この記事は、YouTube動画「【ニコニコ全編ライブ配信】”増税地獄” 一番悪いのは誰だ?」をもとに執筆しています。
結論:消費税は「売上課税」であり、消費者ではなく事業者が直接負担している。廃止こそが日本経済の再生に必要だ。
元衆議院議員で税理士の安藤裕氏と、経済評論家の石田和靖氏が、消費税の本質的な仕組みとその問題点、そして廃止の必要性について徹底的に語ったのがこの対談です。
両氏の主張の骨子は以下の通りです。
- 消費税は「間接税」ではなく、「売上に課税される直接税」
- 赤字企業でも納税義務が発生する「罰金のような税制」
- 低所得者・中小企業・ベンチャーに厳しい制度
- インボイス制度によってさらに分断と負担が拡大
- 消費税廃止によって「経済活性化」「雇用増加」「格差是正」が可能になる
消費税は“幻想”である
多くの人が持つイメージ
消費税と聞いて多くの人はこう思っています。
- 商品価格に上乗せされている
- 消費者が負担している
- 事業者は“預かった”税金を納めているだけ
それは“ファンタジー”
安藤氏はこれを「ファンタジー(幻想)」と明言します。
なぜなら、現実には以下のような矛盾があるからです。
- 適正価格で利益が出ているはずなのに赤字企業が多数存在
- 買いたたきが横行(例:元請けが下請けに価格圧力)
- 人件費やインボイス非対応経費は控除不可
つまり、消費税は実際には売上からインボイス対象経費を除いた部分(利益+人件費等)に対して課税されているのです。
消費税の正体:売上に課税される“第2の法人税”
図解による仕組みの説明(抜粋)
例:ある会社のケース
- 売上:1100万円
- 経費:730万円(うちインボイス対応330万円)
- 利益:370万円
- 売上に含まれる消費税:100万円
- 控除できる消費税(インボイス経費分):30万円
→結果:70万円の消費税納税が必要
この納税額は、実質的に「利益+人件費」に課税されていることになります。
法人税との違い
税目 | 課税対象 |
---|---|
法人税 | 利益のみ |
消費税 | 利益 + インボイス非対応経費(例:人件費) |
消費税=拡張型法人税(第2法人税)とも言える性質です。
赤字企業でも容赦ない納税義務
- 利益ゼロでも、売上があれば消費税が発生
- 資金繰りに困り銀行から借入して消費税を納める企業が多い
- 延滞すれば高額な延滞金が発生し、実質「罰金」
これはまさに「動けば罰金、売ったら罰金、稼いだら罰金」という不合理な税制構造だと指摘されています。
インボイス制度の本質:新たな“増税トリック”
2023年から始まったインボイス制度の導入により、さらなる問題が発生。
- 免税事業者は排除されやすくなる
- インボイス未登録だと、取引先が消費税控除できず“損”をするため契約を断られる
- フリーランスや中小企業が特に影響を受ける
さらに、今後数年かけて経過措置が終了すると、より多くの事業者に実質増税が強いられることが予想されます。
レシートに書かれた消費税額は“錯覚装置”
- スーパーでのレシートに「消費税10%」と明記されることで、「消費者が払っている」という印象を植え付けられている
- しかし、消費税法に“消費者”という単語は一切登場しない
- 納税義務者はあくまで事業者
これは、財務省の巧妙な仕掛け(プロパガンダ)だと、安藤氏は痛烈に批判しています。
消費税がもたらす分断と不公平
- 消費者 vs 事業者の分断:「預かったんだから払え」という誤解
- 中小 vs 大企業の分断:資金力のある企業は余裕があるが、小規模事業者は即倒産リスク
- 消費者の側も最終的に価格転嫁により損失を被る
消費税は社会全体に不信感と負担の押し付け合いを生んでいると指摘されました。
消費税廃止のメリット
- 赤字企業の負担軽減
- 中小・ベンチャー企業が育ちやすくなる
- 雇用が増え、可処分所得が上がる
- 景気刺激につながる
- 取引の公平性が保たれる
安藤氏は「メリットしかない」と明言。特に、所得税や法人税と異なり、損益関係なく課税される異常な制度であることを問題視しています。
今こそ問う「一番悪いのは誰だ?」
この動画では、安藤氏と石田氏による新刊『増税地獄 一番悪いのは誰だ?』(2025年6月27日発売予定)も紹介されています。
- 消費税の仕組みと歴史をわかりやすく解説
- 財務省のプロパガンダやインボイス制度の裏側
- 誰がこの制度を設計・維持し、なぜ問題が放置されてきたのかを追及
Amazonでは2024年5月25日までの予約者限定で、二人による「消費税をめぐる特別対談動画」も配信中とのことです。
まとめ:消費税を「知ること」が、未来を変える第一歩
消費税はもはや「ただの税金」ではありません。企業活動、雇用、所得、取引関係、社会構造にまで影響を与える構造的な重税制度です。
その本質を知らずに議論をすることこそが、今の「増税地獄」を招いているのかもしれません。
本当に必要なのは「知識による覚醒」。そのための第一歩として、この対談と書籍は、強くおすすめできる内容です。
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