この記事は、YouTube動画「あの業界が急落!含み損拡大中、地獄ナンピン」を基に内容をわかりやすく整理しつつ、投資初心者の方にも役立つようにまとめたものです。
2024年11月25日時点で、保険業界全体の株価が大きく売られました。
動画の投稿者である株主優待ライダーさんは、ソニーフィナンシャルグループを中心に保険株に投資しており、含み損が拡大する中で地獄のようにナンピンを続けている状況だと正直に打ち明けています。
ポイントを先に整理すると、次のような内容です。
- 保険業界全体が大きく下落し、多くの銘柄で割安感と高配当利回りが目立つ水準になっている
- ソニーフィナンシャルグループ(8729)を中心に、投稿者自身は何度もナンピンして含み損が拡大中
- 第1生命、東京海上、SOMPO、MS&ADなど大手保険株もまとめて急落し、配当利回り4%台の銘柄が続出
- なぜ保険だけここまで売られたのか、明確な材料はまだ見えず、「利上げ観測」「為替介入懸念」など憶測レベル
- 銀行株は逆に上昇している銘柄もあり、同じ金融セクターでも動きに差が出ている
- 一方でエネルギーや商社などは堅調、オリオンビール、サンリオ、ジンズHDなど個別株はそれぞれ明暗が分かれている
つまり、保険業界は「怖いぐらい下がったからこそ、長期投資目線ではチャンスも混ざっている局面」ですが、安易なナンピンは本当に地獄にもなり得るので、冷静な判断が必要だという内容です。
ここから、動画の流れに沿いつつ、銘柄ごとに詳しく整理していきます。
ソニーフィナンシャルグループで地獄ナンピン中
ソニーフィナンシャルグループとは
- 銘柄:ソニーフィナンシャルグループ
- 証券コード:8729
- 業種:保険業・金融関連(銀行、保険を中心としたソニーグループの金融事業)
ソニーグループの中核事業の一つである金融部門を担う会社で、
- 銀行(ソニー銀行)
- 生命保険・損害保険
などを展開している企業です。
この銘柄について、投稿者は以前から何度も紹介しており、自身でも相当な株数を保有しているとのことです。
直近の株価は急落続き
動画収録日の時点で
- 1日で株価マイナス5円
- 下落率は約マイナス3.36%
というかなり厳しい下げ方をしています。
直近で少し戻して「やっと解放されるかな」と思ったタイミングからの再急落だったため、精神的にもかなり堪える展開だったようです。
チャートのイメージとしては
- 右肩下がりが続いている
- ときどき反発するが、結局高値更新できずまた沈む
- 含み損がどんどん広がっていく
という、長期でホールドしている投資家にはかなりきついパターンです。
ナンピンを繰り返して株数が増加
投稿者はこの日も我慢できず、引け近辺の株価でさらにナンピンを行っています。
- 本日だけで300株を追加購入
- 平均取得単価は1437円近辺とのコメント
「資金額としてはそこまで大きくない」としつつも、回数を重ねたナンピンで株数はどんどん膨らみ、含み損も拡大中という状態です。
ナンピンをする理由としては
- セクター全体が売られた要因が大きく、個別の不祥事ではない
- ソニーフィナンシャル自体は割安感があり、配当も魅力的に見える
といった点が挙げられています。
配当利回りは「見かけ上」かなり高い
動画内の数字によると
- 半期の配当利回りが約2.4%
- 単純に倍にすると通期で約5%近くになる可能性
という水準です。
ただし、これはあくまで
- 予想配当がそのまま維持される
- 業績が急悪化せず、減配されない
という前提条件付きであり、投稿者も
「絵に描いた餅なので、あまり信用しすぎないほうがいい」
と冷静にコメントしています。
保険業界全体が売られている背景や、足元の決算が赤字であることなどを踏まえると、「高配当だから買い」と短絡的に飛びつくのは危険で、業績の中身をしっかり確認しながら検討すべき局面だといえます。
なぜ保険業界がこんなに売られたのか?
