※この記事は、YouTube動画「【ドル安・債券流出が鮮明に】米国株・ゴールド相場の行方と2025年7月以降の投資戦略を徹底データ解説します【トランプ関税・7月9日に備えて】」をもとに内容をまとめたものです。
目次
結論:7月以降は「慎重な強気」+「ゴールドやコモディティに注目」
- 米国株は6月に上がりすぎたため、7月は警戒が必要
- ドル安が加速(1973年以降で最速)、ゴールド上昇の背景に
- 債券市場から資金が流出、長期金利上昇のリスクあり
- テクノロジーや通信セクターは強いが、S&P500は歴史的に割高水準
- 7月9日のトランプ関税関連イベントが大きな転換点になる可能性
2025年6月の市場まとめ
6月は特に米国株(グロース株中心)が大きく反発しました。
- S&P500やNASDAQ100はテクノロジー株の回復に支えられて上昇
- 特に通信サービス・ハイテク株(Apple、Nvidiaなど)が牽引
- しかし、6月に上がりすぎた反動で、7月は要注意
「セオリー通りに動けば投資はうまくいく。変なことをしないことが大事」というメッセージが繰り返されました。
世界市場の動き
ヨーロッパ・新興国株も好調
- フランス・ドイツ・イタリアなどの欧州株:6月は一服
- ブラジル・メキシコ・南アフリカ・スペインなど新興国市場が大幅上昇
- 中国・香港も回復基調
→ グローバルに資金が分散し始めているというサイン。
ゴールドとコモディティ動向
ゴールド・シルバー・プラチナは強い
- 6月はゴールドに調整が入りつつも、年初来では堅調
- シルバーは「投機的」に上昇
- ドル安=ゴールド高の構図が再び強調される
ETF資金動向にも注目
- 最近はETF経由でのゴールド買いが続いているが、金利上昇によって流れが変わる可能性も。
ドル安と債券流出のインパクト
ドルは変動相場制以降で史上最速のペースで下落
- ドル離れが進み、ゴールドが代替資産として選ばれている
- ユーロドルが上昇中 → 他の資産価格にも影響大
米国長期債からの資金流出が始まっている
- 20年債・30年債に投資していたファンドから資金が流出中
- ファンドが債券を売却 → 長期金利上昇の要因に
- 金利上昇は株価や不動産などのバリュエーションに直接影響するため要注意
米国株は「割高」?S&P500のバリュエーションに注意
- S&P500は過去と比べて明確に割高
- たとえ好決算が出ても、「株価がすでに上がっている=期待を超える必要がある」
過去データの分析:
年度 | 決算予想 | 実績 |
---|---|---|
2024年Q4 | +9% | +15% |
2025年Q1 | +7% | +12% |
2025年Q2 | +4%(予想) | 今後発表予定 |
→ 良決算が出ても、PER(株価収益率)の割高感は残るため、株価上昇には限界があるかもしれません。
2025年7月以降の相場見通しとデータ分析
大統領任期×株価リターンのデータ
- 米大統領1年目の第3四半期(7〜9月)は過去データ上、あまり強くない
- ただし、7月は過去10年で1度もマイナスなし
- 8月・9月は下落リスクが増す傾向
NASDAQ100の第3四半期リターン(過去データ):
上昇幅 | 第2四半期の上昇率との関連性 |
---|---|
+4.8% | Q2が+10%以上のとき |
+7.34% | Q2が+15%以上のとき |
トランプ関税・7月9日に向けての警戒ポイント
- 7月9日:関税停止期限
- 株価が乱高下する可能性あり
- 7月18日以降:水星逆行期間に入る
- 投資家心理が不安定になりやすい
→ 7月は通常「強い月」だが、今回は異例。6月が良すぎた反動で、前倒しで調整が入る可能性もある。
VIX指数(恐怖指数)の動きに注目
- 現在は20以下で落ち着いているが、16を下回ると天井感が出る
- 今の株価上昇は「過熱状態」に近いと考えるべき
今後の投資戦略:どう備えるか?
長期投資家への提案:
- 無理に新規投資を増やすよりも、今は一時的に様子見もアリ
- ゴールドやコモディティの比重を増やすのは現実的な選択肢
- 割高感のあるS&P500への集中投資は慎重に
- 株式市場に再調整が来た際の「買い場」を逃さない準備を
まとめ
- ドル安と債券流出が明確化しており、米国の金融構造に変化が生じつつある
- ゴールド、シルバー、ベースメタルなどのリアル資産が注目対象
- S&P500やNASDAQはすでに割高水準にあるため、期待先行での買いには注意
- 7月9日前後のトランプ関税イベントが短期的な転換点になる可能性がある
- 長期投資家は冷静な視点と分散戦略が重要
このように、現在の相場は多くのリスクと機会が入り混じる非常に複雑な状況にあります。歴史的なパターンとリアルタイムのデータをもとに判断する姿勢が、2025年後半の投資で成功するためのカギとなるでしょう。
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