本記事は、YouTube動画『決算で暴落も高配当を奪還!謎の増配株も』の内容を基に構成しています。
決算発表をきっかけに株価が大きく下がった銘柄は、いったん「失敗」「危険」と見られがちです。
しかし、株価が下がるほど配当利回りは上がり、結果として高配当株としての魅力が戻ってくる局面もあります。
今回の動画では、まさにその典型例として、決算を受けて急落したINPEX(証券コード1605)と、業績の下方修正にもかかわらず増配を発表したソニーフィナンシャルグループという2つの銘柄を取り上げています。
さらに後半では、「今週NISAで買われていた銘柄」という切り口から、任天堂、KDDI、INPEX、NTT、三菱UFJ、NEC、ソフトバンク(通信)、ソフトバンクグループ、ソニーグループなど、いわゆる鉄板銘柄や話題銘柄に資金が向かった背景も語られます。
高値が続く相場で、どこに資金を置くのか。配当、優待、値動き、そして買い方(ナンピンを含む)まで、個人投資家が考えやすい形で話が展開されていました。
決算暴落は「終わり」ではなく「再検討の入り口」になる
動画の冒頭で語られるのは、決算発表直後に株価が大きく下がった銘柄でも、株価下落によって配当利回りが上がり、改めて高配当株として見直せるケースがあるという視点です。
投稿者は配当利回りが3%を超えると高配当の部類と位置づけており、今回の1銘柄目は下落によって利回りが3%台に戻ってきた点を重要視しています。
ここで大事なのは、「株価が下がった=悪」だけで判断しないことです。
決算内容が悪化しても、配当方針が維持されるのか、増配が続くのか、株主還元の姿勢はどうかといった点まで見て初めて、投資対象としての評価が固まります。動画はその思考プロセスを、実際の銘柄に当てはめて整理していく構成です。
配当利回りが上がる仕組みと、エネルギー株の難しさ
配当利回りは「年間配当÷株価」で計算されます。つまり、配当が大きく変わらないのに株価が下がれば、利回りは上がります。決算暴落後に「利回りだけは魅力的に見える」状況が生まれるのは、この単純な算数の結果です。
ただし、ここで注意すべきなのは「利回りが上がった理由」です。
株価下落が一時的な失望売りなのか、構造的に業績が悪化して配当維持が難しくなる前兆なのかで意味が変わります。
特にエネルギー関連(原油価格や国際情勢に影響される企業)は、先行きが読みづらいという特徴があります。
動画でも「原油の動きや国際情勢が動けば良くも悪くも大きく動く」「今の見込みが将来その通りになるかは分からない」という趣旨が繰り返され、数値の読み方に慎重さを求めています。
この背景を踏まえたうえで、具体的にINPEXの決算と株価下落、そして株主還元(配当と優待)へと話が進みます。
銘柄1 INPEX(1605)決算後に13%下落、それでも利回り3.1%へ
決算内容は「最終16%減益見込み」だが、配当は「8円増配」
動画で最初に紹介されるのはINPEXです。
2月12日に決算を発表し、今期予想が最終で16%の減益見込みとなりました。これは数字だけ見ればネガティブですが、一方で配当については8円の増配を打ち出しており、良い側面と悪い側面が同時に出た決算として整理されています。
減益なのに増配という組み合わせは、投資家の受け止め方が分かれやすいポイントです。
短期目線だと「利益が落ちるなら株価も厳しい」と見られやすい一方、長期目線だと「株主還元を重視する姿勢がある」と評価されることがあります。今回の市場反応は、結果として株価の大幅下落という形になりました。
株価は525円安で13%下落 PTSの想定を超える下げ
決算を受けて、株価は525円、率にして13%下落したと語られます。PTSでは3,750円付近まで落ちていたため、そこまで大きくは落ちないのではと見ていたが、想定以上の下落だった、という流れです。
ホルダーにとっては厳しい下落である一方、持っていない人にとっては検討しやすい水準になったという言い方もされています。ここで出てくるのが、株価下落による「割安感」と「配当利回りの回復」です。
配当利回りは3.1%程度 高配当バリュー株が2%台の中で相対的に目立つ
下落後の利回りとして、INPEXは3.1%程度と語られます。
高配当バリュー株が軒並み2%台という環境で見ると、3%を超える水準は買いやすさにつながる、という評価です。時価総額は4兆3,000億円程度で規模感もしっかりしており、累進配当(増配を重ねていく姿勢)も意識される点から、利回り3%台が担保されるなら悪くないというニュアンスでまとめられます。
エネルギー株は先が読みにくい だから「深く考えすぎない」という割り切りも出る
動画では、16%減益見込みという予想値について「原油や国際情勢で良くも悪くも動く」「蓋を開けてみたらどうなるか分からない」という前提が強調されます。ここはエネルギー株を扱ううえで重要です。