投稿者自身も
「正直、今日ここまで保険が売られた明確な理由はまだよく分かっていない」
と語っています。
少しニュースなどを調べた中では、次のような要因が「かもしれない」として挙げられていました。
- 利上げの思惑
- 円安がかなり進んでいることによる為替介入の可能性
- それらが金融セクター、とくに保険会社の収益構造にどう影響するかという市場の警戒
ただし、どれも決定的な材料とは言い難く、
- 全体的な相場の地合い
- セクターのポジション調整
- 直近の上昇に対する利益確定売り
といった要因も絡んでいる可能性が高いと考えられます。
一方で
- 日経平均はそこまで大きく動いていない
- 銀行株の中にはむしろ上昇している銘柄もある
といった状況から、「保険だけがちょっと狙い撃ち気味に売られた日」とも言えるような動きになっています。
保険株全体の状況:高配当・割安感が一気に強まる
動画の中で取り上げられていた主な保険銘柄を整理すると、次のようなイメージになります。
※数字は動画内コメントベースのおおまかな水準です。
| 銘柄名 | 下落率の目安 | 配当利回りの目安 | コメント |
|---|---|---|---|
| ソニーフィナンシャルG | 約マイナス3.36% | 半期2.4%(通期5%近くの可能性) | 投稿者がガチ保有・ナンピン中 |
| 第1生命 | マイナス4.1%前後 | 約4.3% | 長期保有で間違いにくい銘柄と評価 |
| 東京海上ホールディングス | 直近から再び下落 | 約3.9% | 決算後に急落→戻し→再び下落 |
| MS&ADインシュアランスG | 約マイナス2.2% | 約4.6% | 配当4%台後半でかなり高水準 |
| SOMPOホールディングス等 | 3%超の下落 | 3%台の配当 | 株価水準はやや高めだが魅力的 |
それぞれもう少し詳しく見ていきます。
第一生命ホールディングス
- この日、51円安、下落率約4.1%
- その結果、配当利回りは約4.3%に上昇
- 決算では今期増益見込み(想定通りに行けばそこそこの数字)
投稿者の見立てでは
- 長期で持てば、そこまで間違えにくい銘柄
- 下値メドもある程度チャート上で見える
としつつ、
- このままさらに下を目指すのか
- それともこの辺りで下げ止まるのか
の判断は悩ましい、としています。
東京海上ホールディングス
- 決算をきっかけに大きく売られた
- その後一度は戻したものの、再度下落
- 現在の配当利回りは約3.9%
投稿者は
- 割安感も出てきており、狙い目の一つ
- 自社株買いなどの株主還元も期待できる
とみており、ボーナスシーズンや年末に向けて買いを検討しても面白い候補として挙げています。
SOMPOホールディングス、コンコルディア、その他
動画では
- コンポホールディングス(恐らく損保系の持株会社)
- SOMPO
- 他の損害保険大手
についても触れられており、
- 直近まで上昇していた反動もあって3%超の下落
- 配当利回りが3%台から4%台に乗ってきている銘柄が多い
という状況が紹介されています。
ただし、投稿者自身は
- 同じ保険株を買うならまずはソニーフィナンシャルグループ
- 次に第1生命や東京海上のほうが優先順位は高い
というスタンスのようです。
MS&ADインシュアランスグループ
- 下落率はマイナス2.2%前後
- しかし配当利回りは約4.6%と非常に高い水準
- 配当性向もそこまで高くなく、決算数字もそこそこ良好
動画中では
- このタイミングでの押し目は検討に値する
- 特に高配当株投資家にとっては魅力的
とコメントしていました。
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銀行株との動きの違い:同じ金融でも明暗がくっきり
同じ金融セクターの中で、保険は大きく売られた一方、銀行株の動きはまちまちです。
特に挙げられていたのは次の銘柄です。
- みずほフィナンシャルグループ
本日1.9%程度の上昇 - 三菱UFJフィナンシャル・グループ
この日は下げ - 三井住友フィナンシャルグループ
上昇している
利上げや為替の動きに敏感なセクターであるにも関わらず、
