本記事は、YouTube動画『暴騰も影響小。決算で暴落。KDDI急落も』の内容を基に構成しています。
日経平均は歴史的急騰、それでも実感は人それぞれ
2月9日の東京株式市場は、日経平均株価が一時3000円近く上昇し、5万7000円台に乗せる場面も見られるなど、極めて強い1日となりました。背景には、衆議院選挙で自民党が圧勝したことによる政治的安定への期待があり、市場全体が一気にリスクオンへ傾いたことが挙げられます。
指数だけを見れば、まさに「暴騰」と言える動きでしたが、個人投資家一人ひとりの体感は必ずしも同じではありませんでした。
実際、日経平均の上昇分の大きな割合は、アドバンテストやファーストリテイリングといった値がさ株が押し上げたもので、これら2銘柄だけで約1000円分の上昇に寄与したとされています。
そのため、これらの銘柄を保有していない投資家にとっては、「指数ほど資産が増えた実感がない」と感じたとしても不思議ではありません。SNSなどでも「思ったほど増えていない」という声が散見され、保有銘柄によって明暗が分かれた1日だったことがうかがえます。
上昇相場だからこそ意識したいリスク管理
日経平均は一時5万7300円付近まで上昇し、年内6万円という水準も現実味を帯びてきました。一方で、相場の格言にある通り「山高ければ谷深し」という言葉は、こうした局面でこそ意識する必要があります。
相場が過熱すれば、その反動として急落が訪れる可能性も否定できません。
実際、急騰局面で積み上がった含み益は、ひとたび暴落が起これば一気に失われることもあります。経験豊富な投資家であれば、上昇局面で一部利益確定を行い、次の下落に備えるという判断も可能ですが、多くの個人投資家にとっては簡単なことではありません。
そのため、動画内では「暴落を予測する」のではなく、「暴落が起きても耐えられる体制を作る」ことの重要性が強調されています。
具体的には、分散投資を徹底すること、そして下落局面で動けるように一定の現金余力を確保しておくことが、長期的な資産形成において有効な備えになります。
決算で急落したスバル、その評価はどう見るべきか
こうした全体相場の強さとは対照的に、個別銘柄では決算をきっかけに大きく売られた銘柄もありました。その代表例として挙げられているのがスバルです。
スバルはこの日、株価が約8.9%下落しました。背景には、為替や関税の影響などを理由とした今期利益予想の下方修正があります。修正幅は約22%と大きく、内容としては厳しい決算であったと言えます。
ただし、株価はすでにある程度調整が進み、直近の安値水準に近づいてきています。3月の権利確定を控えた時期であり、PBR面では割安感が意識されやすい状況です。配当利回りも約3.8%と水準は悪くなく、減配を行っていない点からは、株主還元を重視する姿勢も読み取れます。
業績面では足元で赤字となっているものの、自己資本比率は50%を超えており、財務の安定性という観点では一定の安心感があります。短期的な不透明感は残るものの、中長期で見た場合の評価は投資家によって分かれる局面と言えるでしょう。
KDDIの急落と今後の注目点
もう一つ注目されたのがKDDIの動きです。KDDIは先週、子会社における売上の不適切計上疑惑を受けて決算発表を延期しており、この日は株価が約10%下落しました。
下落率だけを見ると大きな動きですが、市場全体が強かったこともあり、想定よりは落ち着いた印象を受けた投資家も少なくありません。KDDIは通信大手として安定した事業基盤を持ち、連続増配銘柄としても高い人気があります。
配当利回りは約3.15%と比較的高く、株主優待ではPontaポイントや食品など、実用性の高い内容が用意されています。今後、決算内容が修正される可能性はありますが、動画内では「大幅な減配は考えにくい」との見方も示されています。
ただし、相場全体の追い風がなくなった後に、改めて売りが出る可能性もあるため、短期的な値動きには注意が必要です。段階的に様子を見ながら判断する姿勢が求められます。
そのほか注目された決算銘柄の動き
動画後半では、KDDIやスバル以外にも、決算を受けて動きのあった銘柄がいくつか紹介されています。
シードはコンタクトレンズ大手として知られ、第3四半期累計では増益を確保したものの、足元の利益減少が嫌気され株価は約6.9%下落しました。株主優待や配当面での魅力があり、調整局面で注目されやすい銘柄です。
ソフトバンクは業績予想の上方修正を発表しましたが、株価の反応は限定的でした。配当利回りは4%を超えており、高配当銘柄としての魅力は依然として残っています。
オリックスは第3四半期まで好調な決算を発表し、利益水準も過去最高を更新する見込みとされています。一方で、過去に大きな株価変動を経験している銘柄でもあり、株式投資のリスクとリターンを象徴する存在として紹介されています。
銀行株では、地方銀行を中心に好決算が相次ぎ、金融セクター全体の強さが改めて確認されました。金利環境の変化が追い風となり、当面は注目が続く可能性があります。
高値圏での売買判断と投資家の心構え
相場が好調な局面では、「一度売ってしまいたい」という心理が働きやすくなります。しかし、売却後に株価がさらに上昇すると、再び買い戻すタイミングを失ってしまうケースも少なくありません。
動画では、こうした心理的な罠を避けるためにも、あらかじめ自分なりのルールを持ち、それに基づいて売買を行うことの重要性が語られています。感情に左右されず、長期的な視点で資産形成を考えることが、結果として安定した投資につながります。
まとめ
日経平均株価が歴史的な急騰を見せた一方で、その恩恵は投資家ごとに大きく異なる1日となりました。指数の動きだけに惑わされず、自身のポートフォリオがどのような影響を受けているのかを冷静に見極めることが重要です。
また、決算をきっかけに急落した銘柄については、短期的な株価変動だけでなく、業績や財務、株主還元姿勢といった中長期的な視点から評価する姿勢が求められます。相場が良い時こそ、悪い局面を想定した備えを意識し、無理のない投資を続けていくことが、長期的な成功への近道と言えるでしょう。


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