暴落相場でも手堅い銘柄はある?銘柄スカウターで探す「隠れ優良株」3選をわかりやすく解説

本記事は、YouTube動画『暴落相場でも手堅い!銘柄スカウターで見つけた「隠れ優良株」3選』の内容を基に構成しています。

株式市場が大きく荒れている局面では、どうしても値動きの激しいハイテク株やテーマ株ばかりに目が向きがちです。実際、相場全体が不安定になると、これまで市場をけん引してきた銘柄ほど下落時の振れ幅が大きくなり、保有しているだけで精神的な負担が増してしまうことがあります。

その一方で、暴落相場の中でも比較的落ち着いた値動きを見せやすく、なおかつ業績面で安定感のある企業も存在します。今回の動画では、そうした企業を「中古型の割安成長株」という切り口で探し出し、ポートフォリオの安定化に役立つ候補として紹介していました。

動画の中心となっているのは、マネックス証券の「銘柄スカウター」を活用した銘柄発掘の考え方です。そしてその具体例として、食品スーパー、食肉卸、ドラッグストアという、比較的生活に密着した業種から3社が取り上げられていました。

この記事では、動画の内容をもとに、相場急変時にどのような視点で安定成長株を探せばよいのか、そのスクリーニング方法と3銘柄の特徴を初心者にもわかるように丁寧に整理していきます。

目次

暴落相場で見直したい「ポートフォリオの安定化」という考え方

動画が撮影されたのは3月11日午前中で、当時はホルムズ海峡の事実上の封鎖が意識され、株式市場が非常に不安定な状況にあったと説明されています。こうした地政学リスクが高まる局面では、成長期待の高い銘柄や国策関連銘柄は買われるときも強い一方で、売られるときには一斉に大きく値下がりしやすい傾向があります。

そのため、これまで好調だったセクターに資金を集中させていた投資家ほど、自分のポートフォリオが思った以上にリスクの高い状態になっていると感じやすくなります。値動きが大きすぎて落ち着かない、含み益が大きく減ってしまって不安になる、今の株価は企業価値より上に買われすぎているのではないかと心配になる。こうした悩みは、暴落相場では特に強く出やすいものです。

そこで動画では、ポートフォリオの安定化を図るために、値動きが比較的穏やかで、業績も安定しやすい「中古型の割安成長株」に目を向ける意義があると語られていました。派手さはなくても、生活必需に近い事業を手がける企業や、地味ながら着実に利益を積み上げている企業は、相場全体が荒れているときほど見直される可能性があります。

銘柄スカウターで「割安成長株」を探す方法

今回の動画で活用されていたのが、マネックス証券の「銘柄スカウター」です。これはマネックス証券に口座を持っている人であれば無料で利用できる機能で、企業の業績推移や財務データ、株価指標などをかなり細かく確認できる便利なツールです。

動画ではまず、この銘柄スカウターの「銘柄スクリーニング」機能を使って候補銘柄を絞り込んでいました。すでに用意されているおすすめ条件の中に「長期的に成長している財務健全な中古型銘柄」という設定があり、今回はその条件をベースに見ていく流れとなっていました。

動画内で使われていた主なスクリーニング条件

動画の中で示されていた条件は、おおむね次のような内容です。

  • 時価総額は1000億円以下を基本としつつ、動画内では3000億円以下まで広げて調整
  • 10年間の売上高年平均成長率が10%以上
  • 10年間の営業利益年平均成長率が10%以上
  • 10年間の増収回数が8回以上
  • 10年間の増益回数が8回以上
  • 自己資本比率が50%以上

この条件の考え方は非常にわかりやすく、単に一時的に業績が急拡大した企業ではなく、長い期間にわたって着実に成長を積み上げてきた会社を選びたいというものです。

たとえば、たまたま1年だけ利益が急増した会社であれば、年平均成長率だけを見れば優秀に見えるかもしれません。しかし、増収や増益の回数まで条件に入れることで、「毎年少しずつでも積み上げてきた企業」を選びやすくなります。さらに自己資本比率50%以上という条件を加えることで、財務の安全性にも一定の歯止めをかけています。

動画では、この条件で54社が抽出されたと説明されていました。そこから個別企業の業績推移やROE、株価指標などを確認しながら、さらに独自の視点で絞り込んでいく流れになっています。

今回紹介された3銘柄の共通点とは何か

動画で最終的に取り上げられたのは、ハローズ、スターゼン、クリエイトSDグループの3社です。いずれも、多くの人が事業内容をイメージしやすい企業であり、日常生活と関わりが深い業種という共通点があります。

