トランプ氏の軍事行動はなぜ拡大したのか アメリカ大陸回帰とペトロダラー防衛の視点から読み解く

本記事は、YouTube動画『トランプ氏の軍事行動の全体像とその狙い』の内容を基に構成しています。

トランプ氏は2024年のアメリカ大統領選挙で、自らに投票すれば戦争は起きないと訴え、就任演説でも「終わらせた戦争、そして何より起こらなかった戦争によって成功は測られる」と強調しました。こうした発言から、トランプ氏には反戦的、あるいは少なくとも新たな大規模戦争には慎重な政治家というイメージを持っていた人も少なくありません。

しかし、今回の動画では、そのイメージとは裏腹に、トランプ政権下で実際には広範な軍事行動が行われてきたと指摘されています。しかもそれは単発的で偶発的な攻撃ではなく、一定の論理と戦略に基づくものではないか、というのが動画全体を貫く問題意識です。

本記事では、動画で提示された論点を初心者にも分かりやすい形で整理しながら、トランプ氏の軍事行動をどう理解すべきかを丁寧に解説していきます。

単なる「強硬姿勢」や「思いつき」では説明しきれない大きな構図を見ていくことで、現在の国際情勢だけでなく、日本の生活や経済にどうつながるのかまで考えられるようになるはずです。

目次

まず押さえたい全体像 トランプ氏は何をしてきたのか

動画ではまず、トランプ氏の就任後に行われた軍事行動の規模が強調されています。紹介されているデータによれば、2025年1月20日の就任から2026年1月5日までのおよそ1年間で、アメリカ軍は573回の空爆とドローン攻撃を実施したとされています。

これに対し、バイデン前大統領の4年間における攻撃は494回とされており、わずか1年で前政権4年分を上回るペースだった、というのが動画の見立てです。

この数字が示すのは、トランプ政権が「戦争をしない政権」だったという単純な理解では捉えられないということです。

しかも攻撃対象は1地域にとどまらず、ソマリア、イラク、イエメン、イラン、シリア、ナイジェリア、ベネズエラへと広がっており、その範囲の広さが印象的です。

就任直後の2025年2月1日には、ソマリアへの攻撃命令が下されたと動画は説明します。

ソマリアではアルシャバブやISといった武装組織が長く活動しており、トランプ政権はここへの攻撃を急拡大し、2025年だけで少なくとも111回の空爆が行われたとされています。翌3月13日にはイラクでISの幹部を空爆で殺害。

さらにイエメンでは、国際航行に影響を与えていた武装組織フーシ派への大規模攻撃が展開されたと述べられています。

その後、6月にはイランとイスラエルの「12日間戦争」の中で、イランの核施設3カ所への攻撃に踏み切ったとされ、年末にはシリアでの報復攻撃、クリスマスにはナイジェリアのIS関連施設へのミサイル攻撃、さらに2026年1月3日にはベネズエラへの軍事攻撃とマドロ大統領の拘束という衝撃的な作戦が実行されたと動画は語ります。

そして2026年2月末には、イスラエルとの共同作戦でイランへの大規模攻撃が開始され、首都テヘランの政府施設が標的となり、最高指導者ハメネイ師が死亡したとする極めて重大な展開まで描かれています。

こうして並べると、確かに一見ばらばらの軍事行動に見えます。しかし動画の主張は、ここにこそ一貫した戦略があるのではないか、という点にあります。

なぜ国内で反発が出ても軍事行動を続けたのか

動画では、こうした軍事行動がアメリカ国内で必ずしも歓迎されていない点にも触れています。

イラン攻撃に対しては、CNNの世論調査で59%が反対し、賛成は41%にとどまったと紹介されています。さらに別の調査では、70%から80%がイランへの軍事行動に反対というデータもあったとされ、世論の多数が強い軍事介入を望んでいない構図が描かれています。

興味深いのは、反発が民主党支持層やリベラル層だけでなく、トランプ氏を強く支持してきたMAGA層の中からも出ているという指摘です。アメリカ第一主義を掲げ、海外への無制限な介入に批判的だった支持基盤が、かえって軍事行動の拡大に違和感を持ち始めているというわけです。

