※本記事は、YouTube動画「米国株横ばい、日本とインドは1.5%高!トヨタ、アメリカで値上げへ!」をもとに作成しています。
目次
結論:米国株は横ばい推移、日本とインドは堅調に上昇。トヨタはアメリカでの価格改定を発表し、今後のインフレ圧力に注意が必要。
2024年6月第3週は、米国株がほぼ横ばいにとどまる中、日本株とインド株が堅調な上昇を見せました。
背景には、各国の金利政策、地政学リスクの影響、個別企業の動向が絡み合っています。中でも注目はトヨタの米国市場での値上げ発表です。
米国株:横ばいで静かな週、地政学リスクは依然警戒
- S&P500は週間で0.2%下落し、5967ポイントで終了。
- 25日移動平均線が下支えラインとして機能しており、短期的には安定。
- 株価下落の要因は、米政権が中国での米製半導体装置使用規制を再検討しているという報道。これが米中関係の悪化懸念に繋がった。
米国内の不安要因:
- 米中貿易摩擦再燃の兆し
- イラン・イスラエル情勢の緊迫化
- 米世論調査では対イラン軍事介入に反対60%(共和党支持者でも53%)
トヨタ、アメリカでの値上げ発表:影響は業界全体に波及か
- トヨタは7月からアメリカで車両販売価格の引き上げを実施へ。
- 「毎年の価格改定」としているが、トランプ関税によるコスト増加の転嫁との見方も。
- 自動車メーカーへの関税負担割合:
- トヨタ:14%
- 本田:8%
- BMW・マツダ:約20%
これは実質的な物価上昇(インフレ)要因となるため、個人消費への影響が今後注目されます。
インド株:政策支援と外国人投資が後押し
- ニフティ50は週間で1.6%上昇し、25,112ポイントに
- 金曜日は1.3%の大幅上昇。インド準備銀行(中央銀行)が不動産関連の融資規制を緩和したことで、金融株を中心に買いが入る。
セクター別動向:
上昇セクター | 下落セクター |
---|---|
金融、インフラ、IT | ヘルスケア、製薬 |
- 外国人投資家の買い越しが続いており、全体相場を押し上げている。
- ただし、中東情勢(特にイラン)の悪化は懸念材料。中東に出稼ぎに出ている多くのインド人からの送金減少リスクがあるため、下値には慎重な姿勢も必要。
インドルピー為替:
- エン高・ルピー安が進行中で、インド株投資信託を保有している日本人にとっては円換算ベースでは伸びを実感しにくい状況。
日本株:インフレと防衛費増要求に挟まれつつも堅調
- 日経平均は週間で1.5%上昇し、38,403円で終了。
- 先物もほぼ横ばい(38,380円)で推移。
米国からの新たな要求:
- 防衛費をGDP比3.5%まで引き上げるよう要請
- 現状:2%に引き上げ中(2027年度まで)
- 追加の1.5%分増額は財政への深刻な影響
- 日本の立場が米中対立に巻き込まれるリスクが高まっている
株式市場:日・印は上昇、米は横ばい(週間比較)
国・指数 | 週間騰落率 |
---|---|
日本(日経平均) | +1.5% |
インド(ニフティ50) | +1.6% |
米国(S&P500) | −0.2% |
来週の焦点はアメリカがイランへの軍事行動に踏み切るかどうか。情勢次第で市場の変動リスクが高まる可能性があります。
マクロ指標と市場価格動向
指標 | 最新値 | 備考 |
---|---|---|
ドル円 | 146円台 | 円安傾向継続 |
米10年債利回り | 4.3% | 高止まり |
日本10年債利回り | 1.39% | 徐々に上昇 |
原油価格 | 73.9ドル | 一服感あり |
金価格 | 3385ドル | |
ビットコイン | 103,000ドル台 |
楽天証券・インド関連ファンド動向
インド株インデックス系ファンド(基準価格)
ファンド名 | 基準価格(円) |
---|---|
iFreeNextインド株 | 14,500円 |
AUニフティ50 | 10,157円 |
楽天インド株 | 10,012円 |
アクティブ型ファンド
ファンド名 | 基準価格 | 1年リターン | 3年リターン |
---|---|---|---|
ハッサン・インド株 | 12,003円 | -10.4% | +67% |
HSBCインドインフラ | 18,335円 | -16.8% | +94% |
イーストスプリング消費関連 | 20,670円 | – | – |
アイトラストインド株 | 22,824円 | – | – |
※1年リターンは悪化傾向にあるが、3年で高リターンを記録しているファンドも多数。
おすすめ投資戦略と今後の見通し
- 米国株は横ばい基調続く見通し。中国との摩擦再燃が不安材料。
- 日本株は防衛費問題などのリスクが残るものの、短期的には強含み。
- インド株は長期的成長が期待されるが、中東リスクと為替に注意が必要。
短期での投資タイミング:
- インド株は「中東情勢が落ち着いたタイミングでのエントリー」が推奨。
まとめ
今週のマーケットは大きな方向感は見られないものの、日本・インド株の堅調な推移が際立ちました。トヨタの値上げ発表や防衛費問題など、日米関係の新たな局面にも注目です。
引き続き、為替、地政学リスク、米中関係の動向に要警戒。各国中央銀行の金融政策にも目を光らせつつ、慎重な投資判断が求められる1週間となりそうです。
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