ゴールド(金)大幅下落の理由とは?中東情勢・原油高・金利上昇から今後の見通しまで徹底解説

本記事は、YouTube動画『ゴールド(金)大幅下落↓下落理由&今後の見通しは?』の内容を基に構成しています。

金価格が大きく下落し、これまで「安全資産」として金を信頼してきた投資家の間でも、不安が広がっています。特に今回の下落は、単なる一時的な調整ではなく、中東情勢の悪化、原油価格の急騰、金利上昇、ドル高進行といった複数の要因が同時に重なって起きている点が特徴です。

これまでであれば、地政学リスクが高まる局面では「有事の金買い」が意識されやすい場面でした。しかし今回は、戦争が激化しているにもかかわらず、金が売られるという一見すると逆の現象が起きています。そのため、初心者の方にとっては「なぜ安全資産のはずの金が下がるのか」と疑問を持ちやすい局面です。

この記事では、動画で語られている内容をもとに、今回の金急落の背景、具体的な下落要因、保有商品への影響、そして今後の見通しまでを、できるだけわかりやすく丁寧に整理していきます。

目次

ゴールド急落で何が起きているのか

今回の動画では、まずニューヨーク金先物の値動きが取り上げられています。動画内では、2月28日に中東で戦争が勃発したことをきっかけに、金価格が大きく下落したと説明されています。戦争が始まる前は5300ドルだった金価格が、3月20日の終値では4574ドルまで下落し、日本時間の朝6時まで続いた時間外取引では4492ドルと、4500ドルを割り込む場面もあったとのことです。

この下げ幅は非常に大きく、単純に数字だけを見ても市場の動揺が伝わってきます。しかも今回の下落は、単に価格が下がっただけではなく、テクニカル面でも悪化が目立っていると動画では指摘されています。1月下旬の投機的な急落局面では、25日移動平均線付近で反発していたものの、今回は25日移動平均線だけでなく75日移動平均線も大きく下回っており、さらに昨年8月から続いていた上昇トレンドのサポートラインまで下抜けていると説明されています。

つまり、今回の下落は「少し下がった」というレベルではなく、これまで続いてきた上昇トレンドそのものが終わり、次の相場局面に移ろうとしている可能性を示しているわけです。投資家心理としても、これまでの「押し目買いで対応できる下落」ではなく、「流れが変わったかもしれない」と警戒されやすい状況に入っていることが読み取れます。

なぜ安全資産の金が売られているのか

通常、戦争や紛争が起きると、安全資産として金が買われやすくなります。これが一般的な理解です。しかし今回の動画では、まさにその常識が通用しにくくなっていることが強調されています。

その背景にあるのが、単一の悪材料ではなく、複数のネガティブ要因が複雑に絡み合っている点です。動画内では、「安全資産が今は金からドルに変わっているとも言えそうです」と表現されており、今回の相場の本質を非常に端的に示しています。

つまり、地政学リスクが高まったからといって、機械的に金が上がるとは限らないということです。市場ではその時々で「何が最も安全と見なされるか」が変わります。今回のケースでは、エネルギー価格の急騰がインフレ圧力を強め、金利上昇やドル高を引き起こし、その結果として金に逆風が吹いているという構図です。

このような局面では、「有事の金」という単純な覚え方だけでは相場を理解しにくくなります。安全資産としての金の役割自体がなくなったわけではありませんが、少なくとも短期的には、それ以上にドルの資金逃避先としての強さや、換金売りの圧力が勝っているということです。

背景にあるのは中東情勢の深刻化

動画で最も大きな材料として挙げられているのが、中東情勢の悪化です。2月28日にアメリカとイスラエルがイランを攻撃したことで、中東全域で紛争が拡大し、現在はオルムズ海峡が事実上封鎖されていると説明されています。

オルムズ海峡は、世界の原油とLNGの2割から3割が通過する非常に重要な海上ルートです。そのため、ここが機能不全に近い状態になると、エネルギー供給不安が一気に高まります。動画では、原油価格が3週間で45%も上昇したとされており、特に中東依存度が高い日本やインドなどアジア諸国の株価下落が目立っていると解説されています。

