本記事は、YouTube動画「【イラン情勢】モハPchの視点で3/11までの動向まとめ!原油価格は再び100ドルを目指す展開に!」の内容を基に構成しています。
2026年2月末から中東情勢が急激に緊迫化し、世界の金融市場に大きな影響を与えています。特に原油市場では価格の急騰と急落が繰り返され、WTI原油は一時120ドル近くまで上昇するなど、極めて不安定な状態となりました。
本記事では、イスラエル・アメリカによるイラン攻撃から始まった今回の軍事衝突について、3月11日までの主要な出来事を整理しながら、原油価格にどのような影響が出ているのかを初心者にもわかりやすく解説します。
中東情勢が急変したきっかけ:イラン最高指導者の殺害
今回の衝突の発端は、2026年2月28日に起きた大きな軍事行動でした。
イスラエルとアメリカがイランに対して攻撃を実施し、イランの最高指導者であるハメネイ氏が殺害されたと報じられました。
この攻撃は市場関係者の想定を大きく超える出来事であり、世界の金融市場にも強い衝撃を与えました。
実は攻撃以前から、アメリカは中東地域に軍事力を集結させており、何らかの軍事行動が起きる可能性は指摘されていました。しかし最高指導者を直接標的にした攻撃は予想外であり、これが大規模な報復の連鎖を招くことになります。
この攻撃を受け、イラン革命防衛隊はただちに報復行動を開始しました。
イランの報復攻撃が湾岸諸国に拡大
イランはイスラエルだけでなく、湾岸諸国にも攻撃を拡大しました。
報復攻撃の対象となった国は以下のような国々です。
- サウジアラビア
- UAE
- バーレン
- カタール
- クウェート
- アゼルバイジャン
これらの国々はアメリカと安全保障関係を持つ国が多く、イランがこれらの国を攻撃対象にしたことは市場にとって大きなサプライズでした。
トランプ大統領もこの展開について「最大のサプライズだ」と述べており、想定外のエスカレーションだったことがわかります。
この時点で市場では、中東全体を巻き込む戦争に発展する可能性が強く意識され始めました。
ホルムズ海峡封鎖宣言で原油市場が緊張
3月2日にはさらに重大な発表が行われます。
イラン革命防衛隊の司令官が国営メディアを通じて、次のような発言をしました。
ホルムズ海峡は封鎖されている。通過しようとする船は焼き払う。
ホルムズ海峡は世界の原油輸送の約20%が通過する極めて重要な海上ルートです。
そのため、この発言は世界のエネルギー市場に強烈な衝撃を与えました。
この発言を受けて、
・天然ガス価格が急騰
・原油価格も上昇
という動きが起きました。
ただし3月5日にはイラン側が方針をやや修正し、
アメリカ・イスラエル・欧州など西側諸国の船舶のみ封鎖する
と発表しました。
しかし西側諸国の船舶が攻撃対象になるという点は変わらず、海上輸送リスクは依然として高い状態が続きました。
原油価格が一時120ドル近くまで急騰
戦闘が続く中、原油価格は急激に上昇していきます。
さらに価格上昇を後押しした要因として、以下の2つが挙げられます。
湾岸諸国の減産リスク
湾岸諸国では石油の貯蔵施設が満杯になりつつあり、減産の可能性が報じられました。
石油生産は一度停止すると再開までに時間がかかります。
そのため、市場では供給ショックが長期化する可能性が意識されました。
イラン新最高指導者の強硬姿勢
3月8日には、対米強硬派として知られる人物がイランの最高指導者に選出されました。
この人事も市場では戦争長期化のサインとして受け止められました。
その結果、3月9日にはWTI原油が一時120ドル近くまで急騰しました。
トランプ大統領の発言で一時的に市場は落ち着く
しかし同じ3月9日、トランプ大統領が記者会見で次のように発言します。
攻撃は短期間で終わる。予定よりもはるかに進んでいる。
これまで強硬発言が続いていた中で、初めて緊張を緩和する発言が出たことで市場は一時的に落ち着きました。
さらに、
国際エネルギー機関(IEA)が石油備蓄の放出を検討
