※本記事はYouTube動画「下落相場で買われている投資信託!トランプショックに対抗しリスク分散」を基に内容を分かりやすくまとめたものです。
目次
結論:トランプショックの中でも資金が流入しているのは「アメリカ以外に分散投資できるファンド」と「金」
2025年春、トランプ前大統領の予想外の大規模関税政策「トランプショック」により、米国株は急落、為替も円高が進みました。これにより、S&P500やナスダック100といった米国中心の投資信託は大きな打撃を受けています。
そんな中、逆に買われている投資信託があるのをご存知ですか?
本記事では、
- 楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド(楽天VXUS)
- ダックス連動型のドイツ株ファンド
- ゴールドファンド(日興アセット)
この3つの投資信託について、資金流入状況やリターン、特徴を解説しながら、なぜ今買われているのかを詳しく見ていきます。
トランプショックとは?株価と為替に大打撃
まずは今回の下落相場の背景から確認しましょう。
株価の下落幅(2025年4月時点)
指数 | 直近下落率(高値から) |
---|---|
S&P500 | -13%(2月高値→4月11日) |
日経平均株価 | -16%(1月下旬高値→4月14日) |
ドル円為替レート | -10%(円高ドル安) |
トランプ大統領が関税強化を発表したことにより、消費マインドが急速に冷え込み、株安・円高が同時に進行。このようなダブルパンチの影響を受け、米国株や世界株に投資するファンドは急速に資産減少しています。
それでも買われている投資信託①:楽天VXUS(アメリカ除く全世界株式)
- ファンド名:楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド(通称:楽天VXUS)
- 基準価格:12,989円(2025年4月11日時点)
- 信託報酬:年率0.212%
- 設定日:2022年12月
- 純資産額:71億円(2ヶ月で28億→71億円に増加)
- 1年リターン:-6%
主な構成銘柄と地域別配分
銘柄(上位例) | 国・地域 |
---|---|
TSMC | 台湾 |
トヨタ | 日本 |
ネスレ | スイス |
地域 | 構成比率 |
---|---|
日本 | 15% |
イギリス | 9% |
中国 | 8% |
カナダ | 7% |
フランス | 6% |
なぜ今買われているのか?
- 米国株への集中リスクを避けるため
- 為替ヘッジなしのため、円高局面では資産減少が大きくなりにくい
- トランプショック以降の純資産額が2.5倍に急増
投資信託②:ドイツ株式ファンド(ダックス連動)
- ファンド名:ダックス連動ファンド(正式名は動画に明示なし)
- 基準価格:21,031円
- 信託報酬:0.77%
- 設定年:2014年
- 純資産額:1ヶ月で30億→81億円に増加
- リターン:1年で+11%、3年で+65%
ドイツ株が上昇している背景
- ウクライナ情勢の影響で国防費を増額
- インフラ整備による財政拡大
- 特に「ラインメタル」などの防衛・インフラ銘柄が上昇を牽引
株価比較(直近半年の変動)
指数 | 変動率 |
---|---|
ドイツ株(ダックス) | +7.6% |
S&P500 | -7.7% |
インド(Nifty50) | -9% |
日経平均 | -14% |
投資信託③:ゴールドファンド(日興アセット)
- ファンド名:ゴールドファンド(為替ヘッジなし)
- 基準価格:30,628円
- 信託報酬:0.407%
- 純資産額:734億円(1ヶ月で100億円増加)
- リターン:1年+24%、3年+78%
金価格の推移(2025年4月14日時点)
- ニューヨーク金先物価格:3,240ドル(過去最高値近辺)
- 各国中央銀行の買い増し(例:中国)
- ETFへの資金流入(特に北米・ヨーロッパ)も加速
金価格の将来予測(ゴールドマンサックス)
シナリオ | 年末価格予測 |
---|---|
景気後退あり | 3,880ドル |
経済成長継続 | 3,550ドル |
まとめ:アメリカ中心の投資から一歩外へ。今こそ分散投資のタイミング
「アメリカ株が中心だから安心」そう思っていた方こそ、今回のトランプショックで資産の脆さを感じたのではないでしょうか。
今回紹介したように、
- アメリカを除いた全世界株式(楽天VXUS)
- ドイツ株式(ダックス)
- 金(ゴールドファンド)
といった分散投資の受け皿が、下落相場でも資金流入を記録しています。
今後もトランプ政権の政策次第ではマーケットの変動が続くことが予想されるため、ポートフォリオの一部にこれらの投資信託を加えることで、リスク分散と資産防衛を図るのが賢明です。
長期目線で資産形成を考える方は、積立投資の継続とともに、「地政学リスク」や「政策リスク」に強い銘柄への投資も意識してみてください。
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