本記事は、YouTube動画『大幅増収増益も決算で大暴落!INPEX減益へ』の内容を基に構成しています。
好決算なのに株価が暴落する理由とは
2月12日の株式市場では、決算発表を受けて明暗が大きく分かれる展開となりました。中でも注目を集めたのが、JAPANインベストアドバイザーとINPEXの動向です。
一見すると「増収増益」「増配」といったポジティブな材料が並んでいるにもかかわらず、株価は大きく下落するケースが見られました。なぜ好決算にもかかわらず株価は売られるのか。その背景には市場の期待値や中期経営計画とのギャップが存在しています。
本記事では、動画で紹介された銘柄の決算内容を整理しながら、株価下落の理由と今後の見通しについて丁寧に解説していきます。
市場は「結果」よりも「期待との差」を見る
株価は、単純に業績が良いか悪いかで動くわけではありません。市場が重視するのは「事前の期待値」との比較です。
例えば、企業が中期経営計画で売上694億円を目標に掲げていた場合、実際の予想が489億円であれば、前年より増収であっても「期待未達」と受け止められます。このギャップこそが株価急落の原因となるのです。
今回のJAPANインベストアドバイザーは、まさにその典型例でした。
JAPANインベストアドバイザー(7172)の決算と急落の理由
大幅増収増益と21円増配という好内容
JAPANインベストアドバイザー(証券コード7172)は、航空機オペレーティングリースや太陽光発電リースを手掛ける企業で、時価総額は約1200億円規模です。
今回の決算では、
・大幅な増収増益
・21円の増配
という、一見すると申し分のない内容が発表されました。
配当利回りは約5.2%まで上昇しており、高配当株としての魅力も高まっています。
それでも株価は16.5%下落
しかし、決算発表後の株価は約16.5%の急落となりました。
その理由は、中期経営計画との乖離です。
中期3年計画では売上694億円を見込んでいましたが、2026年10月期の予想は489億円。前年の385億円からは増加しているものの、当初の目標には届きません。
「思ったほどではない」という評価が失望売りにつながった形です。
割安感と株主優待の魅力
一方で、現在の株価水準はPERも低く、配当利回りは5%超です。
株主優待も用意されており、200株以上かつ1年以上の継続保有で最大3000円相当の優待が受け取れます。初年度は500円相当ですが、長期保有で優待額が増える設計です。
40万円前後の投資額で優待と高配当を得られる点は魅力であり、短期的な失望売り後の押し目として注目する投資家もいると考えられます。
INPEX(1605)は減益予想でも増配
今期最終利益16%減益予想
INPEXは今期最終利益が16%減益となる見通しを発表しました。
減益という言葉だけを見るとネガティブですが、同時に8円の増配も発表しています。
株価は一時4000円近くまで上昇し、時価総額は約5兆円規模へと拡大しています。かつて1500円台だった株価から大きく成長してきました。
それでも割安感は残る
配当利回りは約2.7%。以前ほどの高利回りではありませんが、大型エネルギー企業としては安定感があります。
原油価格の見通しは不透明であり、業績予想は変動要素が大きいですが、自己資本比率が高く財務基盤は堅固です。
減益でも増配を実施する姿勢は、株主還元重視の姿勢を示していると言えるでしょう。
JTは2期連続最高益へ
JTは今期最終利益が12%増益で2期連続最高益となる見通しを発表しました。さらに8円の増配です。
株価はコロナショック時の1800円前後から約3倍水準へ上昇。それでも配当利回りは約4%を維持しています。
配当性向は約75%方針とされており、安定的な高配当銘柄としての存在感は健在です。
その他注目銘柄の決算概要
三菱商事(分割と優待拡充)
株式分割(5分割)と優待制度の実質拡充を発表。投資単価が下がることで個人投資家の参加が増える可能性があります。
明治ホールディングス
第3四半期累計で11%増益、足元は42%増益。配当利回りは約2.7%で、優待制度も魅力です。
ユニ・チャーム
今期最終33%増益見通しで4円増配。業績回復の兆しが見え始めています。
楽天グループ
最終赤字は拡大し、今期予想は非開示。回復には時間がかかりそうです。
日産自動車
今期大幅赤字見通し。ただし業績修正で赤字幅は縮小傾向。再建への期待が残ります。
ライオン
最終利益は減益見通しながら増配を実施。株主優待もあり、安定感があります。
追加解説:決算シーズンで大切な視点
決算シーズンでは「増収増益」という表面的な数字だけでなく、
・中期計画との整合性
・来期見通し
・市場の期待値
・株主還元姿勢
を総合的に見ることが重要です。
株価急落は必ずしも企業価値の急落を意味しません。失望売りが一巡すれば、改めて業績と配当が評価される局面もあります。
まとめ
今回の決算では、好決算でも株価が急落する事例が見られました。
JAPANインベストアドバイザーは増収増益と増配にもかかわらず、中期計画未達見通しで急落。一方で配当利回りは5%超となり、押し目としての魅力も出ています。
INPEXは減益予想でも増配を実施し、大型安定銘柄としての強さを維持しています。
決算シーズンでは感情的な値動きも多くなりますが、冷静に数字と戦略を分析することで、チャンスが見えてくる場合もあります。
2月・3月は権利確定月でもあり、優待・高配当銘柄への資金流入も期待されます。市場全体が不安定な局面でも、個別で割安な銘柄は必ず存在します。
今後も企業の本質的な価値を見極めながら、長期視点での投資判断を行うことが重要です。


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