ここで重要なのは、今回の問題が単なる地域紛争ではなく、エネルギー供給という世界経済全体の根幹に直結している点です。原油やLNGは、ガソリン、電力、物流、製造コストなど、幅広い分野に影響します。つまり、中東情勢の悪化は、金市場だけでなく、株式市場、債券市場、為替市場を含めたあらゆる資産価格に波及しやすいのです。

動画では、アメリカがこの戦争を制御できない状況に陥っているとも語られています。さらに、中東への数千人規模の追加派遣を計画していることや、イラン最大級の石油ターミナルがあるハルク島に地上部隊を送って攻撃した場合には、戦争がさらに泥沼化する可能性があると説明されています。つまり、市場が最も嫌う「先が見えない状態」が続いているということです。

原油高が金下落の引き金になっている理由

一見すると、原油価格の上昇と金価格の下落は別の話に見えるかもしれません。しかし動画では、原油高こそが今回の金下落を理解するうえで非常に重要なポイントだとされています。

原油価格は、3週間で67ドルから100ドル近くまで上昇したと紹介されています。これはかなり急激な上昇であり、市場に強いインパクトを与える水準です。原油が上がると、ガソリン代、輸送費、発電コスト、企業の仕入れコストなどが連鎖的に上昇し、物価全体を押し上げやすくなります。これがいわゆるインフレ圧力です。

インフレが強まると、本来は中央銀行が利下げをしにくくなります。動画では、アメリカではこれまで利下げが既定路線だったにもかかわらず、戦争が長期化すれば利上げが必要との見方まで出てきたと説明されています。つまり、市場が想定していた金融政策シナリオが大きく崩れ始めているのです。

金は利息を生まない資産です。そのため、金利が低い環境では相対的な魅力が高まりやすい一方、金利が上昇すると魅力が薄れやすくなります。なぜなら、投資家はより高い利回りを得られる債券やドル資産へ資金を移しやすくなるからです。今回の金急落は、まさにこの「原油高 → インフレ圧力上昇 → 金利上昇 → 金売り」という流れの中で起きていると理解できます。

ドル高進行が金に逆風となる構図

動画では、金の下落要因としてドル高進行も挙げられています。金は一般的にドル建てで取引されるため、ドル高になると、ドル以外の通貨を持つ投資家から見ると金が割高になり、需要が弱まりやすくなります。

このメカニズムは、初心者の方には少しわかりにくいかもしれません。たとえば、同じ金1オンスでも、ドルの価値が強くなれば、他の通貨から見た購入コストが高く感じられます。その結果、海外投資家の買い意欲が鈍り、金価格の下落圧力につながりやすくなります。

しかも今回は、地政学リスクが高まっていることで、資金の逃避先としてドルがより強く買われていると動画では説明されています。本来なら一部は金に向かうはずの資金が、今回はドルへ流れているということです。ここでも「安全資産としての金」が否定されているのではなく、「相対的にドルのほうが選ばれている」という市場の判断が起きているわけです。

利益確定売りと換金売りも下落を加速

動画では、ここまで金価格が強く上昇してきたことも、今回の急落を大きくした要因として挙げられています。金はこれまで最高値を更新するなど強い動きが続いていたため、投資家の中には「ここで一旦利益を確定しておこう」と考える人も多かったとみられています。

さらに、株価下落によって損失が出た投資家が、その補填や証拠金対応のために、含み益のある金を売却する「換金売り」も発生していると動画では説明されています。この点は非常に重要です。市場では、必ずしも「金が嫌われたから売られる」とは限らず、「他の損失を埋めるために売りやすい資産が売られる」ことがあります。特に急落局面では、このような換金売りが値動きをさらに荒くしやすいのです。

つまり今回の金下落は、ファンダメンタルズの悪化だけでなく、ポジション調整や資金繰りのような市場内部の事情も加わっているため、短期間で大きく値が崩れやすい状況になっていると考えられます。

株・債券・金が同時に売られる異例の相場

動画では、3月に入ってから金だけでなく、株や債券も売られていると説明されています。ここ3週間で日経平均は9.3%安、S&P500は5.4%安となり、一方で原油価格は45%上昇、アメリカ10年債利回りは11%上昇したとされています。