具体的には、1社目が食品スーパー、2社目が食肉卸、3社目がドラッグストアです。これらは景気変動の影響を完全に受けないわけではありませんが、少なくとも需要が急になくなるような業種ではありません。食べ物や日用品、医薬品といった分野は、生活を支える基盤に近いため、相場が荒れている局面でも業績の安定性を比較的保ちやすいと考えられます。

また、3社とも「大人気の急成長株」ではなく、どちらかといえば地味で、注目度はそれほど高くないかもしれません。しかし、だからこそ過度に買われすぎておらず、バリュエーション面でも比較的落ち着いているという特徴があります。動画のテーマである「隠れ優良株」という表現には、まさにそのような意味合いが込められているといえそうです。

1社目:ハローズはなぜ安定成長株として注目されたのか

最初に紹介されたのは、食品スーパーマーケットを展開するハローズです。この会社は中四国地方を中心に、地域を絞って集中的に出店する、いわゆるドミナント戦略をとっている企業です。

動画で食品スーパーに注目した理由として語られていたのは、ここ2年から3年ほどで、外部環境の変化に対する耐性が高まったセクターではないかという視点でした。特に近年はインフレが進み、食品価格や物流費、人件費が上昇していますが、その一方で消費者側にも値上げ受容度が広がってきています。

かつての日本は長くデフレが続いていたため、スーパーが値上げしにくい環境がありました。しかし足元では、さまざまなコスト上昇をある程度販売価格へ転嫁しやすくなっており、結果として食品スーパーは以前よりも収益を守りやすくなっているという見方です。しかも、食品需要そのものが大きく消えることは考えにくいため、今後も安定成長しやすい業種として注目されていました。

ハローズの業績と指標の特徴

動画では、ハローズの10年間の年平均成長率について、売上高が約8%、営業利益が13.5%と紹介されていました。食品スーパーという比較的成熟した業種で、これだけ着実に利益成長しているのは注目点だといえます。

一方で、営業利益率の10年平均は5%を下回っており、決して高収益企業というわけではありません。しかし、投資家から見た効率性を示すROEは直近で13.5%程度あるとされており、限られた資本を使ってしっかり利益を生み出している点が評価されていました。

株価についても、業績に沿って緩やかに上昇してきた一方、PERはまだ11倍前後にとどまっているとの説明でした。つまり、急騰して割高になっているというより、業績成長に比べて比較的落ち着いた評価水準にあるという見方です。

24時間営業とドミナント戦略が強み

ハローズの大きな特徴として、全店365日24時間営業という独自のオペレーションが挙げられていました。一見すると人件費がかさみそうにも思えますが、実際の狙いは別のところにあります。

夜間の来店客が少ない時間帯に、商品の搬入や品出しなどの作業をまとめて済ませておくことで、日中の営業時間帯は接客やレジなど、お客様対応に集中できる体制を整えているのです。これにより、作業効率が上がるだけでなく、売り場での混雑や作業の邪魔も減り、顧客満足度向上にもつながると考えられます。

さらに、ハローズは食品スーパー単体ではなく、ドラッグストアや携帯ショップなどを組み合わせた小型ショッピングセンターのような形で出店するケースもあり、地域密着型の商業施設として展開しています。加えて、エリアを中四国地方に絞ってドミナント展開することで、物流効率も高めやすく、競合が入り込みにくい地域基盤を築いていることが強みとして説明されていました。

近年はプライベートブランド商品も増やしており、利益率改善の取り組みも進めています。出店地域も広島、岡山だけでなく山口県などへ拡大しており、競合から顧客を奪いながら成長している点も注目されていました。

2社目:スターゼンは低利益率でも評価できるのか

2社目に紹介されたのは、食肉卸大手のスターゼンです。牛肉、豚肉を中心に国内でもトップクラスのシェアを持つ企業で、動画では国内販売シェアが牛肉で8.9%、豚肉で10.2%ほどと説明されていました。

一見すると、食肉卸という業態は地味で、しかも利益率が低そうな印象を持たれがちです。実際、動画でもスターゼンの営業利益率は10年平均で2%を下回ると紹介されており、収益性だけを見るとかなり薄利のビジネスに見えます。

それでも今回取り上げられた理由は、単純な利益率の低さだけでは測れない「事業の安定性」と「今後の改善余地」があるからです。

スターゼンの業績・株価指標の見方

動画によると、スターゼンのPERは9.4倍程度、配当利回りは3%超とされていました。株価は長期で見れば緩やかに右肩上がりで、特に2022年以降はしっかり上昇している様子が示されていました。

