投資の世界は複雑で、多くの情報が錯綜していますが、初心者でも理解しやすいように、投資1年目にやっておくべきことを明確にした動画になっています。
これらを実践することで、投資初心者もより確かな一歩を踏み出すことができるでしょう。
1. 名著を読む:投資の基礎を学ぶ
投資を始める前に、一冊の名著を読むことが非常に重要です。
お勧めされているのは以下の3冊です。
- 敗者のゲーム
- インデックス投資は勝者のゲーム
- ウォール街のランダムウォーカー
どれもインデックス投資に関する書籍です。
1. 敗者のゲーム
本は非常に読みやすく、初心者が投資の世界に足を踏み入れる際の不安を和らげる内容になっています。また、指数投資を始める際の心理的ハードルを下げる助けとなるでしょう。
2. 『インデックス投資は勝者のゲーム』
インデックス投資の強さを説く本として紹介されています。ジョン・ボーグルが寄稿しており、インデックス投資がどのようにして長期的に高いリターンをもたらすのかを解説しています。
投資におけるコストの重要性と、市場全体に投資することの長期的な効果を、具体的なデータと共に明確にしています。この本は、コスト意識と長期投資の重要性を学ぶのに最適です。
3. 『ウォール街のランダム・ウォーカー』
株式市場の効率性とランダム性について詳しく解説している古典的な投資書籍です。マルトン・ショールズなどの金融理論も紹介されています。
長期間にわたる株価の動向とそれに対する投資戦略を、実データと共に説明しています。特に、市場を予測することの難しさと、インデックス投資の有効性を強調しています。
2. 思いつきでのトレードを避ける:計画的に投資する
多くの初心者は、市場の小さな動きに反応してすぐに売買を行いがちですが、これは避けるべきです。例えば、恐怖指数とS&P500の動きを見てタイミングを計るような短期売買は、ほとんどの場合効果がありません。
過去のデータを使ってテストすることで、より計画的な投資が可能になります。
しっかりとバックテストをして勝てるかどうかを考えて戦略を練るべきです。
また、どういった人が市場を動かしているのかを知っておきましょう。
3. ファイナンス理論を理解する:長期投資の力
投資においては、ファイナンス理論を知ることが握力を強くします。
現代ポートフォリオ理論など、過去50年以上の研究が示すとおり、広く分散されたポートフォリオを長期保持することが、リスクを抑えつつリターンを最大化する方法です。
例えば、S&P500の長期投資が強力であることは、多くの研究で証明されています。
オススメ書籍はファイナス理論全史とファイナンス理論入門になります。
4. 税金を理解し、コストを最小限に抑える
投資における税金は無視できない要素です。
特に、利益確定時の税金は大きなコストとなり得ます。
例えば、配当金に対して20.315%の税が課されることから、利益確定を避け、長期投資を続ける方が賢明です。株式市場でのコストを理解し、節約と収入の最大化を目指しましょう。
5. 信念を持つ:自分の投資戦略を確立する
投資においては、市場のノイズに惑わされず、自分の信念を持つことが重要です。
例えば、ジェレミー・シーゲル教授の222年の株式市場のデータは、株式投資が長期的には右肩上がりであることを示しています。このようなデータを拠り所にすることで、短期的な市場の動きに惑わされず、堅実な投資を行うことができます。
動画投稿者様の行きついた結論は以下の通りになります。
- 広く分散された株式に投資する
- 市場にいる時間×金額を最大にする
- コストをできるだけ抑える
まとめ
投資は一朝一夕に学べるものではありませんが、基本に忠実に、長期的な視点で臨むことが成功の鍵です。
名著を読み、計画的に投資し、理論を理解し、コストを抑え、自分の信念を持つこと。これらはすべて、初心者が投資で成功するための重要なステップです。
知っておきたい専門用語
- S&P500:アメリカの代表的な株価指数。大手500社の株価を基に計算される
- ETF (Exchange Traded Fund):証券取引所で取引される投資信託。多くの場合、特定の指数に連動するように設計されている
- デイトレ (デイトレード):株や他の金融商品を一日の間に売買して利益を得る取引スタイル
- スイングトレード:数日から数週間にわたって価格の変動を利用して売買する投資スタイル
- 恐怖指数 (VIX Index):市場のボラティリティ(価格変動の激しさ)を示す指標。高い値は市場の不安や恐怖を、低い値は安定を示す
- 指数投資:市場全体の動きに連動するような投資商品(例:S&P500に連動するETF)に投資すること
- シャープレシオ:リスク調整後リターンを示す指標。投資の超過リターンをリスク(標準偏差)で割った値
- ポートフォリオ理論:投資のリスクとリターンのバランスを最適化するための理論。マークビッツとシャープによって提唱された
- 信託報酬:投資信託を運用する際にファンドマネージャーに支払われる手数料
- ベータ (Beta):ある資産のリターンが市場全体のリターンにどれだけ敏感かを示す指標。市場に完全に連動する場合は1.0となる
- 積立投資:一定の期間ごとに一定額を定期的に投資する方法。ドルコスト平均法としても知られる
- リバランス:投資ポートフォリオの資産配分が目標からずれたときに、再び目標配分に調整すること
- コスト平均効果:価格の変動が激しい場合に、定期的に一定額を投資することで平均購入コストを抑える効果
- 機会損失:ある選択をしたことで失われた、他の選択をした場合に得られたはずの利益
- 含み益:売却していない投資資産が購入時より価格が上昇していることによる未実現の利益
- P/E比 (Price to Earnings Ratio):株価収益率。企業の株価を1株あたり利益で割った値
- P/B比 (Price to Book Ratio):株価純資産倍率。企業の株価を1株あたり純資産で割った値
- 時価総額荷重:指数やファンドの構成銘柄の重み付けを、それぞれの時価総額に比例させる方法
- ナスダック100:ナスダック市場に上場する主要な非金融企業100社の株価指数
- リスク調整リターン:投資のリターンをリスク(ボラティリティなどのリスク指標)で割り、リスクを考慮したリターンを示す
- ファンドの回転率:ファンドが保有する銘柄をどの程度頻繁に売買交換しているかを示す指標。高い回転率はコストが高くなることを示す
- ランダムウォーカー仮説:株価の動きは予測不可能でランダムに歩くとする仮説。市場の効率性を強調する
コメント