インフレ崩壊が始まる前に知っておくこと全部:2008年型の下落は来ない

※この記事はYouTubeチャンネル「レバナス一本リーマン」さんの動画「【人生に一度の崩壊が始まる】」をもとに構成しています。


目次

結論:今回の崩壊は“リーマン級”ではなく、“通貨そのものの崩壊”

2008年のリーマンショックや2000年のITバブル崩壊のように、「資産が暴落して数年後に回復する」――そんな“生ぬるい崩壊”はもう来ません。


今回の崩壊は「ドルと国債」という、世界経済の基盤そのものがバブル化していることに起因します。
つまり、これまでのように「暴落したら現金で買えばいい」というリセットボタンは存在しないのです。


第1章:過去の崩壊と“リセットの法則”

これまでの崩壊(1929年世界恐慌、2000年ITバブル、2008年リーマンショック)には共通点がありました。
それは「暴落 → リセット → 回復」というサイクルが必ず起きたということです。

  • 1929年の世界恐慌:株価が90%下落し、回復まで約30年。
  • 2008年のリーマンショック:株価が約50%下落し、6年で回復。

崩壊は一度リセットボタンを押すようなもので、破壊のあとに新しい成長が生まれました。
そのため、暴落後に買った人は大きな利益を得ることができました。

しかし、今回の崩壊はその「リセット後の再生」が起きない。
むしろ構造的に“再生不能”であることが問題なのです。


第2章:インフレ崩壊という新しい次元

過去の崩壊は「デフレ型」でした。
ところが今回は、「インフレ崩壊」。
つまり、すべてのものが上がり続ける“異常な上昇相場”の果てに訪れる崩壊です。

実際のデータを見てもその異常さがわかります。

資産クラス上昇率(過去2〜3年)
ゴールド約3倍
NASDAQ100約2倍
ビットコイン約2倍強
S&P500約1.8倍
ラッセル2000ほぼ横ばい

つまり、資産を持つ人と持たない人の格差が急速に広がっているのです。


レイ・ダリオの「オールウェザー・ポートフォリオ」戦略(分散型投資)では、2年間でわずか20%しか増えず、人気銘柄に集中投資した人との間に80万円以上の差が出ています。


第3章:隠れたバブル ― 真の危機は「通貨と国債」

住宅でも株でもない。
今回のバブルの正体は「通貨と国債」そのものです。

米国はコロナ以降、年間2兆ドルを超える国債を発行し続け、FRBは紙幣を刷り、市場にばらまいてきました。
「国債=最も安全な資産」とされてきましたが、今やそれ自体が巨大な負債の塊となっています。

つまり、

「住宅バブル崩壊」→ドルに逃げる
「株式バブル崩壊」→ドルに逃げる


といった“安全資産への避難”がもうできません。
なぜなら、そのドル自体がバブルだからです。


第4章:通貨離れの兆候 ― マネーから資産へ

法定通貨から資金が逃げているサインはすでに見え始めています。

  • マグニフィセント7(Apple、Microsoft、Google、Amazon、Meta、Tesla、NVIDIA)がS&P500の時価総額の30%以上を支配
  • 2024年のS&P上昇分の半分以上がこの7銘柄による貢献

つまり、人々は「ドルを持つよりも、ドルで買える巨大企業の株を持つ方が安全」と感じ始めているのです。

さらに資金は以下の方向に流れています。

資金の流出先理由
ゴールドドルよりも安全と認識
クリプト資産分散・代替通貨として
一部ハイテク株実体価値を持つと評価
NFTなどの代替資産希少性を重視する層に人気

これらの上昇は「投機」ではなく、「法定通貨離れ」という深層的な現象なのです。


第5章:次の崩壊 ― “リセットなき”時代の到来

2008年は「住宅が崩壊した」あと、現金を持つ者に再起のチャンスがありました。
しかし、今回は違います。

なぜなら「現金そのものが崩壊する」からです。

つまり、

  • 現金を貯めても購買力は消滅。
  • 資産を持たない層は市場から排除。
  • 中流階級(年収2000万円以下)は空洞化。

このインフレ崩壊では、住宅価格は下がらず永遠に手が届かない資産となる可能性があります。
「現金を持っていればチャンスが来る」という幻想は、もう通用しません。


第6章:日本人が直面する“二重の崩壊”

そして最後に語られたのは、日本という国の特殊なリスクです。

  • 多くの日本人は「現金=安全」と信じて投資を避けている。
  • しかし日本円は長年にわたる金融緩和で“価値を失った紙切れ”に近づいている。
  • 円安で日本の土地・不動産・株式は外国人投資家に買い占められている。

つまり、日本人は「価値を失う円」を握りしめたまま、気づかぬうちに自国の資産を海外勢に奪われているのです。

ドルが崩壊すれば、その影響は円にも及びます。

「為替で円高か円安か」を議論する段階ではなく、そもそも通貨価値そのものの崩壊が始まっているのです。


まとめ:リセットボタンはもうない ― 生き残るための思考転換を

これまでの崩壊は「リセットと再生」のチャンスがありました。
しかし、今回の「通貨バブル崩壊」はリセットなき時代です。

  • ドルも円も安全ではない。
  • 現金を持つことがリスク。
  • “マネーそのものの信頼”が崩れ始めている。

この現実を理解し、通貨以外の実体資産(株式・金・不動産・クリプトなど)に分散することが、生き残る唯一の道となるでしょう。


図解:リーマンショックとの比較

項目2008年リーマンショック2025年想定インフレ崩壊
崩壊の原因住宅・信用バブル通貨・国債バブル
現金の価値上昇(安全資産)低下(バブル源)
投資チャンス暴落後に再起可能チャンス消滅
インフレ率低下(デフレ)継続的上昇
回復期間約6年不明(リセットなし)

今後の展望と対策

動画の最後でリーマン氏は「対策はある」と述べています。


彼は、通貨価値が崩壊する前に適切な資産を保有することが最重要だと強調しています。


実際、彼自身はハイテク株やインフレに強い資産(ゴールド、ビットコインなど)を中心にポートフォリオを構築しているとのことです。


結語

「崩壊」という言葉はネガティブに聞こえますが、それは同時に「変革」の始まりでもあります。
今回の崩壊は、通貨の信頼が崩れ、新しい経済構造が立ち上がる“人類史上の転換点”になるかもしれません。

私たち一人ひとりが「現金信仰」から脱却し、グローバルな視点で資産を守る力を身につけることが、これからの時代を生き抜く最も現実的な防衛策となるでしょう。

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