ドル円は2026年に170円まで上がるのか?3人のシナリオ比較で見える円安リスクと下落要因

本記事は、YouTube動画『【ドル円予想】2026年に170円まで上昇すると考える理由など3つのシナリオをFX歴15年以上のトレーダー2名とテクニカルアナリストが解説』の内容を基に構成しています。

目次

2026年のドル円は「170円説」まで出るが、結論は3つの道筋に分かれる

年始恒例の企画として、FXトレードルームのメンバーが2026年のドル円相場を展望しました。

登場するのは、FX歴10年以上のトレーダー2名と、テクニカルアナリスト1名です。

テーマは明確で、2026年はドル円が170円まで上昇する可能性があるのか、そして上にも下にも振れうる中で、どういう材料が鍵になるのかを、レンジ予想と値動きの形まで含めて整理する内容でした。

動画の面白いところは、全員が「上も下もあり得る」と言いながらも、円安が進む理由と、円高に戻す力の発生点を、それぞれ別の角度から語っている点です。

相場予想は当てものになりやすい一方で、シナリオを複数持っておくことが、実務としてのトレードには役立ちます。本記事では、動画の流れをできるだけ削らずに、初心者でも追える形に組み直します。

まずは2025年の答え合わせから始まった

動画は、2025年のドル円がどのような1年だったかを振り返るところから入ります。

年初は157円付近から始まり、一時は140円を割り込む局面もありました。しかし、その後は年末にかけて再び上昇し、結果として「行ってこい」のV字的な展開になった、という整理です。

収録日は12月24日で、年末の確定値ではないものの、当時の高値は158円台後半から159円手前、安値は139円台後半から140円付近と説明されていました。

つまり、2025年は大きく動きつつも、最終的には高値圏まで戻ってきた年だった、という前提を共有したうえで、2026年の予想に入っていきます。

ここで重要なのは、彼らが「予想は言いっぱなしにしないことが大事」と強調していた点です。前年のレンジがどうだったか、どこが当たり、どこが外れたかを確認し、そこから今年の見立てに繋げる、という姿勢が徹底されていました。

2026年のドル円予想は3人とも「レンジ」を提示した

ヒロピーの予想:145円から170円、基本は円売りで上を取りに行く

最初に提示されたのは、ヒロピーの予想です。

レンジは145円から170円で、前年と同じレンジを掲げました。動画内では冗談交じりに「去年は通貨ペアを間違えた」という笑いも挟みつつ、今年こそはドル円で170円を狙う、という立て付けで話が進みます。

上昇要因として強調されたのは、日本の債券金利上昇が止まらないことへの警戒です。

長期金利が短期間で大きく上がり、金融機関の含み損が膨らむ可能性が語られました。

さらに、どこかで国債買い入れなど、何らかの対応を迫られるタイミングが来るのではないか、という見立てが示されます。結果として「円の供給が増える方向に動かざるを得ず、円安方向に進みやすい」という筋書きです。

一方で下落要因も挙げられており、145円程度までの下振れは、米国経済の失速、AIや半導体株の下落など、リスクオフ局面で一時的に円が買い戻される可能性として説明されました。

また、日銀が「本当に真面目にインフレ対応の金融政策を実行する」ような変化があれば円高になり得る、という条件付きの話も出ています。ただし、これは可能性として触れるに留まり、基本線は円売りというスタンスでした。

さらにもう1つ、地政学リスクにも言及がありました。台湾有事が起こった場合、物流や半導体供給の問題からインフレが加速し、最終的には円が厳しくなる可能性がある、という流れです。

短期的には円高になる場面があっても、最終的には円の弱さが表に出るのではないか、という含みのある語り方でした。

そして、チャートの形としては、前半上昇、途中で下落を挟み、どこかで170円を付ける山を描いたうえで、最後は年末に向けて戻していくようなイメージが示されました。細部はギャグも混ざりつつ、要点は「前半円安で走る局面があり、夏場に荒れる場面を挟みやすい」という方向性です。

小山の予想:140円から163円、鍵は日本の財政と米国のドル安志向

次に小山の予想です。レンジは140円から163円で、ヒロピーよりは上値を控えめに置いています。

全体像としては「2025年と同じような横ばいに近い相場」としつつ、上にも下にも振れながら最終的には中間に戻るようなイメージが語られました。

小山の話で特徴的なのは、日本側の材料をかなり具体的に扱っていた点です。2025年後半の上昇は、ドル高というより円売りであり、その背景には日本の財政拡大に伴う国債売りと金利上昇がある、という整理でした。

通常は金利が上がれば通貨高になりやすいものの、今回は「悪い金利上昇」であり、日本への不安が円売りを招いている、という説明が入ります。

また、収録時点で「26日に決議される」とされる予算の話が出ており、国債発行額がどこまで膨らむのかが焦点として語られました。税収などで賄えない不足分があるなら、国債発行が増える懸念があり、それが続けば円安圧力が残り、160円を試す場面があるのではないか、という立て付けです。

