本記事は、YouTube動画『【2026年】FANG+下落は仕込み時か、それとも売り時か?判断基準を徹底解説します!』の内容を基に構成しています。
2026年、相場の前提が変わる「パラダイムシフト」とは何か
2023年から2025年にかけて、世界の株式市場は力強い上昇を続けてきました。その中心にいたのが、いわゆるFANG+と呼ばれる米国の大型テクノロジー企業群です。AIブームを背景に、関連銘柄へ資金が集中し、株価は大きく上昇しました。
しかし2026年に入り、状況は変わりつつあります。FANG+は下落傾向にあり、一方でS&P500や全世界株式といった広範なインデックスは大きく崩れてはいません。
この動きについて、動画では「パラダイムシフト」という言葉が使われています。
パラダイムシフトとは、相場を動かしてきた前提が覆ることを意味します。これまで株価を押し上げてきた要因と、これから評価される要因が変わる可能性があるという指摘です。
つまり2026年は、「夢で勝つ相場」から「現実で勝つ相場」に移行するかもしれない、というわけです。
バフェットの3810億ドルが示す“割高感”
この変化を象徴する例として紹介されたのが、バークシャー・ハサウェイの動きです。
ウォーレン・バフェット率いる同社は、2025年末時点で3810億ドル、日本円にして約55兆円もの現金を保有していました。これは過去最大規模の現金比率だといわれています。
日本の国家予算が約100兆円ですから、その半分以上に相当する資金を現金で持っている計算になります。
バークシャーは「成長性」ではなく「割安性」を重視する投資スタイルで知られています。その企業が巨額の現金を抱えているということは、「今は価格が合わない」と判断している可能性があるということです。
AIは確かに成長分野です。しかし投資とは、技術そのものではなく「価格」に対して行うものです。どれほど素晴らしい技術でも、株価が期待を織り込みすぎていれば、リターンは限定的になる可能性があります。
2023年から2025年にかけてFANG+は約3倍近く上昇しました。期待が先行し、資金が集中し、さらに価格が上がるというスパイラルが生まれていたのです。しかし2026年は、その期待が正しかったのかどうかが試される局面に入っています。
FANG+下落とS&P500の違いが意味するもの
興味深いのは、FANG+が下落しているにもかかわらず、S&P500全体はそこまで大きく下げていない点です。
S&P500はFANG+の比率が3割から4割近くを占めています。それでも指数全体が崩れていないということは、FANG+以外の銘柄が支えているということです。
ここで問われるのが、集中投資か分散投資かという選択です。
FANG+のような成長株に集中するのか。それともS&P500や全世界株式のように広く分散するのか。2026年はこの判断がより重要になっているといえます。
「現実で勝つ」3つの有望業界
動画では、FANG+以外で注目される具体的な業界として、医療、電力、防衛の3分野が紹介されています。
医療・ヘルスケア:ジョンソン・エンド・ジョンソン
2020年時点で世界の65歳以上人口は約7億人でしたが、2030年には10億人に増加すると予測されています。約1.4倍の増加です。
高齢化が進めば、医療需要は確実に拡大します。不況になったからといって治療をやめる人はほとんどいません。医療は景気に左右されにくい分野です。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、多数の医薬品を持つ巨大企業で、特定の薬に依存していません。この分散構造が安定性を高めています。
実際、同社の株価は直近1年で約57%上昇しました。S&P500が約15%前後とされる中で、大きなパフォーマンスを示しています。
電力:ネクステラ・エナジー
AIの拡大により、2030年までに電力需要は現在の約2倍になるといわれています。これは原子力発電所30基分に相当する規模です。
ネクステラ・エナジーは、再生可能エネルギーだけで30GWを発電できる企業です。これは原発約10基分に相当します。さらに数十GW規模の建設も進めています。
加えて、人口増加が続くフロリダ州で1200万人に電力を供給しています。人口増加と電力需要増加という二重の追い風を受けています。
株価は直近1年で約25%上昇しています。
防衛:ロッキード・マーティン
ロッキード・マーティンの売上は約670億ドルで、その70%が米国国防総省との取引です。国防費は景気に左右されにくく、前年から9%増加しています。
主力商品のF35戦闘機は1機1億ドルです。しかも販売後、数十年にわたってメンテナンスやアップグレード収益が発生します。
同社の株価は1年で約50%上昇しています。
ITバブルの教訓:集中のリスク
2000年から2002年にかけてのITバブル崩壊では、NASDAQ100は3年間で合計約80%下落しました。一方S&P500は約37%の下落でした。
当時のNASDAQ100のPERは約200倍といわれ、現在とは状況が異なりますが、「期待が過剰に織り込まれた銘柄ほど下落が大きい」という構図は参考になります。
尖った投資はリターンも大きいですが、下落時のダメージも大きくなります。広く分散された指数は、下落も比較的穏やかです。
2026年、夢か現実か
2023年から2025年は、AIという夢が市場を押し上げました。しかし2026年は、その夢が現実の利益として証明されるかどうかが問われる年です。
FANG+が再び力強く上昇する可能性もあります。しかし一方で、医療や電力、防衛のように着実な需要に支えられた企業が評価される相場に移る可能性もあります。
まとめ
2026年は、相場の主役が入れ替わる可能性がある年です。
FANG+の下落を仕込み時と見るか、売り時と見るか。その判断基準は、「期待が価格にどれだけ織り込まれているか」にあります。
夢を追う投資も魅力的ですが、現実に裏付けられた成長もまた強力です。
集中か分散か。夢か現実か。
2026年の投資判断は、これまで以上に冷静な分析が求められる局面に入っているといえるでしょう。


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