本記事は、YouTube動画「楽天証券に対抗!SBI・SCHDの本気…」の内容を基に、SBIと楽天の「SCHD」関連ファンドの最新動向と、分配金型・資産成長型の仕組みの違いを整理しました。
目次
結論:SBIも「分配金なし」の年1回決算型を投入
SBIグローバルアセットマネジメントは、人気のSBI・S・米国高配当株式ファンド(通称:SBI SCHD)に、分配金を払わず資産成長に回す年1回決算型を新設予定。
楽天証券が2024年7月に「楽天・米国高配当株式ファンド(資産成長型)」を発売した流れに追随する形です。
年1回決算型が向いている投資家
- 分配金を受け取らず複利効果を重視したい
- 再投資時の使い込みリスクを避けたい
- SCHDの銘柄選定ルールが気に入っているが、資産拡大期にある
楽天の資産成長型SCHDの現状
- 2024年7月18日 募集開始
- 登場から1ヶ月未満で純資産総額5.18億円
- 人気ランキング(楽天証券内)
- 市販期決算型:買付14位/積立8位
- 年1回決算型:買付57位/積立20位
→ 分配型より資金集まりは緩やかだが、積立ベースで着実に増加中
SBIの既存年1回決算型ファンド事例
SBIは既にVYM、VIGなどでも「分配なし→分配あり」の両タイプを展開。
- SBI・VYM
- 分配なし型:純資産300億円
- 分配あり型:純資産185億円(後発でも大きく伸びた)
- SBI・VIG
- 分配なし型:90億円
- 分配あり型:21億円
→ 分配ありの方が人気傾向だが、資産形成重視層は分配なし型を選ぶ傾向あり。
SCHDの足元パフォーマンス
- 直近ではHDV、DGRO、VIGにも劣後
- SPYDよりも低調な場面も
- 原油価格上昇時の反発も限定的
- 投資家の不安感が掲示板などで表面化
投資判断の考え方
- 「株価推移に惚れて買った」か「銘柄選定ルールに惚れて買った」かで行動は変わる
- 後者なら、低迷期は買い増し好機と捉える発想も有効
分配金なし型と再投資設定型の違い
動画では、特に誤解が多い**「分配金を出さないファンド」と「分配金を出すが再投資設定するファンド」**の違いを解説。
1. 分配金を出さない投信
- ETFから受け取った分配金は米国源泉税のみ課税
- 日本の課税は発生せず、そのままファンド内で再投資
- NISA口座なら米国源泉税のみ(外国税控除対象外)
2. 分配金を出す投信+再投資設定
- 分配金は一旦投資家に支払われ、米国税+日本税が課税
- 課税後の金額を再投資
- NISAでは米国税のみだが、再投資時にNISA枠を消費
→ 効率面では分配金なし型が有利(特に課税口座)
まとめ
- SBIも楽天に追随し、SCHDの年1回決算型(分配なし)を投入予定
- 分配なし型は税効率と複利効果を重視する資産形成派に有利
- 現状のSCHDは低迷しているが、ルール投資派には買い増し局面
- 「分配なし」と「再投資設定あり」は税務面で全く異なるため要注意
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