北の達人の株主優待がグレードアップ 商品変更と金券増額で何が起きたのか

本記事は、YouTube動画『ありえん拡充!利回りバグ発生。本日購入銘柄も』の内容を基に構成しています。


目次

12月15日に飛び込んだ「優待拡充」と、相場の地合い変化

動画は、2025年12月15日時点の情報として、株主優待を拡充した銘柄の紹介から始まります。

ポイントは、株価が100円前後でも買える水準なのに、優待の内容が大きくグレードアップして「利回りがバグっている」と表現されるほどのインパクトがある、という点です。

ただし話者は同時に、優待拡充が本当に良いことなのかはケースによる、とも述べています。

販促として筋が通っているなら前向きに見られる一方、話題作りや無理をしているだけなら企業体力を削りかねない、という見方です。数字の派手さだけで飛びつくのではなく、背景も見る必要がある、というトーンで話が進みます。


優待利回りが高いほど「人を選ぶ」 使える人には強烈、使えない人には数字倒れ

この動画の結論を先にまとめると、今回の優待拡充は、使える人にとっては強烈に魅力的だが、誰にでもおいしい話ではない、という整理になります。

理由は単純で、優待の中心が自社商品と金券であり、商品を使わない人にとっては価値が落ちるからです。

話者は、ネット上の取引相場なども踏まえれば一定の値が付く可能性はある、と触れつつも、基本的には自分が使えるかどうかを基準に考えるべき、というスタンスです。


北の達人コーポレーションの優待拡充内容を整理

銘柄の概要

動画でメインに紹介されるのは、北の達人コーポレーション(証券コード2930)です。事業は健康・美容系の商品を扱う企業で、優待も自社商品がもらえるタイプだと説明されています。

株価が100円台で推移している前提で語られており、100株でも1万数千円で買えるため、金額的には手が出しやすいという話です。

これまでの優待と、過去の拡充

動画内では、以前の優待として「リッドキララ(定価4864円)」がもらえる内容が示されます。株価100円台という前提で考えると、商品定価ベースでは異次元の利回りに見える、という言い方です。

さらに、長期保有特典として、1年継続保有で1000円の金券が2枚、合計2000円分もらえる仕組みがあった、と説明されます。

話者はここを見落として、商品だけ受け取って案内を捨ててしまい、金券を受け取り損ねたというエピソードも語っています。優待は制度を理解していないと、権利があっても取り逃がす、という実例になっています。

今回の拡充で何が変わったのか

今回の拡充として語られている変更点は大きく2つです。

1つ目は、もらえる商品が「ソフトピール導入美容液ピール(定価7370円程度)」に変わることです。定価ベースで見ると、以前より2000円以上上がった、という説明になっています。

2つ目は、金券部分の増額です。継続保有なしでも3000円の金券が1枚もらえる形になり、以前の1000円からグレードアップしたと述べています。

さらに1年継続保有の特典も増額し、以前は2000円分だったものが6000円分にグレードアップする、という話です。合計すると1万3000円程度になり、株価水準によっては利回りが100%に到達するように見える、というのが「利回りバグ」という表現の根拠です。

ただし繰り返しになりますが、これは使える人にとっての話であり、価値は人を選ぶ、と話者は釘を刺しています。

優待の価値はどう見積もるべきか:定価ではなく、実態で考える

動画では、商品優待は「価値がない」と感じる人もいるかもしれない、と触れたうえで、オークションなどでそれなりの値が付くケースもある、と言及しています。

一方で、売却を積極的に推奨する口調ではありません。

むしろ、計算上の利回りを盛るために定価で判断するのではなく、自分が実際に使うか、使わないなら現実的にどの程度の価値に見積もれるか、という観点が必要だという流れです。


北の達人へのスタンス:業績は厳しめでも、財務は強いという見立て

話者は北の達人について、個人的に苦い思い出がある銘柄として語っています。過去に高値圏で買ってしまい、意図せず買い増しが重なって枚数が増え、結果として大きな含み損になっている、という体験談です。

