日経平均株価はなぜ下落しているのか 3月24日の相場をテクニカルと需給からやさしく解説

本記事は、YouTube動画『【3月24日のゆるっと相場解説】日経平均株価が下落している要因は?テクニカル的にはどう見る?ズボラ株投資』の内容を基に構成しています。

目次

導入

3月24日の日本株市場では、日経平均株価が不安定な値動きを続けるなかで、「今回の下落はどこまで続くのか」「ここで買ってよいのか」「すでに底打ちしたのか」といった疑問を持つ投資家が増えているようです。動画では、こうした不安に対して、感情論ではなく、売買代金、チャートの形、移動平均線、需給、投資主体別売買動向、さらにはPERやEPSといった指標をもとに、現在の相場を冷静に読み解いています。

今回のポイントは、単に「下がったから割安」「怖いから売る」と判断するのではなく、いまの日経平均がどういう力学で動いているのかを整理することです。動画では、足元の下落が全面的なパニック売りではなく、むしろ先物主導の受給調整の色合いが強い可能性が示されました。一方で、外部環境が変化すれば大きく崩れる余地もあるとしており、強気一辺倒にも弱気一辺倒にもなれない局面であることが強調されています。

この記事では、動画の内容をできるだけ丁寧にたどりながら、初心者にも分かりやすいように、今の日経平均株価の下落要因とテクニカル面での見方を整理していきます。

背景説明

今回の下落は「大暴落」なのか

動画では、まず足元の日経平均の値動きについて、見た目ほどには市場参加者の熱量が高くないと指摘しています。日経平均は当日736円安という下落になったものの、売買代金は6.7兆円程度にとどまっており、前日の下落時も7.8兆円、さらにその前の木曜日でも8.5兆円程度でした。過去に10兆円規模の売買代金を記録していた時期と比べると、いまの売買はやや落ち着いているという見方です。

ここから導かれるのは、「まだセリングクライマックスとは言いにくい」という判断です。セリングクライマックスとは、投資家が一斉に投げ売りし、出来高や売買代金が大きく膨らんだ末に下落がいったん終盤を迎えるような局面を指します。しかし今回は、株価は下がっていても、売買の盛り上がりそのものは限定的です。動画では「終わってもいないが、そもそも始まってもいない」と表現しており、これは非常に印象的な見方です。

つまり、今起きているのは全面的な恐慌ではなく、まだ様子見のなかで進んでいる調整局面という理解になります。この点は、今後の売買戦略を考えるうえで非常に重要です。

相場を左右しているのは国内要因だけではない

もう1つ大きな背景として挙げられていたのが、外部要因の影響です。動画では、特にトランプ氏の発言やイラン情勢に注目しており、相場が政治や地政学リスクに左右されやすい局面にあるとしています。

たとえば当日の相場では、トランプ氏が石油施設への攻撃を5日間停止するといった趣旨の発言をしたことで、市場がいったん安心し、引けにかけて下げ渋る動きが見られたと説明されていました。逆に言えば、そうした発言がなければさらに崩れていた可能性もあった、という見方です。

このように、今の相場は企業業績や国内景気だけで動いているわけではなく、外的なニュースで流れが一変しやすい状態にあります。そのため、通常のテクニカル分析だけで将来を断定するのが難しく、臨機応変な姿勢が求められるというのが動画全体の基調になっています。

動画内容の詳細解説

日経平均の下落をテクニカル的にどう見るべきか

下げ止まりのようにも見えるが、強気転換とまでは言えない

短期的なチャートについて、動画では「高値から12~13%程度下がったレンジ帯にいる」と分析しています。前日に下値を割ったようにも見えたものの、その翌日に崩れきらず、引けにかけて下ヒゲをつけて戻していることから、一定の買い意欲は確認できるとしています。

ただし、ここで重要なのは、戻したこと自体がすぐに安心材料になるわけではない点です。売買代金が大きく膨らんでいないため、多くの投資家がまだ本格的に強気へ傾いたわけではなく、あくまで様子見の範囲内と受け止めるべきだという考え方です。

動画では、下のレンジ帯として5万1000円前後を意識しており、この水準をキープできるかどうかがひとつの焦点になると述べています。ここを維持できれば、レンジ相場としての落ち着きを取り戻す可能性がありますが、維持できなければさらに弱い流れに傾く懸念もあります。

中期線は下向きで、上昇トレンドはすでに終了している可能性

短期だけでなく中長期の流れを見ると、動画ではより慎重な見方が示されています。特に重要視されていたのが、中期移動平均線の向きです。この中期線がすでに下向きになっており、短期・中期の流れとしては下落トレンド入りの兆候が見えていると説明されています。

さらにローソク足の形については、「逆三尊」ではなく、むしろ天井形成の流れとして見る余地があると指摘されています。いわゆるネックラインを割り込むような動きがあれば、三尊天井の完成と考えられる場面であり、前日に一度そのラインを割って、当日に少し戻したというのが現状です。