さらに、3月28日には「ノー・キングス」と題した抗議デモが全米各地で行われたと動画は説明します。参加者たちは戦争への反対だけでなく、ガソリン価格の上昇や強権的な政権運営への不満も訴えていたとされます。ここで見えてくるのは、軍事行動が単なる外交問題ではなく、国内の物価や生活不安とも結びついているという現実です。

それでもなお、なぜトランプ氏はリスクを取って軍事行動を続けるのか。動画はその答えを、攻撃対象国を2つのグループに分けることで説明しようとしています。

5カ国への攻撃は従来型の対テロ戦争として理解できる

まず第1のグループが、ソマリア、イラク、イエメン、シリア、ナイジェリアです。動画では、これらの攻撃は規模こそ大きいものの、基本的には歴代政権も行ってきた「対テロ」の延長線上にあると整理されています。

たとえばソマリアやイラクでの攻撃は、アルシャバブやISといった過激派組織への対応として説明できます。シリアやナイジェリアについても、IS関連勢力への攻撃という枠組みで理解されており、イエメンへの攻撃も、国際航路を脅かす武装勢力への軍事対応として位置付けられています。

もちろん、規模が拡大している点は重要です。従来なら限定的な空爆や抑止にとどめていたものを、より迅速かつ強力に実行しているという意味で、トランプ政権の軍事姿勢には特徴があります。ただし動画が言いたいのは、これら5カ国への攻撃だけを見ていては、トランプ氏の本当の戦略は見えてこないということです。

より重要なのは第2のグループであり、そこにベネズエラやパナマ、グリーンランド、コロンビア、アルゼンチン、キューバ、そして最終的にはイランまでがつながってくると動画は論じています。

本当の核心はアメリカ大陸から中国を排除する戦略にある

動画が最も強く打ち出しているのは、トランプ氏の軍事・外交行動の中心には「アメリカ大陸とその周辺から中国を排除する」という大戦略があるのではないか、という見方です。

この考え方を理解するうえで重要なのが、中国のラテンアメリカ浸透です。動画では、2024年の中国とラテンアメリカ・カリブ諸国の貿易額が過去最高の5184億ドル、約78兆円に達したと紹介されています。

さらに中国は、コロンビアを除く南米のほぼ全ての国で最大の貿易相手国となっているとされ、経済面での存在感が急速に増していることが強調されています。

これだけでも十分大きな変化ですが、動画はさらに、中国が2025年5月にラテンアメリカ・カリブ諸国共同体に対して90億ドル規模の投資信用枠を発表したこと、中国企業がボリビアのリチウム開発やチリの電力網など戦略資産への関与を深めていること、そして中国にとってラテンアメリカが大豆やリチウム炭酸塩の重要供給源になっていることも説明しています。

また外交面でも、中国の浸透は顕著だと動画は見ています。

パナマ、ドミニカ共和国、エルサルバドルが台湾から中国へ外交承認を切り替えた結果、2025年時点で台湾を承認する中南米の国はわずか4カ国にまで減ったとされます。

これは単なる外交儀礼の問題ではなく、台湾の国際的立場を切り崩し、中国による統一圧力を強める動きだというのが動画の解釈です。

つまり、トランプ氏から見れば、中国はアメリカ本土から遠いアジアだけで勢力を広げているのではなく、アメリカの「裏庭」とされてきた中南米、カリブ海、さらには北極圏にまで静かに入り込んでいる。これが最大の危機認識だというわけです。

トランプ氏が復活させようとしている「21世紀版モンロー主義」とは何か

動画では、この戦略の思想的な土台としてモンロー主義が紹介されています。モンロー主義とは、1823年にモンロー大統領が打ち出した外交原則で、ヨーロッパ列強はアメリカ大陸に介入するな、という考え方です。要するに、アメリカ大陸はアメリカの勢力圏であり、外部勢力の干渉は認めないという発想です。

その後、1904年にはセオドア・ルーズベルトがこれを発展させ、中南米の秩序維持のためにはアメリカ自身が積極的に介入する権利があると主張しました。これがルーズベルト・コロラリーです。動画によれば、トランプ政権はこの古い発想を現代版として復活させたのだといいます。

2025年12月に発表された国家安全保障戦略NSS2025では、「西半球」という概念に第1章で約4ページが割かれ、副題には「モンロー主義へのトランプ補論」とも言うべき色彩が示されていると動画は説明します。そしてそこでは、半球の外にいる競争相手がこの地域に軍事力を配置したり、戦略資産を所有・支配したりする能力を拒否すると明記されているとされます。

