本記事は、YouTube動画「【買い】任天堂株価25%下落の背景とは!?今すぐに買うべき?AI競争による半導体不足が原因?」の内容を基に構成しています。
2026年に入り、日本株の中でも特に個人投資家の関心を集めているのが任天堂です。
同社の株価は一時1株1万3000円付近から約25%も下落し、9000円台が視野に入る水準まで売られました。長年任天堂を見てきた投資家にとって、この下落は単なる調整なのか、それとも何か致命的な問題が起きているのか、非常に気になる局面です。
動画では、この株価急落の裏側にある構造的な問題と、任天堂という企業が持つ本当の強さの両面を丁寧に解説しています。結論から言えば、今回の下落は任天堂そのものの競争力が失われたからではなく、世界的なAIブームが引き起こした半導体の需給ひっ迫という、外部要因が大きく影響しています。
任天堂という企業が持つ圧倒的な強さ
まず、株価が下がっているからといって、企業そのものが弱くなったわけではないことを理解する必要があります。任天堂の最大の強みは、世界最強クラスの知的財産、いわゆるIPを複数保有している点です。
IPとは、ポケモンやマリオ、ゼルダといったキャラクターやブランドの権利のことを指します。これらは単なるゲームの登場人物ではなく、映画、アニメ、グッズ、テーマパークなど、あらゆるビジネスに展開できる「無形資産」です。そしてこれらのIPを使って商売ができるのは、基本的に任天堂だけです。
最近発表された「世界のキャラクター総収益ランキング」では、ポケモンが堂々の1位、マリオが6位にランクインしています。
これは映画、漫画、ゲームなどすべてを含めた総合ランキングであり、ポケモンとマリオがいかに世界的なブランドであるかを示しています。ゼルダやドンキーコングといった他の人気IPも考慮すれば、任天堂のブランド力はほぼインフラレベルと言っても過言ではありません。
この強さは財務面にも表れています。任天堂の自己資本比率は77.8%と非常に高く、ほとんど借金に頼らずに経営が成り立っている状態です。これは、仮に一時的に業績が悪化しても、簡単に倒産するような会社ではないことを意味します。
株価が25%下落した本当の理由
それほど強い企業である任天堂の株価が、なぜ短期間で25%も下がったのでしょうか。その最大の理由が、半導体の供給不足です。
任天堂の主力商品である次世代ゲーム機スイッチ2には、当然ながら大量の半導体メモリが使われています。半導体が不足すれば、ゲーム機の生産台数が制限されるか、コストが上がって利益が圧迫されることになります。子供向けのゲーム機が値上がりすれば、販売にも悪影響が出ます。
ただし、今回の半導体不足は、コロナ禍のときのような物流の混乱が原因ではありません。もっと構造的で、より大きな背景があります。それが生成AIブームです。
AIブームが半導体市場を根本から変えた
現在、GoogleやMicrosoftといった巨大IT企業は、生成AIのために巨大なデータセンターを次々と建設しています。AIの頭脳にあたるGPUを大量に動かすためには、通常のメモリとは別にHBMと呼ばれる高性能メモリが大量に必要になります。
HBMは、スイッチ2などに使われる通常のDRAMよりもはるかに高価で、半導体メーカーにとって利益率の高い製品です。そのため、SamsungやSK Hynixといったメモリメーカーは、従来のDRAMを作っていた生産ラインを、より儲かるHBM向けに切り替えています。
結果として、ゲーム機やスマートフォン向けのメモリ供給が相対的に不足し、価格が高止まりしているのです。つまり、任天堂はAIブームという世界的な潮流の「とばっちり」を受けている形になります。
新しい工場を建設する動きもありますが、完成するのは早くても2026年以降になる見通しで、それまでメモリ不足は続く可能性が高いと動画では指摘されています。
2026年は厳しいが、その先はどうなるのか
このような状況から、2026年いっぱいは任天堂の業績がパッとしない可能性があります。半導体コストが高いままであれば、スイッチ2の利益率は圧迫され、生産台数にも制約がかかるためです。
しかし、重要なのは、それでも任天堂のIPの価値が失われるわけではないという点です。
ポケモン、マリオ、ゼルダといった世界的ブランドは、ゲーム機の一時的な供給問題で消えるものではありません。半導体問題が解決すれば、再び業績が回復し、高値を更新する可能性は十分にあります。
実際、著名投資家のテスタ氏も任天堂を「半永久保有」のポジションと位置づけており、その理由として「倒産しないと思ったから」と語っています。
これだけ強いIPを持ち、財務も健全で、世界中にファンがいる企業が簡単に消えるとは考えにくいからです。
今の株価は「暴落」ではなく「セール」なのか
株価が9000円前後まで下がると、100株で約100万円で任天堂の株を買える水準になります。これは数年前から考えると、かなり割安に見える水準です。
もちろん、半導体不足が続く限り、株価がさらに下がるリスクはあります。しかし、企業の本質的な価値を考えれば、今回の下落は「崩壊」ではなく「割引セール」に近いと動画では結論付けています。
短期的には苦しい展開が続くかもしれませんが、長期で見れば、任天堂のIPの強さが再び株価を押し上げる日が来る可能性は高いと言えるでしょう。
まとめ
今回の任天堂株25%下落は、同社の競争力低下が原因ではなく、生成AIブームによるHBM需要急増が引き起こした半導体供給不足という外部要因が大きな要因です。
任天堂はポケモンやマリオといった世界最強クラスのIPを持ち、自己資本比率77.8%という極めて健全な財務体質を誇る企業であり、倒産リスクは極めて低いと言えます。
2026年は半導体問題の影響で業績が伸び悩む可能性がありますが、その先で需給が正常化すれば、再び高値更新を狙える余地があります。現在の株価水準は、悲観の中で訪れた「セール価格」と捉える投資家も多く、長期視点では注目すべき局面に入っているといえるでしょう。


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