本記事は、後配当でありながら高い成長性を秘めた日本株を4銘柄厳選し、その将来性や買い時の見極め方まで解説した動画内容をもとにまとめたものです。
結論から言うと、今回紹介された銘柄は以下の4つです。
- パーカーコーポレーション(産業資材・工業用化学品)
- 花王(生活必需品大手、経営改革中)
- フコク(ワイパーブレードラバー世界トップシェア)
- 日産化学(高利益率の化学メーカー、成長投資継続)
いずれも配当だけでなく株価成長も期待できる「金の卵」候補であり、割安なタイミングを逃さず仕込むことが重要です。
目次
高配当株が成長しにくい理由
一般的に高配当株は市場が成熟していて成長余地が少ない企業が多く、利益の多くを配当に回すため再投資余力が低下します。
例:通信業界など、既に普及が飽和している分野。
しかし、今回のテーマは**「配当も成長も両立できる企業」**。選定には以下4つのポイントが活用されました。
- 配当利回りランキング上位は避ける
利回り急上昇の裏に業績悪化や株価下落が潜んでいることが多い。 - 配当性向をシビアに確認
高すぎる配当性向(80〜100%)は成長余地が少ないサイン。 - 超大型株は避ける(例外あり)
成長率は中小型株の方が伸ばしやすい。 - 割安期は一括買いが有効
高成長高配当株の割安状態は短期間で終わることが多い。
銘柄① パーカーコーポレーション
- 事業:工業用洗剤など産業用資材、国内トップクラスのシェア
- 株価指標:PER 8.3倍、PBR 0.62倍と割安
- 財務:自己資本比率高く、現金も潤沢
- 配当:利回り 2.47%、配当性向 22.24%、5年連続増配
- 将来性:筆頭株主の日本パーカーライジングによる完全子会社化やグループ再編の可能性
銘柄② 花王(例外的な大型株)
- 事業:生活必需品ブランド(化粧品、ヘアケアなど)
- 配当:利回り 2.25%、35年連続増配
- 改革:ブランド数を絞り高収益分野に集中(アクティビスト・オアシスの提言が影響)
- 株価見通し:オアシスは72%上昇余地ありと分析
- 成長戦略:経営改革と海外展開加速で株価・配当ともに上昇余地
銘柄③ フコク
- 事業:ワイパーブレードラバー世界シェア50%、半導体用ローラーもトップシェア
- 配当:利回り 4.7%、配当性向 41%、連続増配
- 規模:時価総額約320億円の小型株
- 成長性:自動運転時代でも需要継続、半導体分野の拡大で追い風
銘柄④ 日産化学
- 事業:農薬・機能性材料(液晶用配向膜・半導体材料)
- 利益率:営業利益率 21.3%、ROE 約20%
- 配当:利回り 3.53%、配当性向 55.5%(2027年度も55%以上目標)
- 課題:液晶市場縮小による配向膜需要減
- 成長策:EUV対応反射防止膜の開発・量産、半導体向け事業強化、構造改革で不採算事業を縮小
買い時の見極め方
高成長高配当株は常に割安ではないため、買いのタイミングが重要。動画では次の2パターンが推奨されました。
- 市場全体の暴落時
優良企業も外部要因で売られ割安になるケース。 - 個別要因による一時的な下落時
業界全体の連想売りや誤解による巻き込み下落。
どちらもファンダメンタルズが強い企業であることが条件です。
まとめ
今回の4銘柄は、
- 安定した配当
- 将来の成長余地
- 割安水準
の三拍子が揃った「金の卵」候補。
ただし、魅力的な銘柄でも買うタイミングを誤ればリターンは大幅に低下します。暴落や特殊下落の場面で冷静に拾える準備が重要です。


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