本記事は元動画のタイトル「【ボビーオロゴンvs国山ハセン】投資ポートフォリオで大激論『日本をもっと信じろ!』/投資で失敗する人はこんなヤツ…EXIT・りんたろー。も愕然/社会全体が詐欺に?ボビーの警鐘(マネースキルセット)」を基に執筆しています。
結論と要点
結論はシンプルです。
一つ、投資は全部勝とうとすると全部狂う。打席を五つとすれば三つ勝つ設計に落とし込むのが前提。
二つ、売り急ぎや損切り後の追い買いが資産形成を壊す。波の中で階段状に買い下がる仕組みを持て。
三つ、日本株のポテンシャルを過小評価しない。円安環境では海外投資家に対して相対的に割安で、日本をポートフォリオの中核に据える戦略が成り立つ。
四つ、投資は花を咲かせる準備をする営み。追いかけるより、自分の庭に種をまき、咲かせ、資本が寄って来る構造をつくる。
以下、動画の流れに沿って、初心者でも実践しやすい形に細かく整理します。
失敗する人の特徴4選と対策
ボビー・オロゴンが語った「失敗する人の特徴」を、具体例と対策付きでまとめます。
失敗パターン | 典型行動 | よく起こる結末 | ボビーの指摘 | 実務的対策 |
---|---|---|---|---|
下がるとパニック売り | 含み損になった瞬間に投げる | その後の反発を逃す | 階段を作っていないから起きる | 事前に買い下がりの階段を数量と価格で設定。例 5段階で各20%ずつ配分 |
損切り癖からの高値追い | 安値で切って、上がった後にまた買う | トータルで買値が高止まり | 波の本質を無視している | 売るなら理由と再エントリー条件を数値化。再エントリーは移動平均回復など客観指標に限定 |
余裕資金ができるまで待つ | いつまでも始めない | 複利の時間価値を失う | 余裕は作るもの | 支出削減で毎月固定の投資原資を捻出。例 タバコ代を投資に振替えて月1万円積立 |
育てない | 数週間で飽きて投げる | 収穫前に撤退 | 花を咲かせる前にやめる | 育成の視点を持つ。四半期ごとにKPIで成長を測る。例 配当入金回数、売上高成長銘柄の割合など |
ポイントは、勝率をむやみに上げようとしないこと。ボビーは五打席中三打席の勝ちを前提に設計せよと明言しています。これは勝率60%を狙うという意味ではなく、ポートフォリオ全体で勝ちを拾う設計に落とすという考え方です。
ロングとショート、短期と中長期をどう分けるか
議論の中核は、あらかじめ自分のポートフォリオを役割別に決めておくことでした。
参考フォーマット
ロング中長期 60パーセント
短期運用 20パーセント
現金クッション 20パーセント
短期ではルールに従い、損切り後の追い買いなど感情取引を排除。中長期は波を前提に、買い下がりの階段を設計して静かに積み上げる。現金は暴落時の弾。これにより、三打席の勝ちを拾う土台ができあがります。
日本をもっと信じろという主張の背景
国山さんのポートフォリオは米国偏重。個別でNVIDIAやテスラ、ナスダック投信、日本はNTTやオリエンタルランドなどで約二割。これに対しボビーは日本株の比率をもっと上げるべきと強く主張。
根拠として挙げられたのが円安と相対的割安感です。
円安局面では海外投資家はドル建てで日本資産を安く買える。逆に国内投資家は円の購買力低下にさらされるため、資産側で対応する必要が出てくる。したがって日本株をコアにする合理性がある、というロジックです。
ボビーの実ポートフォリオ配分
動画内で示された目安配分は次の通りです。
日本 60パーセント
アフリカ 15パーセント
西側諸国 25パーセント
注目点は二つ。
一つ、コアは日本60パーセント。大企業中心に、自身の事業や金など実物資産も含める考え方。
二つ、アフリカ15パーセントを明確に取る。高金利や資源を背景に高い期待リターンを見込むという姿勢です。投資手段は株式だけでなく、資源関連、あるいは現地での事業参画なども含むと語られています。
波に乗るための買い方 データで落とし込む
ボビーの階段発想を、実務のチェックリストに変換します。
価格階段を5段用意
段ごとの投下比率 20パーセントずつ
段の間隔 直近高値からの下落率で設定。例 5パーセント刻みで5段
再投資の条件 四半期決算で売上高前年同期比がプラスを維持、もしくは主要移動平均線の回復
売却の条件 目標リターン達成 例 20パーセント、ファンダ劣化、想定外の規律違反
損切りの是非は永遠の論点ですが、動画の文脈では「無反省な損切り」への警鐘です。切るなら、再エントリー条件とセットで最初に決める。これがないと、安値で切って高値で買い戻す最悪の結果になりがちです。
心構えを具体行動に変える三つの処方箋
一つ、毎月の固定投資原資を作る
例 たばこ代やサブスクの見直しで月1万円をひねり出し、積立へ自動化。開始は今。余裕を待つのではなく余裕を作る。
二つ、育てる時間軸を決める
最低でも四半期で評価。23週間で飽きる病を回避するには、決算サイクルで観察する癖づけが効果的。
三つ、追いかけない仕組みを用意する
魅力のある庭を作る、という比喩は名言です。自分の投資基準書を一枚で可視化し、条件を満たしたものだけを買う。ニュースやSNSの盛り上がりは参考まで。基準に合わなければ見送り。
補論 日本株コア戦略の組み立て例
海外偏重の方が日本比率を高める際のたたき台です。
全体100のうち
日本株コア 40から60
米国インデックス 20から30
成長テーマ 10から20
実物ヘッジ 金など 5から10
現金 10から20
日本株コアの中では、配当と構造改革の両輪を意識。配当利回りの継続性、自己株買い、PBR是正の進捗、海外売上比率など定量で選別すると、階段を作りやすくなります。
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