ただし、どこを厳密な下値ラインとみなすかで解釈は変わるため、完全に割ったと断定するにはまだ微妙な位置でもあるとしています。このあたりは、チャート分析の難しいところです。とはいえ、少なくとも以前のように「上昇トレンドに乗って高値更新を狙う」という局面ではなくなっている、という判断はかなり明確です。

この見方は非常に重要です。相場では「上昇トレンドが終わった」と「本格的な下落トレンドに入った」は似ているようで違います。動画では、上昇トレンドの終了はほぼ認めつつも、そこから先に本格下落へ進むか、しばらく高値圏でレンジを作るかまではまだ断定できないと整理しています。

では、今は買い場なのか

下がったから買うのではなく、底形成を確認してから

動画のなかで特に初心者にとって参考になるのが、「下がったから買い」ではなく、「底を形成したことを確認してから買う」という考え方です。

いまの段階では、下落トレンドに進むのか、レンジに移行するのか、テクニカル的にも判断しづらい局面です。こうした状態で値ごろ感だけを頼りに買い向かうと、さらに下げたときに身動きが取りづらくなります。そのため、動画では底形成の条件として、まず下値の切り上げを確認すること、さらに中期移動平均線が横ばいから上向きに変わってくることを重視しています。

これは非常に王道の考え方です。相場で失敗しやすいのは、最安値を当てようとして早すぎる買いを入れることです。最安値を取れなくても、底打ちが確認されたあとに入れば、その分だけ失敗確率を下げられます。動画ではまさにそのスタンスが強調されていました。

動画投稿者自身の売買行動

動画では、自身の売買についても率直に語られていました。高値圏では一部利益確定を進めており、陰線が出た時点でかなり利確していたとしています。その後、ある程度下がった場面で100日線付近の下ヒゲを見て打診買いを入れたものの、翌日の相場がその買いを否定する動きになったため、いったんそのポジションを切ったと説明しています。

ただし、その後の戻しを受けて再び少し買い戻したとのことでした。つまり、最初の見立てに固執せず、チャートの流れに応じて修正しているわけです。この「違うなら戻る、訂正できる」という姿勢が重要だと述べており、相場では強気か弱気かを決め打ちするよりも、状況に合わせて柔軟に対応することが大切だとしています。

これは、短期売買をしない人にとっても参考になる話です。全部を売るか、全部を買うかの二択ではなく、部分的に利確する、打診買いにとどめる、否定されたら一度引く、といった調整ができるだけで、相場への向き合い方はかなり安定します。

今回の下落は誰が売っているのか 需給面からの分析

先物主導の調整色が強い

動画では、今回の下落について「受給中心の下げっぽい」と整理しています。特に注目していたのが投資主体別売買動向です。6日の下落週には海外勢が先物を1兆円規模で売っていた一方、13日には現物ベースでは売り越しでも、先物では買い越しになっていたとのことでした。

この動きから、短期の投機筋による先物売買が相場を揺らしている可能性が高いと見ています。つまり、企業の本質的な価値が一気に崩れたというよりは、先物や裁定取引、ポジション調整が主役になっているということです。

加えて、日経平均の裁定買い残が大きく減少していることも、メジャーSQへ向けたポジション整理が進んでいた可能性を示唆しています。裁定取引は現物と先物の価格差を使った取引であり、これが巻き戻されると指数全体にまとまった売りが出やすくなります。初心者には少し難しいテーマですが、「機械的な売りが入ったことで指数が押し下げられた」と考えると分かりやすいでしょう。

3月特有の季節性も重なっている

海外投資家には、3月に売り越しやすい季節性があるとも説明されていました。過去の売買動向を見ると、3月にいったん売って、4月以降に買い戻すパターンが見られるという話です。もしこの季節性が今回も働いているなら、3月下旬の弱さはある程度は想定内とも言えます。

さらに、信託銀行が大きく売っている点については、期末のリバランス、特に年金資金の調整が入っている可能性があるとしています。3月は日本企業の期末でもあり、機関投資家の資産配分見直しが起こりやすい時期です。その意味で、今の下げは「景気が急に悪くなったから売られている」というより、「3月特有の需給イベントが重なっている」という見方が中心になっています。

個人投資家はむしろ買い増している

一方で、個人投資家はかなり積極的に買っていると動画では述べられています。信用買い残は高水準で、むしろ増えているような状態だといいます。これは、個人投資家が現物も信用も含めて下げたところを積極的に拾っていることを意味します。

ここで興味深いのは、だからこそ「まだ本当のパニック売りは来ていない」と言える点です。もし個人投資家まで投げ始めていれば、信用買い残が減り、出来高も膨らみ、下げの最終局面らしい雰囲気が出てくるはずです。しかし現状では、個人はまだ強気です。したがって、今の相場は「パニックが終わった後」ではなく、「パニックが始まっていない段階」と見ることもできます。

