この記事は、YouTube動画『【トランプ激怒】BRICSからの挑戦状』を基に執筆しています。
結論:BRICSは今、米国主導の世界秩序に真っ向から挑戦している
2025年現在、BRICS(ブラジル・ロシア・インド・中国・南アフリカ)が世界経済と政治の覇権に向けて急速に勢力を拡大しています。米国が長らく誇ってきたドル覇権体制に対して、BRICSは独自通貨構想と金融インフラの構築を進めており、ついにトランプ前大統領が「激怒」するほどの影響力を持つに至っています。
この動きは単なる通貨戦争ではありません。政治・経済・軍事・通貨の4次元戦争であり、私たち投資家にとってもポートフォリオの再検討が迫られる局面です。
BRICSの経済規模はすでにG7を超えた
1995年時点ではG7のGDPは17兆ドル、BRICSは10兆ドル。しかし2025年には逆転し、BRICSのGDPは72兆ドルに到達し、G7の57兆ドルを上回りました。
年 | G7のGDP | BRICSのGDP |
---|---|---|
1995年 | 約17兆ドル | 約10兆ドル |
2025年 | 約57兆ドル | 約72兆ドル |
加えて、BRICSは…
- 世界人口の40%
- 世界のレアアースの80%超
- 世界の石油・ガス埋蔵量の20%以上
を保有しており、リソース支配の側面でも強大です。
米国が恐れる3つの理由とは?
1. ドルの覇権が崩れ始めている
かつて外貨準備におけるドルの割合は70%(20年前)でしたが、現在は60%以下に低下。今後、さらに下がると予測されています。
さらに、BRICSは金や資源に裏付けられた独自通貨の発行を検討中で、これが法定通貨としてのドルに正面から対抗する構造になっています。
2. 独自の決済ネットワーク構築
西側が支配する「SWIFT」決済網に依存せず、ブロックチェーンベースのデジタル通貨による取引がBRICS内で始まっています。
たとえば、インドがサウジから石油を輸入する場合、従来は米ドルとSWIFTを通じて行っていましたが、今後はデジタルルピー → デジタルリアル(サウジ通貨)への変換が西側の関与なく即時に実行されます。
3. 世界銀行やIMFへの対抗勢力としての「新開発銀行」
BRICSは世界銀行の役割を代替する独自機関「新開発銀行(NDB)」を創設。既に300億ドル超のインフラ融資を実行しており、ドルではなく各国の現地通貨(ルピー、人民元など)で行われています。
ボリビアの水道民営化事件が象徴する西側の「支配構造」
動画内では、ボリビアが世界銀行の融資を受ける条件として、水道事業を民営化し、米国の建設大手ベクテル社に売却した事例が紹介されました。これにより水道料金は一晩で3倍に跳ね上がり、貧困層は水すら手に入らなくなったという衝撃的な事態に。
この出来事は、国際金融機関が実質的に米国の権益を守るために使われているという象徴的なケースであり、BRICSが新たな秩序の必要性を感じる根拠でもあります。
サウジアラビア・UAEもBRICS入り:新たなエネルギー軸
サウジアラビアとUAEという主要産油国がBRICSに加わったことで、石油取引における「ドル離れ」が現実味を帯びています。これにより、将来的にはペトロドル体制の崩壊も想定されるようになりました。
それでもドル覇権はすぐには崩れない4つの理由
1. ドルは「信頼通貨」である
ドルは担保がない紙切れだと揶揄されつつも、**戦争・パンデミック・金融危機時の「最後の避難通貨」**としての地位は健在です。
2. BRICS内の対立構造
インドと中国の国境紛争など、BRICS諸国は必ずしも一枚岩ではありません。
3. 米国の軍事力
2024年の米国の国防予算は9970億ドル。一方、BRICS全体での軍事支出は約5000億ドルと米国単独の半分にすぎません。
4. 世界銀行と新開発銀行のスケール差
世界銀行の年間融資額:500~600億ドル
新開発銀行の年間融資額:40~70億ドル
まだまだ規模には大きな開きがあります。
投資家としてどう向き合うべきか?
動画の締めくくりでは、米国株一極集中はリスクがあるという点が強調されていました。たとえドルが今すぐ崩れることがないとしても、長期的には世界の通貨や資源、決済インフラに変化が訪れるのは避けられません。
投資家が意識すべきポイント
- 新興国通貨やインフラ企業の台頭
- 資源国と結びつく国際的なパートナーシップ
- ドル依存型のビジネスモデルに潜むリスク
- 新興国主導の新金融秩序の進展度合い
まとめ:今は「新しい秩序」の序章
現時点では、米国の金融・軍事・信用の優位性は依然として揺るぎません。しかし、BRICSの動きは単なる経済連携ではなく、「西側のルールに支配されない世界」を目指す壮大な実験であり、将来的に世界の投資環境を根底から変える可能性を孕んでいます。
その時、あなたの資産配分や通貨戦略は適切なものになっているでしょうか?
いま、米国とBRICSの両睨みでリスクを最小限に抑えるグローバルな資産配分が求められているのです。
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