という報道もあり、原油価格は急落しました。
WTI原油は一時81ドル台まで下落しています。
しかしイラン側は長期戦の姿勢
市場が落ち着きかけた直後、イラン側は強硬姿勢を再び示します。
イラン革命防衛隊は次のように発言しました。
戦争を終わらせるのは我々だ
さらにイラン元外相は、
アメリカとイスラエルの攻撃が続く限り報復を続ける
外交による解決はない
と発言しました。
つまり
・アメリカは早期終結を主張
・イランは長期戦を示唆
という構図が明確になったのです。
このため市場では再び原油価格上昇のリスクが意識されました。
機雷設置でホルムズ海峡の封鎖リスクが高まる
さらに緊張を高めたのが「機雷」の問題です。
3月10日、イランがホルムズ海峡に機雷を設置した可能性が報じられました。
機雷は海上に設置される爆発物で、船舶が接触すると爆発する兵器です。
もし大量に設置されれば、海峡を物理的に通行できなくなります。
アメリカは16隻の機雷設置船を破壊したと発表しましたが、
イランはまだ多くの機雷戦力を保有していると見られています。
そのため、
ホルムズ海峡が完全封鎖されるのではないか
という懸念が再び高まり、原油価格は再上昇しました。
ドローン攻撃の懸念も拡大
さらに新たな懸念として、ドローン攻撃の可能性も浮上しました。
報道によると、イランが
アメリカ西海岸へのドローン攻撃
を検討している可能性があるとFBIが警告しました。
計画としては、
船でドローンをアメリカ近海まで運ぶ
そこから発射する
というものとされています。
この報道を受けて、金融市場では
・原油高
・株安
・リスク回避
の流れが強まりました。
ホルムズ海峡の代替ルートはあるのか
ホルムズ海峡が使えなくなった場合、代替ルートとして注目されているのが
サウジアラビアのパイプライン輸送
です。
これは
ペルシャ湾
↓
サウジ国内パイプライン
↓
紅海ヤンブー港
↓
輸出
というルートです。
しかし問題があります。
ヤンブー港の最大輸出能力は日量450万バレルですが、
実際には250万バレル以上の運用経験がほとんどありません。
さらに
イエメンのフーシ派による攻撃リスクもあり、大手海運会社はこのルートを利用していない状況です。
つまり、ホルムズ海峡を完全に代替することは難しいと見られています。
中東金融機関にも影響
戦争の影響は金融機関にも広がっています。
イランは次のような警告を出しました。
アメリカやイスラエルに関係する銀行を攻撃対象にする
このため
ドバイなどの金融機関では在宅勤務が継続
という異例の状況になっています。
中東から離れる銀行員も増えており、金融活動にも影響が出始めています。
今後の原油価格を左右するポイント
今後の原油価格を左右する最大のポイントは次の2つです。
機雷によるホルムズ海峡封鎖
もし海峡が物理的に封鎖されれば、
原油価格は再び100ドルを超える可能性があります。
イランの報復攻撃
・湾岸諸国
・金融機関
・アメリカ本土
などへの攻撃が拡大すれば、
市場のリスク回避がさらに強まる可能性があります。
まとめ
今回のイラン戦争は、世界のエネルギー市場と金融市場に大きな影響を与えています。
ポイントを整理すると次の通りです。
・2月28日:米国とイスラエルがイランを攻撃
・イランが湾岸諸国に報復攻撃
・ホルムズ海峡封鎖宣言
・原油価格が一時120ドル近くまで急騰
・トランプ発言で一時落ち着く
・機雷問題とドローン攻撃懸念で再び緊張
特に重要なのはホルムズ海峡です。
世界の原油輸送の約20%が通るこの海峡が封鎖されれば、原油市場は大きく混乱します。
アメリカは早期終結を示唆していますが、
イラン側は長期戦の構えを見せており、戦争が短期間で終わる保証はありません。
今後も
・機雷設置の動き
・報復攻撃の拡大
・外交交渉の進展
といった要素が原油価格と金融市場の方向性を左右していくことになりそうです。


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