※本記事はYouTube動画「【●●で買いが急増する】ゴールドの最新動向と見通し・投資戦略を第2四半期需給データと併せてデータ解説【まだ安すぎる⁉︎】」の内容を基に作成しています。
目次
結論:供給横ばい・需要増の構図は続き、ゴールド価格は上昇余地大
2025年第2四半期、世界のゴールド需要は前年同期比3%増加しました。
特にETFや金地金・コイン投資が大幅に伸び、中央銀行の買いも堅調です。一方、供給は鉱山生産・リサイクルとも大きく増えず、需給はタイトなまま。このため、中長期的には価格上昇圧力が続く可能性が高いと考えられます。
投資需要が牽引 ETFと現物投資が急拡大
- ETF(上場投資信託)
2024年第2四半期は売り越しでしたが、2025年第2四半期には170トンの買い越しに転換。
株高期には敬遠されがちな金投資ですが、地政学リスク・景気不安から再び資金流入。 - 金地金・コイン投資
2013年以来最も強い水準。特に中国ではバー・コイン需要が前年比44%増、投資需要全体は78%増と突出。
世界的に「安全資産を確保しておく」動きが強まっています。
中央銀行の動きがカギ
- 第2四半期の中央銀行購入量:166トン(前年よりやや減)
- 年前半合計:415トン(前年比21%減)
- 価格高騰で買い控えも見られるが、例年後半に大口購入する傾向あり。
- ポーランド、アゼルバイジャン、中国など新興国中心に積み増し。
- 欧州中央銀行調査では、外貨準備に占めるゴールド比率が右肩上がりで増加中。
宝飾需要は減少も、金額ベースでは増加
- 中国・インドの宝飾需要が高値を嫌気して減少(数量ベースで▲14%)
- ただし価格上昇により金額ベースでは21%増加
- 贅沢品としての需要は価格敏感だが、投資需要は堅調
テクノロジー分野の需要
- 半導体・AI機器など電子部品に金が使われる需要が増加傾向
- 米中摩擦による供給懸念が一時的に減速要因
- サプライチェーンの安定化次第で今後再加速の可能性
供給動向:増産の限界
- 鉱山生産:近年横ばい(年間約3,200〜3,400トン)。価格高騰でも急増は困難。
- リサイクル:価格上昇で増加傾向だが、売り切ると在庫が尽きるため慎重に供給。
- 世界的に「急激な供給増」は起こりにくい構造。
投資家が注目すべきポイント
- 需給の構造的タイトさ
供給がほぼ横ばいで、投資・中央銀行需要が価格を下支え。 - 後半の中央銀行買い
年末にかけての追加買いがあれば価格上昇が加速。 - ETF資金流入の持続性
株式市場との相関・リスク回避姿勢がカギ。 - 価格上昇と需要減のバランス
宝飾需要は減少するが、投資需要が吸収するかが焦点。
投資戦略のヒント
- ゴールドは短期の値上がり益よりも「資産ポートフォリオの安定化」が主目的
- 株式と併せて保有することでリスク分散効果を高められる
- 中央銀行やETFの資金流入トレンドを継続的にチェック
- 高値圏でも少額から分割購入を行い、価格変動リスクを抑える
まとめ
2025年第2四半期のデータは、世界的な不安心理の中でゴールド需要が底堅く、供給制約が続く構図を示しています。
宝飾需要の減少はあるものの、ETF・地金・中央銀行の需要が価格を支え、今後も中長期的な上昇トレンドを維持する可能性が高いと考えられます。
次の価格加速のトリガーは、後半の中央銀行買いとETF資金流入の持続性です。
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