決算の数字を丁寧に読むこと自体は大切ですが、変動要因が大きいセクターでは、予想値に過度に縛られすぎると判断が難しくなります。そこで、現時点ではこの見込みとして受け止めつつ、配当や還元姿勢、利回り水準、買いやすさといった実務的な観点を優先する、という投資家の考え方が示されていました。
チャートと買いタイミング 権利月が6月なので時間的余裕がある
決算前までは「異次元なうなぎ登り」だったが、暴落で安くなったというコメントがあり、もう少し様子を見たい人は見てもよいというスタンスも示されます。次の権利が6月であるため、急いで結論を出す必要はなく、時間を味方にしながら検討できる、という整理です。
株主優待も存在 400株以上で長期保有ほど優待額が増える
INPEXは株主優待がある点も紹介されます。ただし400株以上というハードルが高い一方、1年以上継続保有で1,000円、2年で2,000円、3年で3,000円という形で長期保有ほど優待が増える設計です。
さらに施設見学会の優待や、800株で8年目に限りオリジナル記念品が1つもらえるというプレミアム要素も触れられます。
この優待は「おまけ程度」としつつも、あるとありがたいという位置づけで、配当中心の投資に優待が上乗せされる感覚として語られていました。
同業比較の話 ENEOSも決算で下落、原油関連は全体として読みにくい
INPEXの話題から、同じように決算で落ちた銘柄としてENEOSが引き合いに出されます。ENEOSは13日に決算を発表し、24%減益で着地という話があり、こうしたエネルギー関連は時勢によって値が動くため先が読みづらいとまとめられます。
一方で、昔は400円くらいのイメージだったものが成長したという印象も語られ、長期で見ると「伸びたセクター」であることも示唆されます。さらにコスモホールディングスの利回りが3.6%程度、出光興産が2.6%程度といった話も出て、かつては5%級がゴロゴロしていたが今はそうでもない、という配当環境の変化も語られます。
銘柄2 ソニーフィナンシャルグループ 下方修正35%でも「なぜか増配」という謎
35%の下方修正は大きい それでも増配を発表した意図が焦点
2銘柄目として取り上げられるのがソニーフィナンシャルグループです。直近で投稿者がナンピンで買い上げており、現在はトントンか少し負けているという状況が語られます。
そのうえで、今期が35%の下方修正という厳しい内容にもかかわらず、「なぜか増配した」という点が最大のテーマになります。業績が悪いのに増配するのは一般的には分かりにくく、だからこそ「何を意図しているのか」を考える価値がある、という流れです。
半期配当として示されている 通期の配当イメージが読みづらい
ソニーフィナンシャルは3月分の配当として半期分の配当を示す形になっている、という説明が入ります。ここがややこしいポイントです。
仮に半期配当を単純に2倍して通期配当に当てはめると、配当性向が100%を超えて現実的ではないのでは、という疑問が語られます。
逆に、通期でこの程度の配当を出すイメージで半期分として提示したのなら、利回り的には乏しい可能性があり、インカム投資としては厳しい見方もできる、という整理も入ります。
つまり、増配という事実だけを見て飛びつくのではなく、「その配当が通期でどう着地する前提なのか」を見ないと評価が難しいということです。
企業が意味もなく増配するとは考えにくい だから裏を読むのが面白い
動画では「こんな大企業が意味もなく増配して、業績悪いのに出すとは考えられない」という趣旨が語られます。ここから先は、確定情報ではなく、投資家としての仮説の立て方の話になります。
例えば、配当を頑張るという強い意思表示であり、回復に自信があるメッセージなら「今は買い」と見る余地がある。
一方で、通期ではこの程度の配当水準に留めるサインなら、期待しすぎるのは危険かもしれない。そうした両睨みの考え方を示し、「どちらにせよ、今後追いかける価値がある」とまとめています。
EPSの積み上げと通期見通し 最終クォーターの落ち込みが示唆される可能性
途中で「今9.5円積み立っているところから7.4円にしている」という趣旨の発言があり、ここから「最終クォーターでマイナスが出る見込みなのでは」という読み方も提示されます。
もし最終クォーターが想定より悪くなかった、あるいはプラスが出たとなれば、結果として非常に良い内容にもなり得る、という話で、決算の読みは簡単ではないことが強調されます。
この辺りは投稿者自身も「ニュースを読み解いて断定しているわけではない」「パッと見の感想程度」と前置きしており、確定情報ではなく、投資家が仮説を立てて検証していく姿勢の重要性を示すパートといえます。
株価水準と買い方 単価が低く、ナンピンで追いかけやすい
ソニーフィナンシャルは単価が低く、買いやすいという話があります。もし半期配当が実質的に通期でも維持されるなら利回り4.8%程度の見込みもあり得るという言及もあり、配当がどう着地するかが最大の注目点になります。
一方で、現実的には年2回配当の形で小幅な増配に落ち着くのでは、という見立ても語られ、期待と現実のバランスを取った目線でまとめられていました。
