」にあり
重要なのは、「今相場が上がっている・下がっている」という短期的な判断ではなく、
- 自分の年齢
- 資産額
- 目的(増やしたいのか守りたいのか)
この3点を元に投資先を決めることです。
⑥ まとめ:楽天SCHDの手数料引き下げはチャンス。ただし“目的ベース”で判断を
投資対象 | 向いている人 | 特徴 |
---|---|---|
S&P500 | 資産が少なくこれから増やしたい | 高リターン、ハイリスク・ハイリターン型 |
楽天SCHD | 資産が中程度で安定的に増やしたい | 高配当、安定運用、物価対応可能 |
米国債 | 資産が多くリスクを避けたい | 安定性最優先、インカム狙い |
楽天SCHDの信託報酬値下げは確かに魅力ですが、それだけで判断するのは早計。「自分がどうなりたいのか」というゴールに基づいて判断するのが賢い選択です。
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