これは事実上、中国、ロシア、イランなどが西半球で活動する余地を閉ざすという宣言に等しい、というのが動画の読み方です。

さらに動画では、マドロ大統領拘束の直後にトランプ氏自身が「モンロー」と「ドナルド」をかけ合わせたような造語に言及したとも紹介しており、この思想が単なる補助線ではなく、本人の意識の中でも前面化していると位置付けています。

ベネズエラ攻撃は中国の石油アクセスを断つ意味を持つ

この戦略を象徴する最大のケースとして、動画が挙げているのがベネズエラです。

ベネズエラは世界最大級の石油確認埋蔵量を持つ国であり、中国は長年にわたり600億ドル以上を貸し付け、制裁下にあるベネズエラ産原油の80%から90%が中国へ向かっていたと説明されています。

つまり中国にとってベネズエラは、安価な石油を大量に確保できる重要な供給源でした。もしアメリカがマドロ政権を崩し、軍事的に現地を制圧すれば、中国が築いてきた資源供給ルートを物理的に遮断できることになります。

動画は、マドロ大統領拘束の意味をここに見ています。単なる独裁者打倒や民主化支援ではなく、中国が制裁下で築き上げた割安な石油ルートを断ち切ることこそ本質だったのではないか、というわけです。ここに経済、安全保障、資源戦略が1本の線で結び付いてきます。

パナマ運河、ペルーの港、グリーンランドは物流と資源の争奪戦の舞台

ベネズエラだけではありません。動画はパナマ運河も極めて重要な戦場だと位置付けています。

パナマ運河は世界の海上貿易の約5%を担い、通過貨物の約70%がアメリカ関連とされる重要な物流拠点です。近年ここで中国企業の影響力が強まっていたため、アメリカはパナマ政府に強い外交圧力をかけ、一帯一路構想への覚書更新を見送らせたと説明されています。

さらにパナマ最高裁が、中国企業による運河港湾運営契約を違憲と判断したことも紹介され、物流の要所から中国を引き剥がす作戦として描かれています。

さらに動画は、ペルーのチャンカイ港にも注目します。この港は中国資本13億ドルで建設され、中国国有企業COSCOが60%を保有しているとされます。

2026年1月には、ペルーの裁判所が、ペルー政府はこの港を十分に監督する権限を持たないとの判断を示したと紹介されており、中国の影響力が南米の物流インフラ内部にまで食い込んでいることが示唆されています。

そして北の重要拠点がグリーンランドです。

動画では、グリーンランドには推定150万トンのレアアースが埋蔵されているとし、中国が世界のレアアース生産の約69%、精製加工では約90%を支配していると説明します。

電気自動車、スマートフォン、ミサイル誘導装置など、現代産業と安全保障に不可欠な資源であるレアアースを中国が握ることへの危機感が背景にあります。

しかも動画によれば、グリーンランド南部の主要鉱山には中国企業が大株主として参入しており、中国の国家情報法の存在を踏まえると、民間企業であっても安全保障上の懸念を無視できないとしています。

加えて、温暖化で北極海航路の利用可能性が高まっている中、グリーンランドはアジアとヨーロッパを結ぶ新たな戦略拠点でもあります。したがって、グリーンランドへの関与は、レアアースと北極航路の両方を中国に握らせないための布石だというのが動画の見方です。

アルゼンチン、コロンビア、キューバにも同じ論理が通っている

動画はさらに、アルゼンチンへの200億ドル規模の経済救済も、中国への接近を防ぐ意図で説明しています。

アルゼンチンはボリビア、チリと並ぶ「リチウム・トライアングル」の一角であり、電気自動車用バッテリーに不可欠なリチウムの供給地です。

ここが中国の経済圏に深く組み込まれれば、次世代エネルギーの主導権にも影響しかねません。したがって、経済救済とは単なる支援ではなく、資源供給地を中国に渡さないためのつなぎ止め策だったと動画は解釈しています。