- 銀行はそこまで崩れていない、むしろ上げている銘柄もある
- それに対して保険株は一斉に売られた
という動きをみると、同じ「金融」とひとまとめにするのではなく、業態ごとにリスクと収益構造が違うことを意識する必要があります。
投稿者も
「この保険と銀行の動きの差の理由が分かる方がいたら、ぜひコメントで教えてほしい」
と視聴者に問いかけていました。
保険以外で大きく動いた注目銘柄
動画後半では、保険以外で気になった銘柄もいくつか紹介されていました。ざっくり整理すると次の通りです。
ソフトバンクグループ
- 直近で合計10%程度の下落
- 高値は2万7000円近辺
- 現在は1万5000円台まで下落
かなり大きなボラティリティを伴う値動きで、レバレッジや信用取引で大量に持っていると精神的には相当きつい局面です。
投稿者は
- 自分はこういったハイテク・半導体・テーマ株にはあまり手を出さない
- ただし値動きの激しさゆえに「爆発力はある銘柄」としてウォッチはしている
といった立場でした。
IEX(エネルギー系・商社系の有料銘柄)
- 年初来高値を更新中
- チャートはきれいな右肩上がり
- 12月権利銘柄として人気
同じ相場の中でも
- 保険株は急落
- エネルギーや商社は堅調
というコントラストがはっきりと出ていることが分かります。
オリオンビール
- 上場後に大きく上昇したものの、その後は下落基調
- 最近は年初来安値を更新する場面も
- 当初は「配当5%」のような高配当のイメージだったが、株価水準とのバランスが課題
ただし
- ここからさらに下がると配当利回り的にはかなり面白くなる可能性
- 配当権利が3月・9月周辺(動画内コメントベース)
として、監視候補には入れて良さそうな銘柄として紹介されていました。
サンリオ
- 一時は株価8700円近辺まで爆上げ
- しかしそこから急落し、さらに下値を探るような動き
- 配当利回りは2.8%程度
- 株主優待が非常に魅力的で、12月権利で
4000〜6000円相当の自社商品(3年以上保有で7000〜9000円相当)
優待と配当を合わせて考えると、「かなりお得感のある銘柄」として言及されていました。
ジンズホールディングス
- 3.46%程度の下落
- 以前は1万3000円台など非常に高い株価水準だった
- そこから3倍近く上がって、その後今は急落中
- ボラティリティが大きく、逆張り好きな投資家には気になる展開
今後、業績や成長ストーリー次第では
- 「行き過ぎた売られ過ぎ」からのリバウンド局面
- 逆張りのチャンス
として注目できる可能性があるとコメントしていました。
まとめ:保険株急落はチャンスにも地獄にもなる。ナンピンは戦略的に
最後に、今回の動画内容から学べるポイントを整理します。
- 保険業界全体が急落したことで、配当利回り4〜5%台の銘柄が続出している
- ソニーフィナンシャルグループのように、割安かつ高配当に見える銘柄も多いが、業績やセクター要因を必ずチェックする必要がある
- ナンピンは含み損が拡大しやすく、精神的負担も大きいため、資金管理とルールが非常に重要
- 銀行株はむしろ上昇している銘柄もあり、同じ金融セクターでも動きはまったく違う
- エネルギー、商社、優待銘柄(サンリオなど)は堅調または個別の事情で大きく動いており、セクターローテーションを意識した投資が求められる
- ポートフォリオ全体で見ると、上げ下げが相殺されてトータルはあまり動かないことも多く、分散投資の効果を実感できる
特に個人投資家として気をつけたいのは
- 「下がったから買う」のではなく、「なぜ下がったのか」を最低限は調べる
- ナンピンの回数と金額にあらかじめ上限を決めておく
- 高配当という言葉に飛びつかず、業績・配当性向・財務を確認する
といった点です。
保険株のような高配当セクターは、長期投資では心強い味方になりますが、短期の値動きは決して穏やかではありません。地獄ナンピンにならないよう、冷静に数字とリスクを見ながら、自分のルールの範囲で付き合っていくことが大切だと感じさせられる内容でした。


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