本記事はYouTube動画「オルカンやS&P500よりFANG+?乗り換え判断の決定版!」の内容をもとに、初心者にもわかりやすく整理しました。
世界分散型のオルカン(全世界株式)や米国集中型のS&P500を積立中の人にとって、近年のFANG+(ファングプラス)の高成長は魅力的に見えます。しかし、乗り換え判断を誤ると将来の資産形成に大きな影響を与える可能性があります。
目次
結論:一括乗り換えは避け、攻めと守りの併用がベスト
FANG+は過去数年で圧倒的な成長を見せましたが、その分値動きが激しく、下落局面では大きく資産を減らすリスクもあります。
動画での結論は「全額乗り換えではなく、ポートフォリオの一部(例:3割)をFANG+に割り当てる」という方法です。これにより安定性と高成長の両立を狙えます。
オルカン・S&P500の強みと弱み
強み
- オルカン:全世界の株式に分散投資 → 国や地域のリスクを低減。
- S&P500:米国トップ500社に投資 → 過去に高リターンを実現。
弱み
- 成長株の比率が低め
→ 急成長する一部銘柄の影響が薄れる。
FANG+の特徴と過去リターン
概要
- 構成銘柄:Meta、Amazon、Netflix、Googleなど、世界最先端を走る10社。
- 集中投資型 → 高い成長ポテンシャル。
過去リターン例(2020年以降)
- 2020年:FANG+は100%以上の成長(S&P500の約6倍)。
- 2022年:40%以上の下落(値動きの荒さが顕著)。
- 直近(2024年1月〜2025年8月)積立リターン
- オルカン:+13.5%(年率換算14.3%)
- S&P500:+12.9%(年率換算13.7%)
- FANG+:+29.8%(年率換算29.1%)
長期実績から見る「高リターンは続くのか?」
金融庁の有名な「20年投資で年率2〜8%に収束」という資料に対して、動画では疑問を提示。
実際の投信データでは、長期でも二桁の年率リターンを維持しているケースが存在します。
事例1:野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)
- 運用開始:2009年8月
- 16年間毎月1万円積立 → 元本193万円が1,575万円
- 年率換算:+23.4%
事例2:JPMザ・ジャパン
- 運用開始:1999年12月
- 25年間毎月1万円積立 → 元本309万円が1,852万円
- 年率換算:+12.6%
この結果から、「高リターンが20年続く可能性はゼロではない」ことがわかります。
乗り換え戦略の提案
一括乗り換えを避ける理由
- 大幅下落時のダメージが大きく、メンタル的に耐えにくい。
- タイミングを間違えると資産回復に長期間かかる可能性。
推奨ポートフォリオ例
- 守り(70%):オルカン or S&P500
- 攻め(30%):FANG+
効果
- 短期(5年以内)では差が小さいが、10年以上で成長効果が顕著に。
- 長期的に安定性を保ちながらリターンの上振れを狙える。
判断基準のまとめ
- 目的を明確に
→ 長期の資産形成か、短期の高リターン狙いか。 - リスク許容度を確認
→ 値動きの荒さに耐えられるか。 - 部分的な取り入れ
→ 高成長銘柄はポートフォリオの一部で活用。
まとめ
- オルカン・S&P500:分散型で安定性重視。
- FANG+:集中型で高成長だが高リスク。
- 長期投資の「年5%理論」に縛られず、実際の運用実績も参考に。
- 乗り換えは一括ではなく、部分的に導入するのが現実的。
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