今週NISAで買われた銘柄から見える「資金の向かう先」
動画後半では、せっかくなのでという形で「今週NISAで何が買われていたのか」が紹介されます。
ここは個別銘柄の推奨というより、投資家の資金がどこに集まったかを俯瞰し、今の相場環境を感じ取るパートです。
取り上げられたのは、任天堂、KDDI、INPEX、NTT、三菱UFJ、NEC、ソフトバンク(通信)、ソフトバンクグループ、ソニーグループなどです。全体として、鉄板銘柄に資金が入りつつ、ニュースや下落のタイミングがあった銘柄が買われた、という整理になります。
任天堂 半導体不足懸念で下落、ネガサ株は少量買いで追いかける発想
任天堂は株価が1万4,000円付近から8,000円付近まで落ちたという話があり、投稿者も1万円付近から参戦してマイナスを抱えていると語ります。
ただ、その厳しさを前提にしつつ、だからこそここからナンピンで面白い銘柄になる可能性がある、というスタンスです。
ただし任天堂は値がさ株で100株単位だとナンピンが難しいため、数株単位で追いかけるという現実的な買い方が語られます。
ここは多くの個人投資家が悩むポイントで、資金力ではなくルール設計で対応するという発想が示されています。
三菱重工 上げ続けても買われる人気銘柄の強さ
三菱重工は大きく上げたにもかかわらず、まだ買う人がいるという話で、人気銘柄の強さが語られます。上げすぎに見えても買いが入る銘柄は存在し、そうした需給が株価の勢いを作るという現実を感じさせるパートです。
通信株 KDDI、NTT、ソフトバンクが買われる安定感
通信株としてKDDI、NTT、ソフトバンクが買われているという話があり、特にNTTは株価が140円から150円付近で動きにくい「ド安定」と表現されます。
決算が良くなかったという話があっても、値動きが小さく、150円前後は面白いラインという目線です。
またソフトバンク(通信)は利回り4%程度が取れ、安定感もあるため狙いやすいという話が出ます。
ここでは「下げれば買う」というナンピン的な発想も語られ、値動きが穏やかな銘柄での買い方として紹介されています。
三菱UFJ 右肩上がりでも「いつ戻るか分からない」怖さと、インカム4%の考え方
三菱UFJは株価が右肩上がりで、人気で買われている一方、こういう動きの後は急に戻ることもあり得るという警戒も語られます。ここで出てくるのが「インカムが4%くらい取れるラインで買っておく」という考え方です。
株価が上下しても配当で4%程度取れるなら持ち続けやすい。逆に不安定な地銀などは利確して現金化するのも選択肢、という話もあり、値動きだけに依存しない投資判断の軸として「配当利回り」を使う姿勢が示されています。
NEC、ソフトバンクグループ、ソニーグループ 下落局面で買われるテーマと注意点
NECは直近で大きく落として買われている、ソフトバンクグループは上げ下げが激しく短期の利ざや狙いも入りやすい、といった話が続きます。
特にソフトバンクグループについてはボックス相場の中での売買が語られ、ボックス下抜け時の対処を決めないと含み損が膨らむため、損切りルールが必要という注意点が強調されます。
ソニーグループも下落しており、分割によって買いやすくなった点、優待も分割後で取りやすくなっている可能性がある点が触れられます。ここは「調べてみると面白い」という促しで締められています。
まとめ 高配当は「利回り」だけで飛びつかず、決算と還元方針をセットで見る
今回の動画は、決算で暴落した銘柄を「怖いから避ける」だけで終わらせず、株価下落によって回復した配当利回り、企業の規模感、累進配当の姿勢、優待の有無などを材料に「再検討する」視点を示していました。
INPEXは16%の減益見込みというネガティブ材料がありながらも8円増配を発表し、株価急落で利回りが3.1%程度まで戻ったことで、高配当として再び見える位置に来たという整理でした。エネルギー株の先行きは原油や国際情勢で揺れやすいからこそ、予想値を絶対視しすぎず、還元姿勢と買いやすさで判断するという割り切りも提示されます。
ソニーフィナンシャルグループは35%の下方修正にもかかわらず増配という「謎」がテーマで、通期配当の着地が読みづらいからこそ、増配の意図を考え、今後の決算で検証していく姿勢が重要だと語られました。
そして後半の「今週NISAで買われた銘柄」からは、株高で買いにくい相場でも、ニュースや下落の局面をきっかけに鉄板銘柄へ資金が向かう現実が見えてきます。高配当バリュー株が高いなら別の切り口を探す、安くなった銘柄に入金力で備える、ボックスで狙うなら損切りルールを徹底する。こうした実務的な視点が全体を通じて流れていました。
決算暴落は確かに痛い局面ですが、そこで終わりではなく、配当と還元姿勢を軸に「次の判断材料が揃った瞬間」として見直すことが、長期投資では大きな差になっていきます。今回の2銘柄は、その考え方を練習する題材として分かりやすい内容でした。


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