本記事は、YouTube動画「2026年は最高の年!が、その理由が悲しい。」の内容を基に構成しています。
2026年は、新NISAで投資をしている人にとって「資産が増えやすい年」になる可能性があると言われています。しかし、その理由を詳しく見ていくと、実は手放しで喜べるものではありません。むしろ、日本経済の弱さを示す悲しい背景があるからです。
その理由の中心にあるのが「円安」と「インフレ」です。
2026年現在、日本は構造的に円が売られやすい状態にあり、さらにアメリカとイランの紛争などの地政学リスクによって円安が加速する可能性が指摘されています。円安が進むと、海外資産を持っている人は資産が増えますが、日本円しか持っていない人は生活が苦しくなります。
本記事では、動画の内容をもとに
・なぜ今「有事の円安」が起きているのか
・円安とインフレが日本人の生活に与える影響
・投資をしている人と貯金だけの人の差
・2027年以降さらに厳しくなる可能性
について、初心者にも分かりやすく詳しく解説していきます。
有事なのに円高ではなく円安?ドル円180円時代の可能性
かつては「戦争などの有事が起きると円が買われる」という「有事の円高」が常識でした。しかし近年はその構図が変化しています。現在はむしろ「有事の円安」が起きるケースが増えているのです。
2026年2月末、アメリカとイスラエルがイランを攻撃したことで中東情勢が一気に緊迫しました。さらに、世界のエネルギー輸送の要所であるホルムズ海峡が事実上封鎖されたと報じられています。
この影響で、原油価格は急上昇しました。
例えば、WTI原油先物は
・1週間前:約64ドル
・現在:約75ドル
と大きく上昇しています。
ここで重要なのは、日本がエネルギーをほぼ輸入に頼っている国であるという点です。
日本の原油輸入の約95%は中東に依存しています。つまり中東情勢が悪化すると、日本は高い価格でエネルギーを輸入せざるを得ません。
そしてエネルギー取引は基本的にドル建てで行われます。
そのため、日本企業は
円を売る
↓
ドルを買う
↓
そのドルで原油やLNGを購入する
という流れになります。
つまり、エネルギー価格が上がれば上がるほど、円売りドル買いが増えることになります。
これが円安を加速させる大きな理由の1つです。
円安が進むとどうなるのか?2022年の再来
実はこの構図は過去にも起きています。
2022年、ロシアによるウクライナ侵攻でエネルギー価格が急騰しました。その結果、日本の貿易収支は過去最大の赤字を記録します。
その規模は約21.7兆円。
為替市場では
115円
↓
151円
と、わずか1年で36円もの円安が進みました。
もし現在の状況が2022年と同じ規模で進んだ場合、単純計算では
1ドル180円
〜
1ドル190円
という水準も、決してあり得ない話ではありません。
もちろん確実ではありませんが、可能性としては十分考えられるレベルです。
円安が続く構造的な理由
今回の紛争だけが円安の原因ではありません。実は日本には、円安が続きやすい構造的な問題がいくつも存在しています。
主な要因としては次のようなものがあります。
・日本の超低金利
・円キャリートレード
・貿易赤字
・デジタル赤字
・新NISAによる海外投資
例えば、日本の政策金利は現在でも約0.75%と非常に低い水準です。金利が低い通貨は投資対象として魅力が低いため、資金が流出しやすくなります。
さらに「円キャリートレード」と呼ばれる取引も円安要因です。これは低金利の円を借りて、高金利通貨で運用する投資手法です。
加えて近年は「デジタル赤字」も拡大しています。
クラウドサービス
SNS
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などの支払いで、日本から海外へ年間5兆〜6兆円の資金が流出しています。
さらに新NISAの影響で、日本人の資金がS&P500やオルカンなど海外株へ流れています。その規模は年間約10兆円とも言われています。
こうした複数の要因が重なり、円は構造的に売られやすい状態にあります。
円安が引き起こすインフレの恐怖
円安が進むと、私たちの生活に直接影響が出ます。その最大の問題が「インフレ」です。
現在、日本の消費者物価指数は2022年以降ずっと上昇しています。2026年1月時点でも前年比約2%の上昇となっており、45か月連続で物価が上がり続けています。
特に食品価格の上昇は深刻で、前年比約7%の上昇となっています。
さらに今後問題になる可能性が高いのがエネルギーです。
日本の電力の約7割は火力発電です。そして火力発電の燃料は
LNG
石炭
石油
などすべて輸入に依存しています。
つまり
エネルギー価格上昇
↓
発電コスト上昇
↓
電気料金上昇
という流れになります。
電気料金はすべての家庭と企業に影響します。その結果、商品の価格やサービス料金も上昇します。
円安とエネルギー価格上昇が同時に起きると、まさに「ダブルパンチ」のインフレになります。
石油備蓄は254日分…長期化すれば危機
日本政府は石油備蓄を約254日分保有しています。
そのため、短期的にはすぐにエネルギー不足になるわけではありません。しかし中東情勢が長期化すれば、状況は大きく変わる可能性があります。
仮にホルムズ海峡封鎖が長期化した場合、試算では
ガソリン価格
リッター約47円上昇
さらに完全封鎖の場合
リッター約170円上昇
という予測もあります。
つまり、ガソリン価格が300円を超える可能性もあるのです。
さらに日本は食料自給率がカロリーベースで約38%しかありません。小麦、大豆、飼料などの輸入価格が上がれば、食品価格も上昇します。
投資している人と貯金だけの人の差
ここで重要なポイントがあります。
同じ状況でも
投資している人
貯金だけの人
では結果が大きく違うのです。
例えば、アメリカとイランの紛争が起きた週のデータを見ると
S&P500:+0.66%
オルカン:-0.03%
一方、日本株は
日経平均:-3%以上
TOPIX:-3%以上
と大きく下落しました。
しかしS&P500やオルカンを持っている日本人の資産は、円安のおかげで評価額が増えることがあります。
つまり資産が増える理由は
「世界経済が強いから」
というより
「日本円が弱くなったから」
という側面があるのです。
これが動画で語られていた「悲しい理由」です。
2027年以降さらに厳しくなる3つの理由
今後、日本ではさらに厳しい状況になる可能性があります。
主な理由は次の3つです。
積極財政によるインフレ
政府が財政支出を拡大すると、市場にお金が増えます。これは株式市場には追い風ですが、同時にインフレを加速させる可能性があります。
金融所得課税の強化
2027年以降は金融所得課税が強化される予定です。現在は約20%ですが、所得が1.6億円を超える部分には30%の最低税率が適用されます。
将来的に対象が拡大する可能性もあります。
社会保険料の増加
少子高齢化の影響で社会保険料は今後も増加すると考えられています。
給与が上がっても、手取りは増えない可能性があるのです。
まとめ
2026年は、新NISAで投資をしている人にとって資産が増えやすい年になる可能性があります。しかし、その理由の多くは日本円の弱体化にあります。
現在、日本では
・円安
・インフレ
・社会保険料増加
・税負担増加
といった問題が同時に進行しています。
この状況では、円だけを持っている人ほど資産価値が目減りしてしまいます。
一方で、海外資産に分散投資している人は、円安の恩恵を受けることができます。
動画でも語られていたように、大切なのは完璧なタイミングを待つことではありません。
月5000円でも
月1万円でも
早く始めて長く続けることが重要です。
10年後の生活を守るために、今できる小さな一歩が将来の大きな差につながる可能性があります。


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