業績面では、ハローズと比べると売上や利益の推移にやや波があるものの、全体としては右肩上がりで伸びてきたと説明されています。10年間の年平均成長率は、売上高が4%台半ば、営業利益が9%弱とのことでした。

また、営業利益率は低いものの、ROEは10%を上回る水準で推移しているとされており、株主資本に対する利益創出力は一定以上あるという見方が示されていました。自己資本比率も50%を超えており、財務面でも極端な不安は小さいと整理されていました。

卸売だけでなく加工食品が成長のカギ

スターゼンの売上の約8割は食肉卸ですが、動画では近年伸びている分野として加工食品が挙げられていました。加工食品は、ただ肉を仕入れて売るだけでなく、加工によって付加価値をつけることができるため、利益率が比較的高いという特徴があります。

食肉卸だけに依存していると、輸入肉価格や為替変動の影響を受けやすく、業績に波が出やすくなります。その弱点を補う意味でも、加工食品の比率を高めることは重要な戦略になります。動画では、この加工分野の拡大が、スターゼンの安定成長を支えるポイントとして紹介されていました。

一気通貫のサプライチェーンが強み

スターゼンの大きな特徴として、生産、調達、加工、販売までを一気通貫で行うサプライチェーンを持っている点も強調されていました。輸入肉は世界25か国から調達し、牛肉、豚肉、鶏肉を幅広く扱い、国内の農場や提携先だけでなく海外からも仕入れています。

このハイブリッドな調達基盤によって、特定地域や特定品目への依存を減らし、為替リスクや国際相場の変動リスクを分散させていると考えられます。食肉需要そのものは人口が急減しない限り突然消えるものではありませんから、安定需要の中で分散の効いた調達と販売網を持っていることは、かなり大きな強みです。

また、販売先がスーパー、外食、食品加工業者、食肉卸など多岐にわたっていることも、事業の安定性につながります。たとえばコロナ禍では外食向けが落ち込んだ一方、スーパー向けの需要は増えました。最終需要そのものが大きく変わらなければ、販路の分散によって売上を一定程度保ちやすいのです。

さらに今後は、日本の和牛輸出など海外事業の拡大も目指しており、現在3%程度の海外売上比率を2030年には15%まで引き上げたいという方針も紹介されていました。加工食品と海外展開が今後の成長の鍵になるというのが、この会社の見どころとして語られていました。

3社目:クリエイトSDグループはまだ成長余地があるのか

最後に紹介されたのが、ドラッグストア大手のクリエイトSDグループです。特に関東圏の郊外を中心に展開している企業で、神奈川県を軸に関東や東海地方へ事業基盤を築いています。

ドラッグストア業界については、すでに出店余地がなく飽和しているのではないかと感じている人も多いかもしれません。しかし動画では、まだ成長余地があるという見方が示されていました。

その理由は、ドラッグストアが単に医薬品を売る店ではなく、コンビニ、食品スーパー、生活雑貨店、調剤薬局など、他業態の市場を少しずつ取り込みながら拡大している業態だからです。つまり、ドラッグストア市場だけを見ていると成熟に見えても、実際には周辺市場のシェアを奪いながら成長できる余地が残っている、という考え方です。

クリエイトSDの業績と評価水準

動画では、クリエイトSDのPERは13倍前後、配当利回りは2.75%程度と説明されていました。株価はここ2年から3年ほどボックス圏で推移している一方、業績自体は着実に伸びているとされていました。

10年間の年平均成長率は、売上高、営業利益ともに約8%弱です。営業利益率も徐々に改善しており、10年平均で5.3%程度、自己資本比率は60%、ROEは11%程度と紹介されていました。派手な急成長ではないものの、ドラッグストアとしてはかなり堅実な成長を続けている企業といえます。

食品比率の高さが他社との違い

クリエイトSDの大きな特徴として挙げられていたのが、売上に占める食料品比率の高さです。動画では、食料品の売上構成比が43%程度に達していると説明されていました。これはドラッグストア業界の中でもかなり高い水準で、コスモス薬品やクスリのアオキに次ぐレベルの大きさだとされています。

一般的にドラッグストアと聞くと、医薬品や日用品、化粧品が中心のイメージがあります。しかしクリエイトSDは、郊外立地を生かしながら食品分野を強化することで、スーパーの領域にも踏み込んでいるのです。過去10年から15年で食料品比率を約10%高めてきたという説明もあり、戦略的に食品を強化してきたことがわかります。

この路線の一環として、2020年以降は小型スーパーの買収を進めたり、買収した店舗に医薬品や化粧品売り場を併設したりといった取り組みも行っているようです。固定的な出店フォーマットにこだわるのではなく、地域ごとに合った業態や店舗形態を試しながら、柔軟に規模拡大している点が特徴として語られていました。