米国側の上昇要因としては、景気が強いこと、物価の粘着性があって利下げが大きく進みにくいこと、住宅金利の低下が住宅市場を回復させる可能性などが挙げられました。

一方で下落要因としては、トランプ政権や要人の「ドル安志向」が語られ、当局側の牽制や発言、報告書などが相場を動かす可能性がある、という指摘が入ります。実際に直近の相場で、円安牽制の発言が効いたことに驚いた、という感想もあり、言葉が効きやすい局面があり得るという見方でした。

チャートのイメージとしては、年初に上を攻めて160円台を試し、その後にドル安方向へ大きめに振れ、夏場に荒い下落を挟み、後半は落ち着きながら戻るという描写でした。最後に「155円台のゾーン」と「150円台のゾーン」のように、相場が意識しそうな帯を示していたのも実務的でした。

ゆかティの予想:135円から160円、金利差縮小とリスクオフで下に振れる可能性を重視

3人目のゆかティは、レンジを135円から160円と提示し、他の2人より下方向を深く見積もりました。

135円という数字の理由としては、日米金利差が縮小していることを挙げ、2025年の安値が140円近辺だったなら、2026年はさらに5円程度下にずれる可能性がある、という見方でした。

上昇要因は他の2人と重なる部分が多く、日本の財政出動による国債価格の下落、金利の不安定さ、そして利上げがあっても実質金利がマイナスである限り円高効果は限定的ではないか、という説明でした。

また、米国側では中間選挙を意識した財政運営が景気を下支えし、資本が米国に集まることでドル高になる局面もあり得る、という筋も語られています。

ただし、下落要因として、AIバブル調整などのリスクオフが2026年に起きる可能性を挙げ、そこで円買いドル売りが出る局面を重視しました。さらに、米国の利下げが進む場合や、FRB議長がハト派寄りになる可能性なども、ドル安要因として触れられています。

話をまとめると、ゆかティの見立ては「ドルは強くなる場面と弱くなる場面が混在するが、円は基本的に弱いので、ドル高でも円安、リスクオフでも一時的に円高、という揺れ方になる」という整理でした。

鍵はアメリカ次第という言い方もあり、米国のイベントとリスクで振れながら、全体の地合いとしては円の弱さが残るという視点です。

チャートの形は、年初は高い位置から始まり上昇し、春以降に大きな下落を入れて135円方向へ突っ込み、その後は中間選挙や財政要因を意識しながら戻していく、という波形が描かれました。

途中の急落は、介入や利上げ観測、リスクオフが重なって一気に来るイメージだと説明されており、形としては「上がって下がって上がる」ですが、下の深さが特徴です。

初心者がこの動画から持ち帰るべき見方は「当てる」より「条件を分解する」こと

この動画は、数字だけを見ると、170円説、163円上限説、160円上限説とバラついて見えます。ただ、内容を丁寧に読むと、全員が同じ前提を共有しつつ、どこを最重要の分岐点と見るかが違うだけだと分かります。初心者が実務に落とすなら、次のように整理すると理解しやすくなります。

まず共通していたのは、円安のベース要因として、日本の財政と国債市場の不安が語られていた点です。金利が上がっても円が買われない、むしろ「悪い金利上昇」として円売り材料になり得る、という見方は、2026年の円安を考える上で重要な論点になります。

次に、上値を抑える力として、当局の発言や牽制が効く局面がある、という話がありました。特に小山のパートでは、発言で相場が動いたことへの驚きが語られており、2026年は「トレンドが出ても一直線ではなく、言葉とイベントで折り返す」ような難しさがあることを示しています。

そして下方向のリスクとして、AIバブルの調整や半導体株の下落など、リスクオフ局面が明確に挙げられていました。ここはドル円の見通しを作るときに見落とされがちですが、ドル円は金利差だけでなく、リスクオフ時の資金回帰で急に動くことがあります。動画内でも「夏の大暴落」「春の暴落」といった表現で、急変局面の存在が繰り返し語られていました。

また、シナリオの持ち方としても学びがあります。3人とも、上昇要因と下落要因をセットで挙げています。つまり「自分の予想が外れたときに、どの材料が外した原因か」を後から検証できるように、条件を分解しているということです。これができると、相場が想定と違う方向に動いても、次の手を組み立てやすくなります。

まとめ:2026年のドル円は「円の弱さ」を土台に、米国要因とリスクオフで上下に振れやすい

動画の結論を一言でまとめるなら、2026年のドル円は、円安の土台が残りつつも、米国のドル安志向やリスクオフ局面で大きく振れる年になり得る、ということでした。

ヒロピーは145円から170円で、基本は円売り、国債市場不安や地政学リスクも含めて上方向を強く意識しました。小山は140円から163円で、日本の財政と国債発行の現実を軸に、前半上昇からの反転も想定しました。ゆかティは135円から160円で、金利差縮小とリスクオフを重視し、下に深く振れる可能性まで織り込みました。

3人の予想は数字が違っても、見ている論点は共通しています。日本の財政と国債、米国の金融政策と政治、そしてAIを含むリスク資産の調整局面です。初心者がやるべきことは、どれが正しいかを断言することではなく、これらの論点が動いたときにドル円がどちらへ反応しやすいかを、自分なりに整理しておくことです。そうすれば、相場が「いい動き」をしたときに乗りやすくなり、「やらしい動き」に巻き込まれにくくなります。

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