本記事は、YouTube動画『乱高下が激しい午年相場!何が起きているのか?~ドル下落、ゴールドは5500ドル突破~』の内容を基に構成しています。
2026年に入り、金融市場は年初から極めて激しい動きを見せています。株式市場はロケットスタートを切ったかと思えば為替が急変動し、足元では金を中心とした貴金属市場が異常とも言える上昇を見せています。まさに「暴れ馬」と表現されるにふさわしい相場環境となっており、多くの投資家が「いま何が起きているのか」「この動きは何を意味しているのか」と戸惑いを感じている状況です。
本記事では、動画内で語られた内容をできるだけ省略せず、背景から現在のマーケット状況、そして今後考えられるリスクや構造変化について、初心者にも分かるよう丁寧に整理していきます。
午年らしい「暴れ相場」で始まった2026年
2026年のマーケットは、年初から非常に荒れた展開となっています。株価は勢いよく上昇してスタートしましたが、その後は為替が急変し、現在は貴金属、とりわけゴールドが大きく注目を集めています。
午年は古くから相場が荒れやすい年として語られることがありますが、まさに今年はその言葉通り、乱高下を繰り返す展開となっています。株、為替、コモディティがそれぞれ別の方向に大きく動いており、単なる一時的な値動きではなく、背後に構造的な変化があるのではないかという疑念が市場関係者の間で強まっています。
為替市場で起きているのは「円高」ではなく「ドル安」
まず注目すべきは為替市場の動きです。ドル円は一時158円水準まで上昇し、テクニカル的にはカップウィズハンドルの形状を形成しており、さらなる上昇が意識されていました。
しかし、日米当局による「介入を匂わせる動き」、いわゆるレートチェックが行われたことで、急速に円高方向へ振れました。重要なのは、この動きが単純な円買いではなく、ドルそのものが売られている点です。
ドル指数が示す明確なドル売りトレンド
ドル指数を見ると、200日移動平均線付近で強く跳ね返され、その後は明確な下落トレンドに入っています。このドル安トレンドは2025年から続いており、特にトランプ政権の影響下で加速していることが確認できます。
最近ではドル売りがさらに勢いを増しており、市場では「アメリカ経済の先行きに対する懸念が強まっているのではないか」という見方が浮上しています。為替の変動というよりも、基軸通貨としてのドルに対する信認そのものが揺らぎ始めている可能性がある点が、今回の相場の重要な特徴です。
ゴールド5500ドル突破が示す異常なシグナル
今回の相場で最も象徴的なのが、ゴールド価格の急騰です。ゴールドは2025年も大きく上昇していましたが、2026年に入ってからの上昇スピードは異常とも言える水準に達しています。
テクニカル的にも行き過ぎた水準
ゴールドは一時5500ドルを突破し、ボリンジャーバンドの上限を大きく超える動きとなりました。通常、このような水準では調整が入ることが多いですが、今回はほとんど押し目を作らずに上昇を続けています。
円建て価格でも、田中貴金属の店頭小売価格が1gあたり3万円を超える水準に達しており、日本国内でも「異常な上昇」として話題になっています。
ゴールド高が示唆する潜在的リスク
ここまでゴールドが上昇すると、市場では「単なるインフレヘッジ」や「投機的な買い」だけでは説明できないとの見方が強まります。動画内では、以下のようなリスクが示唆されています。
まず1つ目は、大規模な地政学リスクです。トランプ大統領によるベネズエラへの強硬姿勢、グリーンランドを巡る発言、そしてイラン情勢の緊迫化など、軍事的な緊張が同時多発的に進行しています。
特に注目されているのがイランです。アメリカ海軍の空母打撃群がペルシャ湾に移動しており、これは単なる牽制ではなく、軍事行動の準備段階に入っている可能性も否定できません。交渉姿勢を見せつつも、実際には時間稼ぎをしているのではないか、という見方も語られています。
中国情勢と「噂レベル」の不穏な動き
もう1つ、市場で囁かれているのが中国に関する不透明な情報です。中国では軍幹部の粛清が続いており、これに対する反発やクーデターの噂がSNSを中心に飛び交っています。
