※本記事は、YouTube動画「テスラ株は要注意?株価乱高下はいつまで続くのか?これから注目すべきセクターを徹底解説(篠田尚子、木嵜綾奈)」の内容をもとに、初心者にもわかりやすく解説したものです。
結論:今注目すべきは“ディフェンシブセクター”と“金”!テスラ株は慎重に
2025年現在、米国株市場は不安定な動きを見せており、特にテスラなどのハイテク株は大きく値を下げています。一方で、生活必需品セクターや金(ゴールド)などの「下値抵抗力」のある資産に注目が集まっています。
以下では、なぜ今テスラ株は要注意なのか、どのセクターに資金が向かっているのかを、具体的な銘柄や配当利回りの数字とともに詳しく見ていきましょう。
米国株は20%近い下落、日本人投資家は“円高”のダブルパンチ
まず前提として、2025年に入ってからの米国株は全体的に下落基調です。S&P500は年初来で約20%のマイナスとなっており、特にナスダックは昨年までの加熱感の反動で、大きく下げています。
さらに、日本の個人投資家にとっては円高も進行しており、ドルベースでの資産評価額がさらに悪化するという“ダブルパンチ”の状態です。
年初来チャートのイメージ(例):
指数 | 年初来パフォーマンス | 備考 |
---|---|---|
S&P500 | 約−20% | テク株中心に下落 |
ナスダック | さらに大幅な下落 | AI・半導体銘柄が急落 |
米ドル/円相場 | 円高進行 | 資産評価益にマイナス影響 |
それでも下がっていないセクターは?“生活必需品”がカギ
株式市場全体が下落する中、生活必需品セクター(Consumer Staples)だけは比較的堅調です。
多くのセクターが年初来で−20〜30%の下落を記録している中で、このセクターは“ほぼゼロ”または微減にとどまっています。
生活必需品セクターの代表銘柄:
- P&G(プロクター・アンド・ギャンブル)
- ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)
- アルトリア(MO)
- フィリップ・モリス(PM)
これらは日常生活で必ず使われる製品(歯磨き、トイレタリー、食品、タバコなど)を扱う企業であり、不況時にも需要が安定しています。
タバコ株がなぜ強い?アルトリアとPMの“配当力”に注目
意外なことに、タバコ株が注目されています。特にフィリップ・モリスとアルトリアは、下落相場でもプラスのリターンを維持しています。
- アルトリア(MO)
- 配当利回り:約7%超
- 55年連続増配の実績あり
- フィリップ・モリス(PM)
- 配当利回り:約3%強
- 10年以上の増配実績
タバコ産業は参入障壁が高く、ブランド力が圧倒的であることから、安定的な収益基盤を持ちます。そのため、不安定な相場でも“守りの投資先”として支持されています。
金(ゴールド)も堅調に推移、安全資産として再評価
もう一つ注目されているのが金(ゴールド)です。
- 2025年もほぼ一貫して上昇基調
- 政治的・地政学的リスクの高まりによる「有事の金」需要
最近では、株価と金の連動性も高まっているとされますが、それでも「下落耐性の高さ」が評価されています。
テスラ株は“今”が買い時か?それとも警戒すべきか?
テスラ(TSLA)は、近年のEVブームをけん引してきた企業ですが、2025年現在、状況は変わりつつあります。
テスラを取り巻くリスク:
- BYDなど中国メーカーの台頭
- 中東や欧州では既に「BYDが主流」という国もある
- 電気自動車のコモディティ化
- EVはもはや“特別な技術”ではなくなってきている
- イーロン・マスクCEOの“人リスク”
- トランプ的な発言や行動が株価を乱高下させる要因に
また、最近の決算では販売台数の伸びが鈍化しており、株価下落の直接的な原因にもなっています。
テクノロジー株全体も警戒モード
ナスダックやSOX指数(半導体関連)も2024年に急騰した反動から大きく下げています。
- 設備投資の鈍化懸念
- 景気後退リスク
- 関税政策による影響
これにより、今は短期的には買い控え、長期で冷静にチャンスをうかがう時期と見る専門家も多いです。
今後の投資戦略:ETFを活用したディフェンシブ投資も視野に
日本の投資信託では米国セクター別のものが少ないですが、海外ETFを活用することで生活必需品や金に分散投資が可能です。
例:注目のETF
ETF名 | セクター | ティッカー |
---|---|---|
Consumer Staples Select Sector SPDR Fund | 生活必需品 | XLP |
SPDR Gold Shares | 金 | GLD |
まとめ:リスク分散と“守りの投資”が今のキーワード
テスラ株やテクノロジー株の急落を見て不安に思う方も多いかもしれませんが、今こそ下落に強いセクターや高配当株、そして金のような安全資産に注目すべきタイミングです。
積立投資を継続している方は、ここで投資をやめるのが最悪の選択であり、むしろ“安く買えるチャンス”と捉えて冷静にポートフォリオを見直してみましょう。
コメント