コロンビアについても、表向きは麻薬対策という名目があるものの、背景にはペトロ政権の中国・ロシア接近への警戒があるとされます。

トランプ氏の発言がコロンビア国内の武装勢力の動きを刺激し、南米北部が一気に緊張したと動画は述べています。ベネズエラとコロンビアを同時に抑えれば、南米北部全体の地政学バランスに大きな影響を与えられるという読みです。

そして動画が特に重視しているのがキューバです。フロリダからわずか150kmという近さにあり、中国とロシアの影響力が入り込んでいるとされるキューバは、まさにアメリカ本土の玄関先です。

ロシアの信号情報収集施設、中国との情報協力、そしてベネズエラ産石油への依存という複数の弱点を抱えるキューバは、ベネズエラ崩壊後に一気に追い詰められる可能性があると動画は示唆します。

ここで持ち出されるのが1962年のキューバ危機です。当時、ソ連がキューバに核ミサイルを持ち込もうとし、アメリカは「裏庭に敵の軍事力を入れない」という論理で対峙しました。動画は、現在の中国とロシアの動きが、核ミサイルではなく情報、投資、資源、インフラという形で同じ構図を再現していると見ています。そしてトランプ氏は、その構図に対して21世紀版モンロー主義で反応している、という整理です。

イラン攻撃も実はこの戦略の延長線上にある

ここまで読むと、イランはアメリカ大陸から遠く離れており、なぜ同じ文脈で語られるのか不思議に感じるかもしれません。動画の面白いところは、イランもまた第2グループの延長線上にあると位置付けている点です。

その鍵になるのが、ペトロダラーです。ペトロダラーとは、世界の石油取引が主にドルで決済される仕組みのことです。1974年にアメリカとサウジアラビアの合意で確立され、この仕組みが続く限り、世界中の国は石油を買うためにドルを保有しなければなりません。つまり、ドルが基軸通貨であり続ける土台の1つが石油取引なのです。

動画では、この仕組みに亀裂が入り始めていると指摘しています。象徴的な出来事として、2024年6月にサウジアラビアが50年間続いたアメリカとのペトロダラー協定を更新しなかったことが挙げられています。

さらにサウジが、中国、香港、UAE、タイなどとともにデジタル通貨ベースの越境決済基盤に参加したことも紹介され、石油をドル以外で決済する道が広がりつつあると説明されます。

加えて、中国はイランやベネズエラとの取引で人民元建て決済を進め、ロシアとの二国間貿易でも非ドル決済が約90%に達していると動画は述べます。

もしイランやベネズエラの石油が本格的に人民元経済圏に取り込まれれば、世界のドル需要は低下し、アメリカの財政や金利、国際的な経済覇権に深刻な影響が出る可能性があります。

そう考えると、トランプ政権によるマドロ政権への攻撃やイランの石油インフラへの打撃は、単なる資源争奪ではなく、「ドル以外で石油を売買する回路そのものを物理的に壊す」意味を持つというのが動画の主張です。ここで軍事、安全保障、通貨覇権が1つの図に重なります。

ただしイランでは思惑通りに進んでいない

しかし、動画はトランプ氏の戦略が万能だとは見ていません。むしろ最大の誤算がイランにあるとしています。ベネズエラでは短期間で政権中枢を抑えることに成功したという前提に立つ一方、イランでは最高指導者を含む中枢を攻撃しても、反撃が止まらなかったと説明されています。

特に深刻なのが、イランによるホルムズ海峡の事実上の封鎖です。これにより世界の原油価格がパニック的な動きを示し、さらにカタールのLNG施設がドローン攻撃で被害を受け、生産停止に追い込まれた結果、天然ガス価格もほぼ倍増したと動画は述べています。

ここで重要なのは、「何をもって戦争の達成とするのか」が不明確になっているという点です。動画によれば、攻撃直後のトランプ氏は数日で終わるかもしれないと楽観視していました。

しかし1週間、2週間たってもホルムズ海峡は封鎖されたまま。発言も次第に変わり、「この戦争は勝った」と宣言したかと思えば、その翌日にはパキスタンを仲介役にして和平案をイランへ送るなど、圧力と対話が同時進行する混乱した状態が続いたとされます。

さらに動画では、地上戦の可能性まで示唆されています。特にホルムズ海峡近くのハルク島を制圧すれば、イランの石油輸出を物理的に止められるため、地上戦の最有力候補と見られているという説明です。ただし、占領できたとしてもその後をどうするのかという根本問題があり、ここに戦争の最大のリスクが凝縮されていると動画は警告しています。