その一方で、現在の株価は最安値圏で手が出しやすいと述べ、仮にだめでも損害が大きくなりにくい水準だ、という考え方を示します。

業績については低空飛行で厳しいという認識を示しつつも、財務面では自己資本比率が約88%程度、有利負債倍率が付いていないのでほぼ無借金に近い、と説明しています。

ここは、倒産リスクという意味での安心材料として挙げられている部分です。


本日購入銘柄:ラオックスの優待と、優待銘柄の怖さもセットで語る

動画の後半では、話者が本日購入した銘柄としてラオックスが紹介されます。株価161円前後で、100株で1万6110円程度という水準感で語られています。

優待内容は、1000円分のカタログギフトのポイントのようなものがもらえる、という説明です。優待利回りが約6.2%程度、配当も合わせると総合利回りが約8%程度になる、という数字が提示されます。

ただしここでも注意点が添えられます。

話者は過去に、優待が良い銘柄を買った途端に株価が下がり、優待が廃止されて痛い目を見た経験が何度もある、と話しています。

そのため最近はバリュー株や高配当のど真ん中を中心に買っており、優待一本槍のリスクは以前ほど取りに行かなくなった、という心境の変化も述べています。

ラオックスについても、足元は赤字で厳しい点は理解しておくべきだとしつつ、自己資本比率が5割超で、持ちこたえる力はまだあるのではないか、という見立てが語られています。優待の継続性は高くない、という評価もはっきり言っています。


12月15日の相場観:日経平均は下げたが、下落の中心はハイテクだった

動画では、その日のマーケットの動きも振り返っています。

日経平均は約668円下落したものの、下落要因の大部分は半導体やハイテクの寄与が大きく、全体としては思ったより順調だった、という見方です。具体的にはアドバンテストやソフトバンクグループなどの影響が大きかったと述べています。

一方で、トヨタなどのバリュー株は買われた、と説明します。日銀の利上げ観測が意識されて円高方向に振れた局面でも、トヨタが上がった点を面白い動きとして捉えています。


銀行株が強く、含み益が押し上がった要因になった

話者のポートフォリオはバリュー株中心で、含み益が過去最高になったと述べています。その押し上げ要因として、利上げ期待でメガバンクが上がったことを挙げています。

三菱UFJが約2.36%プラス、三井住友が約2.35%プラスなど、銀行株の強さが目立ったという説明です。

銀行株に偏りがあるリスクにも触れており、上がるときは強いが下げるときは一気に下げるので、ポートフォリオのバランスは見直しが必要かもしれない、と話しています。


年末の税金対策:損出しで見かけの含み益が増える

もう1つのトピックとして、損出しをしたことで含み益が増えたように見える、という話が出てきます。

これは、損失を確定して負の遺産を償却しただけであり、良いことばかりではないと前置きしながらも、税金面では効果がある可能性がある、というニュアンスです。

年末に向けては、税金の調整や資金余力の確保をしつつ、状況によっては追加投資も検討したい、という締め方になっています。


リスクの火種:AIバブル崩壊が本格化すれば、他セクターにも波及し得る

最後に、AIバブル崩壊のような動きが本格化すれば、当然ほかの銘柄も一気に下げる可能性がある、という警戒感も示されています。足元のバリュー優勢が続くかは別問題で、大きなトレンド転換が来たときの備えは必要、というスタンスです。



まとめ:優待は数字より相性、相場はセクターの寄与を見る、年末は税金も含めて整える

この動画の要点は3つに集約できます。

1つ目は、北の達人の優待拡充はインパクトが大きいが、価値は人を選ぶということです。定価ベースの利回りに引っ張られず、自分が使えるか、現実的な価値で判断する必要があります。

2つ目は、12月15日の下落は全体が総崩れというより、ハイテク主導の影響が大きく、バリューや銀行が相対的に強かった、という見立てです。指数の上下だけでなく、何が指数を動かしたのかを見る姿勢が示されています。

3つ目は、年末は損出しなど税金面の調整でポートフォリオが整う局面でもあり、見かけの数字に惑わされず、リスク要因も含めてバランスを点検することが大切だ、という点です。


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