通常であれば、株が売られたときに債券が買われるなど、資金がどこかに逃げてバランスが取れる場面もあります。しかし今回は、株も債券も金も売られ、エネルギー価格だけが大きく上昇しているという、かなり厳しい相場環境です。

このような局面では、分散投資の効果が一時的に薄れやすくなります。投資家にとっては「何を持っていても下がる」という感覚になりやすく、心理的な不安も高まりやすいです。動画内でも、ゴールド関連商品だけでなく、株と金の両方に連動するような商品を保有している人は特に注意が必要だと警鐘を鳴らしています。

ゴルプラ・ゴルナス保有者が注意すべき点

動画の中では、投稿者自身が楽天証券で保有しているゴールド関連ファンドについても具体的に触れています。ゴールドファンド〈為替ヘッジなし〉に100万円、ゴルプラに300万円、ゴルナスに100万円、合計500万円を投資しているとのことです。

3月19日時点では、ゴールドファンドが58%、ゴルプラが28%、ゴルナスが88%の評価益となっていると語られています。ただし、週明け23日にデータが更新されると、木曜・金曜の株と金の下落分が反映されるため、基準価格は大きく下落する見込みだとしています。特にゴルプラやゴルナスは、為替次第では8%以上下落するはずだと見ているようです。

ここで印象的なのは、投稿者が単に「まだ利益が出ているから大丈夫」と考えていない点です。むしろ、ゴルプラについては、評価損益がプラス15%を下回ったら全部売却して一旦利益確定をするという出口戦略を事前に決めていると述べています。3月19日時点ではプラス28%ですが、来週マーケットがさらに荒れると15%以下になる可能性があり、その場合には売却も視野に入るとのことです。

これは、初心者にとって非常に参考になる考え方です。相場が不安定なときほど、「いくらまで利益が減ったら売るのか」「どこまでなら保有を続けるのか」をあらかじめ決めておくことが重要になります。感情で判断すると、反発を期待して売れなくなったり、逆に底値付近で慌てて手放したりしやすくなるからです。

今後の相場を左右するのはトランプ政権の対応か

動画では、今後の見通しを考えるうえで、トランプ大統領の対応が大きなカギを握るとしています。もしトランプ大統領が一方的に勝利宣言をしてイランへの攻撃をやめた場合、市場が落ち着きを取り戻すことが期待できると述べています。

ただし現実には、アメリカは中東に数千人の追加派遣を計画するなど、戦争が終わる兆しは見えていないとも語られています。そのため、楽観的なシナリオだけを前提にするのは危険という見方です。

一方で、動画ではアメリカ国内のガソリン価格上昇が、トランプ政権の方針転換を促す可能性にも触れています。全国平均のガソリン小売価格は、イラン攻撃以降、1ガロン3ドルから3月20日には3.9ドルへと3週間で30%上昇したと説明されています。来週には4ドルを超えることが確実で、戦争が長引けば2022年につけた過去最高値の5ドルも視野に入るとしています。

アメリカは車社会であり、ガソリン価格の上昇は有権者の生活に直接響きます。そのため、ガソリン高騰への不満が強まれば、トランプ大統領にとっても政治的な負担が大きくなります。動画では、日本などに中東へ艦船を派遣するよう圧力を強めている背景にも、この国内事情があるのではないかと示唆しています。

つまり、今後の金価格を考えるうえでは、単に金市場だけを見るのではなく、原油、ガソリン価格、アメリカの政治判断、中東の軍事展開まで含めて見なければならないということです。

アメリカ10年債利回りの上昇も重要な警戒材料

動画では、アメリカ10年債利回りのチャートにも言及しています。3月以降、国債が売られており、10年債利回りは4.38%まで上昇していると説明されています。そして、4.5%の節目を超えてくると、去年のようにトランプ大統領が大きな方針転換を迫られる可能性があると見ています。

債券利回りの上昇は、株式市場だけでなく金市場にも影響します。先ほど述べたように、金は利息を生まないため、長期金利が上がると比較上の魅力が落ちやすくなります。また、債券市場の混乱は金融市場全体の不安を増幅させやすく、それがさらなる換金売りやリスク回避のドル買いにつながる恐れもあります。

