2024年12月、SBIアセットが新たに「SBI・SCHDファンド(以下、SBI SCHD)」をリリースします。
このニュースは、すでに多くの注目を集めている「楽天SCHD」に続く形で登場した、米国高配当株ファンドの新しい選択肢です。この記事では、初心者にも分かりやすく、SBI SCHDの特徴や楽天SCHDとの違い、どちらが投資先として有利なのかを具体的な数字やデータを交えて解説します。
SCHDとは?
SCHD(Schwab U.S. Dividend Equity ETF)は、米国で人気の高い高配当株ファンドです。その特徴を以下にまとめます:
- 誕生日:2011年10月20日(13年の運用実績)
- 運用コスト:年率0.06%(非常に低コスト)
- 運用総額:約10兆円(「オールカントリー(オルカン)」の2倍以上の規模)
- 分配金利回り:約3.4%
- 投資対象:
- 10年以上連続で配当金を支払っている企業
- 時価総額5億ドル以上の大企業
- 利益率や配当成長率などが良好な企業の上位100社
極限まで簡単に言えば、「雨の日も風の日も配当金を支払い続け、増配もして、株価も伸びる銘柄を厳選したお弁当パック」のようなファンドです。
過去10年間の配当金は2.5倍に成長し、株価も約3.4倍に上昇しています。安定した増配と株価の成長を両立する、非常に優れたファンドと言えるでしょう。
SBI版と楽天版の違い
SBI SCHDと楽天SCHDはどちらもSCHDに間接的に投資するためのファンドですが、いくつかの違いがあります。
1. 運用コスト
- 楽天SCHD:年率0.192%
- SBI SCHD:年率0.1238%
SBI SCHDの方がコストが安く、企業努力が伺えます。わずかな差に見えますが、長期投資では運用コストの違いが大きな差を生む可能性があります。
2. 決算日
- 楽天SCHD:2月、5月、8月、11月の各25日
- SBI SCHD:3月、6月、9月、12月の各19日
決算日が異なるため、どちらに投資するかで分配金を受け取るタイミングが変わります。両方に分散投資すれば、さまざまな月に分配金が入るメリットがあります。
3. ポイント還元
- 楽天SCHD:現在、ポイントプログラム対象外
- SBI SCHD:投信マイレージサービスで約0.022%のポイント還元が予想される
SBI版の方がポイント還元面で有利と考えられます。
投資のポイントと注意点
SBI SCHDはコスト面やポイント還元で楽天SCHDにやや優位性がありますが、以下の点にも注意が必要です:
- 乗り換えの税金リスク
現在楽天SCHDに投資している場合、SBI版に乗り換える際には利益確定のために税金が発生する可能性があります。特に利益が出ている場合は慎重に検討しましょう。 - 高配当株投資の基本
高配当株ファンドは、長期的な資産形成を目指すものです。どのタイミングで購入しても基本的にOKですが、投資する際には株価が割安なタイミングを見極めることが大切です。 - 両方に分散投資のメリット
楽天SCHDとSBI SCHDを両方保有することで、分配金を年間通じて受け取れる楽しみがあります。分散投資を検討するのも良いでしょう。
まとめ
SBI SCHDは楽天SCHDと比べて、コストが安く、ポイント還元もある点で有利です。
募集開始は2024年12月6日、運用開始は2024年12月20日となっています。ただし、実際の運用が始まらないと隠れコストや具体的な利回りは分からない部分もあるため、慎重に判断しましょう。
楽天とSBIの競争によって、投資家にとってより良い選択肢が増えていることは非常に喜ばしいことです。今後も両社の競争を見守りながら、自分に最適な投資先を選んでいきましょう!
コメント