資産バブルは続くのか 結論と根拠を最速で整理
結論から言うと、株式や不動産、金、ビットコインなどのリスク資産は、当面は上がりやすい環境が続く可能性が高い。理由は二つ。ひとつは法定通貨の構造的な価値希薄化という長期トレンド。もうひとつは、企業業績が過去最高水準で伸び続ける中で利下げが始まるという、極めて珍しいタイミングの金融緩和が見込まれているからです。
いま何が起きているのか 市場の現在地
世界の主要資産はリスクオン継続
日経平均、米主要指数、欧州株は年初来でおおむね一桁後半から一割前後の上昇。原油先物は三割超の上昇。ビットコインは直近一カ月で反落した局面があるものの、年初来で一六パーセント超のプラス。ハイイールド債のスプレッドも縮小傾向で、全体としてリスク選好が続いています。
それでも割高感は無視できない
S&P500の益利回りは米国債利回りを下回り、株式リスクプレミアムがマイナス圏に沈む異例の状態。歴史的な割高圏にあるのは事実ですが、その上でなお上がり得るというのが動画の主張です。
なぜ上がるのか 二つの大きなドライバー
長期ドライバー 法定通貨の希薄化
一九七一年の金本位制離脱以降、各国中銀は不況や危機のたびに通貨供給を拡大。名目通貨の長期的な価値希薄化は避けにくく、相対的に現物資産や株式、クリプトといったインフレ耐性資産の評価が上がりやすい環境が続いています。
直近ドライバー 最高益で利下げが始まる異例の局面
過去四〇年で大きな利下げ局面は複数ありましたが、いずれもEPSが悪化してからの対症療法的な利下げでした。今回はEPSが伸び続ける中で予防的に利下げが始まる想定。これが二重の追い風になります。
金利とバリュエーション 株価が上がる数式的な理由
株価は大づかみに言えば「株価=EPS×PER」。EPSが横ばいでも、金利低下でリスク資産の許容PERが上がれば株価は上がります。今回はEPS自体が上向きのうえ、利下げによりPERの上振れ余地も生じるため、両輪で株価を押し上げやすい構図です。
リスクは何か 長期金利と政治の圧力
長期金利が思ったより下がらない、あるいは再上昇する場合、割高なPERの維持が難しくなるおそれがあります。また、政権からFRBへの圧力や人事の変化は金融政策の予見性を低下させ、ボラティリティ要因になり得ます。
どれを買うのか 資産別の仮説
資産クラス | 上がりやすい理由 | 主なリスク |
---|---|---|
米国株 | EPS拡大と利下げによるPER拡大の同時進行 | 長期金利の再上昇、リセッションでのEPS下振れ |
金 | 通貨価値希薄化のヘッジ、政策不確実性の保険 | 実質金利の上昇局面での逆風 |
不動産 | 金利低下で利回り相対魅力度が改善 | 長期金利の高止まり、賃料成長の鈍化 |
ビットコイン | 法定通貨リスクヘッジ、リスクオン資金の流入 | 規制強化、流動性収縮、ボラティリティ |
戦略の骨子 コアは米国株、ヘッジは金と債券
動画の著者は、コア資産を米国株に置きつつ、景気後退時のクッションとして米国長期債、スタグフレーション的な局面への備えとして金を組み合わせる分散を提示しています。
歴史と構造 格差拡大と資本収益率の論点
トップ一パーセントへの富の集中はリーマン前から続き、現在さらに拡大。資本収益率は賃金上昇率を上回りやすいという構造は変わらず、金融緩和が早めに発動されるなら資産格差は広がりやすい。
まとめ 資産バブル仮説のチェックリスト
- 企業の予想EPSが伸び続けている
- 政策金利が段階的に下がるコンセンサスが維持されている
- 長期金利が急騰せず、イールドカーブが正常化に向かう
- 株式リスクプレミアムの薄さを市場参加者が許容している
これらが同時に成立する限り、資産価格の上振れは続く可能性が高いと考えられます。
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