その意味で、今後の焦点は「金が下がるかどうか」だけではありません。原油高が続くのか、ガソリン価格はどこまで上がるのか、10年債利回りは4.5%を超えるのか、トランプ政権は戦争継続と終結のどちらに傾くのか、という複数の要因が複雑に絡み合って決まってくると考えられます。

楽天証券で買える主なゴールド関連投信について

動画の最後では、楽天証券で購入できる主なゴールド関連投信も紹介されています。三菱UFJ純金ファンドは基準価格が5万8154円で、純資産総額は1兆円を超えていたものの9850億円まで減少しているとされています。

また、投稿者自身も保有しているアムンディ系のゴールドファンド、ゴルプラ、ゴルナスに加え、2026年1月に設定された楽天ゴールド〈為替ヘッジなし〉についても言及されています。この商品の基準価格は1万117円、純資産総額は225億円で、信託報酬は金単体の投信の中では楽天の0.2925%が最も安く、今が買い時だと考える人には有力な選択肢になると紹介されています。

さらに、3月6日に設定されたばかりの「トレジャーズ MSCIオールカントリー・ゴールドプラス・オルカン」は9451円で下落スタートになっているものの、2週間で純資産総額が151億円まで増えており、このシリーズの人気の高さもうかがえると述べています。

このあたりの紹介からも、金関連商品への関心自体は依然として強いことがわかります。価格が下落しているからこそ新規に資金が流入する商品もあり、投資家の間でも「下がったから終わり」ではなく、「どこまで下がれば魅力的か」を見極めようとする動きがあることが伝わってきます。

今後の見通しは楽観よりも慎重姿勢が必要

今回の動画全体を通して感じられるのは、投稿者が1月の急落局面とは異なり、今回はかなり慎重に見ているという点です。1月の下落時には全く心配していなかったものの、今回はアメリカが中東情勢を制御できておらず、先行きが非常に見通しにくいことから、さらなる下落にも備えておいた方が良いと述べています。

これは非常に現実的な見方です。相場は短期的に大きく反発することもありますが、テクニカル面では25日線も75日線も下回り、上昇トレンドのサポートラインまで崩れている状況です。そのうえ、ファンダメンタルズ面でも原油高、インフレ懸念、金利上昇、ドル高、中東リスクの長期化という悪材料が重なっています。

もちろん、戦争終結に向けた動きが見えれば、一気に市場が落ち着く可能性もあります。その場合は、金が反発するだけでなく、株や債券も持ち直すかもしれません。しかし現時点では、相場が安心して買い向かえる状態ではなく、まずはリスク管理と出口戦略が最優先になる局面だといえそうです。

まとめ

今回の動画では、ゴールドの大幅下落が単なる一時的な値動きではなく、中東情勢の悪化を起点としたエネルギー価格の急騰、インフレ圧力の上昇、金利上昇、ドル高、そして利益確定売りや換金売りが重なって起きていることが詳しく解説されていました。

本来、戦争や地政学リスクは金にとって追い風になりやすい材料です。しかし今回は、原油高と金利上昇によって市場全体の資金の流れが変わり、結果として「安全資産」としての需要が金ではなくドルに向かっている点が大きな特徴です。そのため、これまでの常識だけで金相場を判断するのは危険であり、原油、金利、為替、アメリカ政治の動きまで含めて総合的に見ていく必要があります。

また、ゴルプラやゴルナスなどの関連商品を保有している人にとっては、まだ含み益が残っているケースも多い一方で、相場がさらに荒れれば大きく評価額が縮む可能性もあります。その意味で、今回の動画が強調していた「出口戦略を決めておくこと」は非常に重要なポイントです。

今後の見通しとしては、中東情勢が落ち着けば反発の余地もあるものの、現状では戦争終結の兆しが乏しく、むしろ追加の悪材料が出る可能性も否定できません。金を安全資産として持つ発想自体は大切ですが、今の相場では「安全資産だから大丈夫」と思い込まず、冷静に状況を見極めることが何より重要だといえるでしょう。

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