日本への影響はエネルギー価格、防衛費、インフレの3点に表れる

動画の終盤では、日本への影響がかなり具体的に語られています。まず最も直接的なのがエネルギー供給へのダメージです。ホルムズ海峡は世界の海上石油貿易の約25%、LNG輸出の約20%が通過する要衝であり、日本は原油輸入の約90%を中東に依存していると動画は説明しています。つまり、ホルムズ海峡の混乱は日本にとって対岸の火事ではなく、生活コストの上昇という形で直撃する問題です。

原油価格が上がればガソリン代が上がり、ガソリン代が上がれば輸送コストが上がります。輸送コストが上がれば、スーパーに並ぶ食料品や日用品の価格も上がります。電気代やガス代にも影響が及ぶため、家計全体の負担はじわじわと重くなります。さらにここに円安が重なると、輸入依存度の高い日本ではインフレが一段と長引きやすくなります。

動画はまた、より長期的な問題として、アメリカが「世界の秩序を守る国」から「自分の大陸を守る国」へと回帰している可能性を指摘します。もしアメリカがアメリカ大陸の再掌握に軸足を移すなら、東アジアへの関与は相対的に薄くなるかもしれません。そうなれば、日本を含む同盟国に対してより大きな防衛負担が求められる流れが強まります。

動画では、NSS2025が同盟国に対してGDP比5%の防衛費引き上げを求めているとされ、日本の現在の約2%という水準とのギャップが大きな論点として示されています。エネルギーコストの上昇と防衛費負担の拡大が同時に押し寄せるとすれば、日本は戦後長く前提としてきた安全保障と経済の枠組みを見直さざるを得なくなる、というのが動画のメッセージです。

私たちの生活とどうつながるのかを考えることが重要

この動画の特徴は、最後に視聴者自身の生活感覚に引き寄せて話を閉じている点です。国際政治や軍事戦略は一見すると遠い話に見えますが、実際にはガソリン代、電気代、食費、物流コスト、そして円安という形で私たちの日常に入り込んできます。

たとえば、銀行口座に100万円があったとしても、1年後、3年後、10年後に同じ100万円で買えるものが減っていけば、実質的な価値は下がっています。これはインフレの基本ですが、長くデフレに慣れてきた日本では、まだ十分に実感しきれていない人も多いかもしれません。

だからこそ動画は、知ることが備えの第1歩だと訴えます。世界の秩序がどう変わろうとしているのか、その中でアメリカは何を守ろうとしているのか、中国はどこに入り込んでいるのか、エネルギーと通貨と軍事がどう結びついているのか。そうしたことを理解しておくことが、これからの時代に家計や資産、防衛意識を考えるうえで土台になる、というわけです。

まとめ

今回の動画は、トランプ氏の軍事行動を単なる好戦性や思いつきとしてではなく、大きく2つの軸から読み解いていました。1つは従来型の対テロ戦争の拡大であり、もう1つはアメリカ大陸とその周辺から中国の影響力を排除しようとする21世紀版モンロー主義です。そしてそのさらに奥には、ドル基軸体制を支えるペトロダラーを守るという経済覇権の論理がある、というのが動画の核心でした。

ベネズエラ、パナマ、グリーンランド、アルゼンチン、コロンビア、キューバ、そしてイランまでを1本の線で結び、「アメリカの裏庭」「物流」「資源」「通貨」「石油」という複数のテーマが重なり合っているという整理は、非常にスケールの大きな見方だと言えます。一方で、イランでは戦争の終わりが見えず、ホルムズ海峡封鎖やエネルギー価格高騰によって世界経済が不安定化している点も見逃せません。

日本にとっても、これは遠い国の話ではありません。原油価格の上昇、円安、物価高、防衛負担の拡大という形で、すでに生活や政策判断に直結する問題になりつつあります。国際情勢を知ることは、単なる知識のためではなく、自分の暮らしや資産、将来への備えを考えるためでもあります。

今回の動画が問いかけているのは、まさにその点です。世界の秩序が書き換えられようとしている今、私たちは何を知り、どう備えるべきなのか。その視点を持つことが、激動の時代を生きるうえでますます重要になっていくのではないでしょうか。

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