多様な店舗フォーマットが成長の武器

クリエイトSDは、ショッピングセンター型、郊外型、生鮮複合型、医療モール併設型、市街地型など、さまざまな店舗フォーマットを持っているとも説明されていました。これは一見すると効率が悪そうにも見えますが、逆に言えば、立地や地域特性に合わせて最適な店づくりができるということでもあります。

決まった型だけで大量出店するのではなく、現地に合った形で出店を重ねてきたからこそ、ここまで安定成長できたとも考えられます。さらにドラッグストア業界は今後も再編が進む可能性があり、大手が中小を取り込んでいく流れの中で、成長余地がなお残っていると動画では見ていました。

この動画が伝えたかった「割安成長株」の探し方

今回の動画で特に重要だったのは、単に3銘柄を紹介したことではなく、「どういう視点で探すか」という考え方そのものです。

まず大前提として、暴落相場では市場をけん引してきた人気株ほど値動きが荒くなりやすく、ポートフォリオ全体の安定性を損ないやすくなります。そこで、生活に密着した安定需要のある業種に目を向けることが1つの有効な方法になります。

その上で、単にディフェンシブだからという理由だけで選ぶのではなく、次のような点を確認することが大切だと動画は示していました。

1. 長期で売上と利益が積み上がっているか

一時的な好業績ではなく、10年単位で見て増収増益を繰り返しているかどうかは重要です。毎年少しずつでも積み上げている企業は、景気や市況に左右されても基礎体力があるケースが多くなります。

2. 財務が健全か

自己資本比率が高い企業は、外部環境が悪化したときも耐久力があります。特に暴落相場では、財務の弱い企業ほど売られやすく、資金繰り不安が株価に反映されやすくなります。

3. 需要が急減しにくい事業か

食品、日用品、医薬品、食肉など、生活に必要なものを扱う企業は、景気後退局面でも需要がゼロにはなりにくいです。もちろん競争はありますが、需要の土台が安定していることは大きな強みです。

4. 業界内での立ち位置や独自の強みがあるか

ハローズなら24時間営業とドミナント戦略、スターゼンなら一気通貫のサプライチェーン、クリエイトSDなら食品比率の高さと柔軟な店舗戦略というように、それぞれ独自の差別化要因がありました。単に地味な会社を買うのではなく、なぜその会社が安定して成長できるのかを事業構造から理解することが重要です。

暴落相場で「安定剤」を持つ意味

動画の終盤では、こうした割安成長株をポートフォリオの「安定剤」として考える発想が語られていました。相場が強いときは、どうしても値上がりの大きいテーマ株やハイテク株に注目が集まります。しかし、相場が崩れたときには、その裏返しとして大きな値下がりに耐えなければならなくなります。

もちろん、安定成長株だから絶対に株価が下がらないわけではありませんし、業績と株価が常に連動するわけでもありません。それでも、土台となる事業が安定していて、財務が健全で、バリュエーションも無理のない水準にある企業は、相場全体が荒れたときに心の支えになりやすい面があります。

ポートフォリオを組む際には、攻めの銘柄だけでなく、守りの役割を果たす銘柄を意識的に取り入れることが、長く投資を続ける上では非常に大切です。今回の動画は、その具体的な探し方を、銘柄スカウターというツールを通じて示してくれた内容だったといえます。

まとめ

今回の動画では、暴落相場でポートフォリオを安定させる視点として、「中古型の割安成長株」に注目する考え方が紹介されていました。マネックス証券の銘柄スカウターを使い、長期で増収増益を続け、財務が健全な企業を絞り込むことで、派手ではないものの着実に成長する企業を見つけることができるという内容です。

具体例として取り上げられたのは、食品スーパーのハローズ、食肉卸のスターゼン、ドラッグストアのクリエイトSDグループの3社でした。いずれも生活に密着した需要を背景に、独自の強みを持ちながら安定成長を続けている点が評価されていました。

相場が荒れているときほど、人は短期的な株価の上下に振り回されやすくなります。しかし、そういう局面だからこそ、事業の中身、業績の積み上がり、財務の強さ、評価水準の妥当性といった基本に立ち返ることが重要です。今回の動画は、そうした当たり前でありながら忘れがちな投資の原則を、非常にわかりやすく示していました。

暴落相場の中で不安を感じている人ほど、一度ポートフォリオを見直し、安定感のある割安成長株という視点を取り入れてみる価値は十分にあるでしょう。

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