本記事は、YouTube動画「【米雇用統計】大幅下方修正で暴落に|米利下げ見通しから今後のドル円相場見通しをFX歴15年のトレ―ダーが解説」の内容を基に、初心者にも分かりやすく解説したものです。雇用統計の下振れ、FRB理事の辞任、利下げ観測の急浮上といった重要な動きについて詳しく掘り下げ、今後のドル円相場にどのような影響があるのかを読み解きます。
結論:ドル円は145円割れがメインシナリオ、利下げは年内2回の可能性
2025年8月の米雇用統計で大幅な下方修正が発表され、ドル円相場は約3円の急落となりました。これにより、9月以降の利下げが再浮上し、年内に2回の利下げが織り込まれる状況となっています。小山トレーダーは、ドル円は今後145円割れを目指す動きがメインシナリオになると見ています。
雇用統計の詳細:5月・6月の大幅下方修正が衝撃
7月分の非農業部門雇用者数は+17.3万人でしたが、それ以上に注目されたのは過去2か月分の大幅な下方修正です。
月 | 修正前 | 修正後 | 下方修正幅 |
---|---|---|---|
5月 | +14.4万人 | +1.9万人 | ▲12.5万人 |
6月 | +14.7万人 | +1.4万人 | ▲13.3万人 |
合計で▲25.8万人の下方修正となり、これは新型コロナ後で最も大きな修正幅とされ、直近3ヶ月平均はわずか+3.5万人。これは「リセッション入り」への警戒を呼び起こすインパクトのある数値です。
FRB理事クーグラー氏の突然の辞任も相場に打撃
8月2日には、FRB理事のクーグラー氏が任期途中で辞任したことが報じられました。
- 理由は不明だが、任期は2026年1月までだった
- この辞任により、今後FRB理事に「ハト派(利下げ容認)」が送り込まれる可能性が高まり、ドル安要因
このニュースが重なったことで、ドル円はさらに40pipsほど急落しています。
市場の利下げ織り込み状況(フェドウォッチ)
以下は、8月2日の雇用統計発表前後における市場の利下げ予想の変化です。
月 | 発表前 | 発表後 | クーグラー辞任後 |
---|---|---|---|
9月 | 40% | 65% | 80% |
10月 | 30.5% | 約50% | – |
12月 | 47.5% | 67.5% | – |
たった1日で利下げ織り込みが40%上昇するという、非常に急激な変化となりました。
米国債利回りの急低下とドル円の下落
指標 | 発表前利回り | 発表後利回り | 変動幅 |
---|---|---|---|
2年債利回り | 3.95% | 3.665% | ▲0.28% |
10年債利回り | 4.096% | 3.9%前後 | ▲0.2% |
金利低下に伴い、ドル円は発表直後から3円近く下落。2年債利回りとドル円は相関性が高く、0.1%の金利変化で約1円の為替変動が起こると言われています。
今後の注目点:FRB要人発言と市場センチメント
動画内では、FRB要人の発言が今後の相場に影響すると強調されています。
- クリーブランド連銀総裁:雇用統計には失望したが、インフレ懸念で利下げに消極的。
- アトランタ連銀総裁:7月統計は政策判断の誤りを示すものではない。
一方で、来週は利下げ派のウォラー理事など3人の発言が予定されており、市場への影響が注目されます。
テクニカル分析:ドル円は145円割れがメインシナリオ
小山氏のチャート分析では、以下のようなポイントが重要視されています。
- 直近の高値:148円台
- サポート目安:
- 日銀イベント前水準:146.50円
- もう一段下の節目:145円前半
これらの水準を割ってくると、145円割れも十分に視野に入る展開との見方です。
株式市場との連動:日経平均も下落トレンド
- 日経平均は4万円を割り、39,913円まで下落
- 今後の下値目処として39,200~39,300円が意識される
- 株価下落 → リスクオフ → ドル円下落という連鎖も警戒されます
投資家心理:急激なセンチメント悪化
米雇用統計発表後、Fear & Greed Indexが76から50まで急落。市場心理は一気に「恐怖」へ傾いています。
加えて、小山氏が行ったアンケートでは、
- ドル円が148円以下に下がると予想:60%
という結果が出ており、下目線の投資家が多数を占めています。
まとめ:145円割れへ下落が続く可能性が高いが反発局面も視野に
今後の注目ポイント:
- FRB関係者の発言
- 政策金利の織り込み変化
- 米経済指標(特に個人消費やインフレ指標)
- 日本株の動きとクロス円の展開
小山トレーダーは、目先では売り優勢だが、東京市場終了後や欧州時間には短期的な反発のチャンスもあるとして、流動性の高まる時間帯に注目すべきと語ります。
おまけ:メキシコペソトレードの報告も
小山氏は現在、「年末までに40万円を倍にする」企画も進行中。8月の雇用統計ではショートで8000円の利益を出したとのことです。
今後のドル円相場は、ファンダメンタルズとセンチメントの複合的な要因で揺れ動くことが予想されます。初心者の方も、こうした解説を参考に、冷静かつ柔軟なトレード判断を心がけましょう。
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