逆に言えば、もし外部環境が悪化して相場全体が崩れた場合、この信用買い残が一気に投げ売りの燃料になる恐れもあります。動画で「大きな燃料がある状態」と表現していたのはこの点です。ここは非常に重要なリスク認識です。

日経平均の実力値はどこにあるのか

PER23倍から24倍がひとつの目安

需給だけでなく、動画では日経平均のバリュエーションにも触れています。指数ベースのPERはかなり低下しており、23倍付近の下限にタッチしたと説明されています。この23倍水準は過去にも意識されていた節があり、テクニカルだけでなく、バリュエーション面でもひとつの支えになりやすいラインだと見ています。

また、EPSはやや下がっており、どこかの構成銘柄が決算を悪化させた可能性にも触れられていました。ただし、現時点ではイラン情勢が企業業績にどの程度まで影響するのか、まだはっきりしていません。原油や石油製品、プラスチック、梱包資材などの価格が上がれば、製造業ではコスト増につながる可能性がありますが、実際にどこまで利益を圧迫するかは今後の決算を見なければ分からない、という立場です。

決算による具体的な業績影響が見えてくるのは、ゴールデンウィーク明けから5月中旬にかけてになる見通しです。つまり、それまでは不透明感のなかでPERレンジが意識される相場になりやすいということです。

動画では、現在のEPS水準を前提にすると、PER23倍で5万1800円前後、PER24倍で5万4000円前後が概ね妥当なレンジと試算していました。このため、5万1000円から5万4000円あたりは、現状の日経平均の適正水準として意識できるのではないかと整理しています。

追加解説

いまの相場で大切なのは「決めつけないこと」

この動画全体を通じて感じられるのは、「今は断定しにくい相場だ」というメッセージです。上昇トレンドは終わった可能性が高いものの、ここから本格的な下落トレンドに移るのか、それとも高値圏でのレンジを作るのかはまだ見極めが必要です。そして、その判断には、チャートだけでなく、需給や政治的なニュースも大きく影響します。

こうした局面では、「絶対に上がる」「必ず下がる」と決め打ちする姿勢が最も危ういと言えます。動画でも、どちらかに塊で資金を入れるのではなく、臨機応変に動けるようにしておくこと、あるいは何もしないという選択肢も十分にあり得ると語られていました。

これは、相場に慣れていない人ほど意識したい考え方です。相場が不安定になると、何か行動しないといけない気分になりがちですが、無理に売買しないことも立派な戦略です。とくに外部ニュースで上下しやすい地合いでは、待つことの価値が高まります。

3月末特有の動きにも注意したい

動画の最後では、3月末特有のイベントについても触れられていました。3月は権利確定銘柄が多く、配当や株主優待狙いの買いが入りやすい時期でもあります。そのため、相場全体は不安定でも、個別銘柄では優待や配当を意識した資金流入が起こることがあります。

動画投稿者自身も、現金比率が高まっていることから、優待銘柄をいくつか買っていると語っていました。オリエンタルランドを優待目的で買ったことや、SBIグローバルアセットマネジメントのような優待利回りの高い銘柄にも言及しており、相場全体が読みにくいときでも、投資目的を限定した売買はしやすいことがうかがえます。

つまり、指数全体に強く賭けるのが難しい局面では、値上がり益だけでなく、優待や配当など別のリターンを狙う考え方もあるということです。これは個人投資家らしい戦略として興味深い部分でした。

まとめ

今回の動画では、3月24日時点の日経平均株価の下落について、テクニカルと需給の両面から冷静な分析が行われていました。要点を整理すると、今回の下落は売買代金の面から見てまだセリングクライマックスとは言いづらく、本格的なパニック売りの段階ではありません。一方で、上昇トレンドはすでに終了した可能性が高く、中期線も下向きであることから、以前のような強気相場ではなくなっています。

また、足元の下げは先物主導の受給調整や3月特有の季節性、期末リバランスなどの影響が大きいとみられ、企業業績の悪化だけで説明できるものではありません。ただし、個人投資家の信用買い残が高水準で積み上がっているため、外部環境が悪化した場合には大きく崩れる燃料も残っています。

そのため、いまは「安くなったから買い」と短絡的に判断する場面ではなく、下値切り上げや移動平均線の改善など、底形成のサインを確認してから動くことが望ましいというのが動画の結論でした。PER面では5万1000円から5万4000円程度がひとつの目安として意識されており、このレンジを保てるかどうかが今後の焦点になりそうです。

総じて言えば、いまの相場は悲観しすぎる必要はない一方で、楽観も禁物という状態です。大切なのは、チャート、需給、外部ニュースを総合して、決めつけずに相場を見ることです。今回の動画は、そのための視点を非常に分かりやすく示していたと言えるでしょう。

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