これらはあくまで信憑性の低い噂ではありますが、過去を振り返ると、ソ連崩壊などの大きな歴史的転換点の直前にも、ゴールド価格が急騰する傾向がありました。大きな政治的・軍事的事件が起きる直前に、市場が先回りして安全資産を買い始めるケースは少なくありません。
ゴールド急騰がもたらす二重のリスク
ゴールド価格の急上昇には、もう1つのリスクがあります。それは「何も起きなかった場合」です。
仮に大きな地政学リスクが顕在化せず、現在の上昇が投機主導だった場合、ゴールドは急落を伴う大きな調整に入る可能性があります。すでに短期間で20%から30%近い上昇を記録しており、この反動は無視できません。
そのため、ゴールド高は「何かが起きても怖い」「何も起きなくても怖い」という、非常に不安定な状況を示していると言えます。
株式市場は意外にも底堅い動き
一方で、株式市場は比較的堅調に推移しています。
アメリカ株ではナスダックが三角持ち合いを上抜け、ドル安がAI関連銘柄を中心に追い風となっています。ドル安はアメリカの製造業や輸出企業にとってはプラスに働くため、株価を一定程度下支えしています。
日本株は6万円ゾーンが視野に
日本株も非常に強い動きを見せています。年初に5万円ゾーンを上抜け、6万円ゾーンに入り、その後の調整でも大きく崩れることはありませんでした。円高が進んだ割には株価が下がらない点は、市場の強さを示しています。
背景には、積極財政への期待や与党が過半数を維持する可能性が高いとの見方があります。仮に選挙で自民党が単独過半数を維持すれば、防衛関連などを中心にさらなる上昇余地があると見られています。
日本の金利上昇とキャリートレードの変化
日本の長期金利上昇も、今回の相場を理解する上で欠かせない要素です。30年国債利回りは一時4%近くまで上昇しており、これまで「低金利通貨」としてキャリートレードに使われてきた日本円の位置づけが変わりつつあります。
金利がここまで上がると、為替リスクを取って海外に投資するよりも、日本国内で国債を保有した方が魅力的になるケースが増えます。その結果、海外に出ていた資金が日本に戻る「リパトリエーション」が進み、アメリカ市場にとってはマイナス要因となります。
ゴールド高の背景にある「脱アメリカ」の可能性
動画では、今回のドル安とゴールド高の背景として、「脱アメリカ」という視点も示されています。これは単なるトランプ政権の問題ではなく、アメリカの制度そのものが疲弊している結果として、トランプ大統領のような存在が選ばれているという見方です。
アメリカ国内では政治的対立が激化し、社会の分断が深刻化しています。憲法で銃の保有が認められている社会構造の中で、ちょっとした対立が命に関わる事態に発展するリスクも高まっています。
こうした背景を踏まえると、ゴールドの上昇は単なる短期的な避難ではなく、長期的な構造変化の兆しである可能性も否定できません。
トルコの事例が示す「金価格高騰」の現実的影響
動画の後半では、トルコの事例が紹介されています。トルコではインフレ対策として金を保有する文化が根付いており、結婚式や出産祝いに金を贈る習慣があります。
しかし、金価格が急騰したことで、結婚式や祝い事にかかる負担が急増しています。かつて1万円程度の感覚で贈れていた金のコインが、現在では5万円を超える水準となり、多くの人が悲鳴を上げています。
このエピソードは、ゴールド高が単なる投資の話ではなく、実体経済や生活に直接影響を与える段階に入っていることを象徴しています。
まとめ
2026年の相場は、単なる価格変動の激しさではなく、世界経済の大きな転換点を示唆する動きが随所に見られます。ドル安、ゴールド急騰、地政学リスク、日本の金利上昇といった要素は、それぞれが独立した現象ではなく、相互に深く結びついています。
ゴールドが5500ドルを突破する動きは、何か重大な出来事の前兆である可能性もあれば、投機主導の過熱による反動リスクも孕んでいます。株式市場が比較的堅調である点も含め、今の相場は非常に複雑で読みづらい局面にあります。
投資家にとって重要なのは、短期的な値動きに振り回されるのではなく、こうした構造的な変化を冷静に捉え、リスク管理を徹底することです。2026年は、まさに「大転換の年」として記憶される可能性が高いと言えるでしょう。


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