※本記事はYouTube動画「【DIGEST】大化け株にいち早く投資した中島聡氏が考える次のトレンドは?」を基に内容を整理し、初心者でも理解できるよう解説しています。
結論:次のメタトレンドは「人型ロボット」時代の到来
元マイクロソフトのエンジニアであり、大化け株への投資家としても知られる中島聡氏は、次に来る大きなトレンドを「人型ロボット」と明言しています。インターネット、スマートフォンに続く10年・20年スパンでのメガトレンドであり、「今から投資を考えるべきテーマ」だと語ります。
- 工場での労働代替
- 家庭内サービス
- 高齢化社会のサポート
これらの分野で人型ロボットは急成長すると見込まれており、その基盤となる企業に投資をすることで長期的なリターンが期待できるということです。
投資候補:テスラとNVIDIA、そしてクアルコム
テスラ(Tesla)
- 人型ロボット「オプティマス」を開発中
- ロボット市場における先行者であり、CEOイーロン・マスクのビジョンに投資する価値があると中島氏は述べます
- 比較的「リーズナブル」な価格帯での提供を目指している点も評価ポイント
NVIDIA
- ロボットの「頭脳」=AI処理に関わるチップと開発環境を提供
- 学習プロセスで圧倒的な強さ
- ただし、推論処理(Inference)や消費電力の面ではやや弱いと分析
クアルコム(Qualcomm)
- スマートフォンで強いが、ロボット向けの開発環境整備は遅れている
- 消費電力が低いチップに強みがあり、スマホ市場の延長でロボット市場を狙える可能性あり
中島氏は、現時点ではテスラやNVIDIAを主軸に見つつ、クアルコムも「一応手をつけておく」スタンスを取っています。
Appleがロボット領域に参入しない理由
AppleがロボットやAIの分野で動きが見えないことに対しても、中島氏はコメント。
- Appleは確実に利益が出る領域にしか参入しない企業
- スティーブ・ジョブズのDNAが「中途半端な製品を出さない姿勢」として残っており、現時点ではロボット分野は様子見
ただし、市場が立ち上がってきた段階で「ドンと出てくる可能性もある」と指摘しています。
投資判断は「CEOの熱量」がカギ
中島氏の投資スタイルで特に興味深いのが、「バランスシートよりもCEOの熱量」を重視している点です。
- 企業に興味を持ったらまずYouTubeでCEOのインタビューを検索
- 話し方・夢の語り方・ビジョンへの共感性などを見る
- バランスシートや財務はプロがすでに評価済みなので、そこに表れない「未来への賭け」を見ることが重要
例えばイーロン・マスクやジェンスン・フアン(NVIDIAのCEO)は、夢を本気で信じて語る力があり、その情熱が人材や投資家を惹きつける要因になっていると分析。
カリスマCEOを見極めるポイント
中島氏によると、真のカリスマは以下の特徴を持っています。
- 自分自身が本気で夢を信じている
- 周囲を信じさせる力(説得力・情熱)がある
- 優秀なエンジニアや人材が集まることが何よりの証拠
逆に、「熱く語るけれどビジネスモデルが実現困難」なケースは注意が必要。例として「セラノス」や「WeWork」の失敗例が挙げられました。
注目の人物:サム・アルトマン、ピーター・ティール
サム・アルトマン(OpenAI)
- ChatGPTや核融合など、壮大なテーマに取り組むカリスマ
- 一方で、「危うさ」や「異常性」も感じる存在
- 中島氏いわく「神ひとえ」であり、「働きたくはないけど投資はしたい」タイプ
ピーター・ティール
- PayPalマフィアの1人として著名
- 投資先企業「Palantir」などの成功を支える実力者
- 中島氏も当初は「CEOの見た目が怪しくて投資をためらった」が、後に再評価して保有に至ったというエピソードも披露
投資実践法:まず少額買ってから情報収集
- 気になる企業があればまず少額購入
- 自分が株主になると自然に情報収集するモチベーションが上がる
- その後はドルコスト平均法で追加購入
このように中島氏は、「自分の関心と勉強を両立させるための行動」を戦略的に組み込んでいます。
まとめ:未来を読むなら、数字よりもビジョンを見よ
中島聡氏の話から得られる投資のヒントは明快です。
- 次のメタトレンドは「人型ロボット」
- 投資判断はCEOの熱意と未来への確信
- 数字やバランスシートに現れない「熱量」にこそ投資妙味がある
- 自ら情報を追い、少額から「触れてみる」ことで見えてくる世界がある
短期の数字に振り回されず、10年後に本当に世界を変える企業に投資する眼を持つこと。それこそが「大化け株」をつかむ鍵なのかもしれません。
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