(※本記事はYouTube動画「【誰も知らない米国を所有する者】そして衝撃のエンディング」の内容を基に構成しています)
結論:米国を所有しているのは、一般市民ではない。
現代アメリカは、土地・通貨・株式・国債という4つの主要要素を通じて、ごく一部の巨大資本家や機関によって実質的に「所有」されています。本記事では、アメリカという国の“所有者”について、歴史的な背景やデータを交えながら丁寧に解説します。
アメリカは国民のものではない?所有とは何かを再定義
「アメリカは国民のもの」と考えるのが常識かもしれませんが、実際は異なります。
企業の所有者を考える際にも、以下のように複数の視点があります:
- 株式保有者(株主)
- 債券保有者(銀行・金融機関)
- 従業員(日本的な考え方)
国という巨大な“組織体”においても、これと同様に、以下の4つの側面から“所有者”が存在しているのです:
- 土地を所有する者
- 通貨の発行権を持つ者
- 株式市場を実質的に支配する者
- 国債(米国債)を大量保有する者
1. 土地を所有する者:国家の根幹を握る超富裕層
歴史の始まりは1862年の鉄道法
1862年「パシフィック鉄道法」により、米議会は鉄道建設を目的として700,000㎢以上の土地を民間鉄道会社に譲渡しました。これが後に「一部の権力者による土地の囲い込み」を引き起こします。
政治家や富豪への優遇:クレジット・モビリエ事件
鉄道会社は建設会社を設立し、主要議員に株式を無償または割引価格で提供。見返りに法改正や資金援助を引き出すという、現在のロビー活動の原型ともいえる手法を用いました。
現代の地主たち
現在、全米の土地の約60%が民間に所有されています。主な所有者としては以下の一族が有名です:
一族名 | 所有土地面積 |
---|---|
エマーソン一族 | 約10,000㎢ |
ジョン・マロン一族 | 約10,000㎢ |
ビル・ゲイツ | 約1,000㎢(主に農地) |
土地を通じて地方政治にも強い影響力を持ち、税制、選挙制度、インフラ整備などを“支配”しています。
2. 通貨発行権を持つ者:連邦準備制度(FRS)とその背後
連邦準備制度(FRS)の誕生
1910年、JPモルガン、ナショナル・シティ銀行、ロスチャイルド家、ロックフェラー家などが秘密裏に集まり、FRB(米連邦準備制度)創設を計画。
その後1913年、連邦準備法が議会で可決され、FRSが正式に設立されました。
FRSは誰のもの?
FRB(連邦準備制度理事会)は政府機関のように見えますが、**実際は民間銀行が出資する“株式会社”**です。株主(民間銀行)は株式を売買できませんが、事実上の所有権を保持しています。
部分準備制度の問題点
銀行は預かったお金の全額を貸し出すわけではなく、一部(以前は10%、今は0%)だけを残して貸し出し続けます。これにより、例えば1万円の預金が理論上27,000円以上に増殖することが可能になります。
2020年の金融ショック
コロナショックの影響でFRBは準備金要件を0%に引き下げ、無限貸出が可能に。これがインフレ圧力や市場バブルの要因となっています。
3. 株式市場を支配する者:ブラックロック・バンガード・ステートストリート
運用会社名 | 運用額(目安) | 特徴 |
---|---|---|
ブラックロック | 数十兆ドル | 世界最大級の資産運用会社 |
バンガード | 数十兆ドル | ETFやインデックス投資の草分け |
ステートストリート | 数兆ドル | 世界中の機関投資家向け運用を実施 |
この3社はS&P500企業の95%の議決権を保有しているとも言われており、実質的に企業経営に介入可能です。
ただし、資産の大部分は「個人投資家の預かり資産」であり、管理者であって所有者ではありません。
しかし議決権の集中によって経営人事や方針を実質的にコントロールしています。
4. 米国債を保有する者:債務とともに“所有”される国
米国の累積債務は37兆ドルを突破
GDP(30兆ドル)を上回る水準に到達しており、米国は“借金で国家を運営している”状態です。
債権者の内訳
- FRB:7兆ドル
- 日本:1.1兆ドル(外国で最大)
- 中国:8,200億ドル(減少傾向)
- その他民間投資家:約21兆ドル
特に日本は巨額の米国債を保有しており、米国経済が破綻すれば日本の資産も共倒れする「運命共同体」となっています。
米国は200兆円の価値があるのか?
- 米国不動産市場:136兆ドル
- 米国株式市場:30兆ドル
- 米国国債市場:37兆ドル
合計で200兆ドル超と試算されますが、実際の米国のGDPは約30兆ドル。
つまり、「生産力以上に評価された国家」に対して投資や所有権が集中しているのです。
歴史は繰り返す?“グレートリセット”の兆し
過去にも同様の現象がありました:
- 19世紀末:イギリス帝国の衰退
- 18世紀末:オランダのバブル崩壊
どれも「過大評価された国家資産」と「借金主導の経済」の限界が共通しています。
つまり今のアメリカも、歴史的なグレートリセットの入り口にある可能性があるのです。
まとめ:アメリカの“真の所有者”とは?
観点 | 所有者 |
---|---|
土地 | 超富裕層・名もなき一族 |
通貨発行権 | FRBとそれを構成する民間銀行 |
株式市場 | ブラックロック・バンガード等 |
国債 | FRB・日本・中国・一般投資家 |
これらの4要素が交錯しながら、米国という超大国は「見えない権力者たち」によって所有・管理されているのです。
あなたが“投資しているアメリカ”の正体を知ることの意味
私たちが投資信託やETFを通じて米国に投資するということは、これらの複雑な構造の中にお金を置くことを意味します。その裏には、土地、通貨、株、債券という巨大市場があり、それぞれに強力な“所有者”が存在しているのです。
米国は誰のものなのか?――それは、あなたが想像していた以上に複雑で、驚くべき構造を持った国家だったのです。
コメント