本記事は、YouTube動画『【転換点】米国株とゴールドの立場が逆転…!?NISA・積立だけでは通用しない新フェーズへ【米国株式市場解説】』の内容を基に構成しています。
米国株式市場では、半導体株やハイテク株を中心に大きな調整が起きる一方、原油やゴールドなどのコモディティ価格が底堅く推移しています。
これまでの投資環境では、S&P500やNASDAQ100などの米国株指数を積み立てておけば、長期的に資産を増やせるという考え方が広く支持されてきました。新NISAを利用して米国株や全世界株式に積立投資を行う人も増えています。
しかし、動画では、株式が一方的に強かった時代が終わり、ゴールドや原油などのコモディティが株式を上回る新たな局面に入りつつある可能性が指摘されています。
インフレや地政学リスク、原油供給の不安定化、金利の高止まりが続く環境では、株式だけを保有する従来型の運用では十分に対応できないかもしれません。
今後は米国株だけでなく、エネルギー株やゴールド、コモディティなどを組み合わせた、より高度な資産配分を考える必要があるというのが動画の中心的な主張です。
半導体株の急落は本格的な下落相場なのか
動画の冒頭では、韓国、日本、米国の半導体株で発生している大幅な下落について解説されています。
韓国市場では、サムスン電子やSKハイニックスなどの半導体関連株が大きく下落しました。日本市場でも半導体関連株が売られ、日経平均株価の下落を加速させる場面がありました。
米国でも半導体株や情報技術株が売られ、NASDAQ100などのハイテク株指数が下落しています。
ただし、動画では、今回の下落が企業の業績悪化や長期的な成長性の低下だけによって起きているわけではないと分析しています。
特に大きな影響を与えているのが、信用取引やレバレッジ型金融商品を利用していた投資家による強制的な売却です。
レバレッジ投資家の投げ売りが相場を崩す
レバレッジを利用した投資では、少ない資金で大きな金額の取引が可能です。
相場が上昇している間は大きな利益を狙えますが、株価が下落すると損失も急速に拡大します。一定以上の損失が発生すると、追加証拠金が必要になったり、証券会社によって強制的にポジションが決済されたりします。
この場合、投資家は企業の業績や株価の割安度とは関係なく、株を売らなければなりません。
つまり、企業価値が変わっていなくても、資金繰りに耐えられなくなった投資家の売却によって株価が大きく下がることがあります。
動画では、こうした売りを「バリュエーションとは関係のない売り」と捉えています。
売却したい人が売り切れば、新たな売り圧力は弱くなります。そのため、投げ売りが一巡したところが、現金を保有している投資家にとって買い場になる可能性があります。
高値で買わず、下落時に買える現金を残す
動画では、長期投資において現金を残しておく重要性が繰り返し強調されています。
相場が大きく上昇していると、多くの投資家は取り残されることを恐れて高値で株を買います。しかし、高値でレバレッジを使って株を買った場合、少しの下落でも大きな損失を抱えることになります。
一方、株価が高い時に一部を売却して現金比率を高めておけば、暴落や急落が起きた際に割安な価格で株を買うことができます。
動画では、相場の高値で飛びつく人は、目先の利益ばかりを見ていると指摘しています。
長期投資家にとって重要なのは、常に株を持ち続けることではありません。株価が割高になった時には現金化し、売られすぎた時に買う余裕を持つことが大切です。
売られすぎた半導体株は買い場になる可能性
半導体株は、AI需要やデータセンター投資の拡大を背景に、長期的な成長が期待されている分野です。
今回の下落が、半導体需要そのものの崩壊ではなく、レバレッジ投資家やヘッジファンドのポジション整理によるものであれば、売りが一巡した後に株価が反発する可能性があります。
動画では、決算発表を前に半導体株が大きく下落している点にも注目しています。
企業業績が大きく悪化していないにもかかわらず、決算前に株価だけが急落している場合、悪材料を織り込んだ後に買い戻しが入ることがあります。
特に、企業の決算や今後の見通しが市場予想を上回れば、売却していた投資家が再び株を買い戻し、急反発につながる可能性もあります。
ヘッジファンドの売りがハイテク株の上値を抑えている
動画によると、米国市場ではヘッジファンドが情報技術株の保有比率を大幅に減らしていました。
NASDAQ100や大型ハイテク株の上値が重かった背景には、ヘッジファンドによる売却があったと考えられます。
ヘッジファンドは、相場環境やリスク管理の都合によって、短期間で大きくポジションを変更します。
そのため、企業の長期的な成長性が変わっていなくても、機関投資家の資金移動によって株価が下がることがあります。
一方で、ヘッジファンドの売却がある程度進めば、その後は売り圧力が弱くなります。
動画では、情報技術株の保有比率が大きく低下していることから、ポジション整理はかなり進んだ可能性があると分析しています。
売りが一巡すれば、決算発表などをきっかけに買い戻しが始まる可能性があります。
米国株ではNASDAQ100に注目
米国株の主要指数には、S&P500、NASDAQ100、ダウ平均などがあります。
動画では、米国の主要指数の中ではNASDAQ100が最も注目しやすいとしています。
NASDAQ100には、Microsoft、Apple、Amazon、NVIDIA、Alphabetなど、テクノロジー分野を代表する大型企業が多く含まれています。
S&P500も米国株市場全体に分散投資できる優れた指数ですが、今後もテクノロジー分野の成長を重視するのであれば、NASDAQ100の方が高いリターンを期待できる可能性があります。
ただし、NASDAQ100はS&P500よりも値動きが大きくなりやすいため、下落局面では損失も大きくなる傾向があります。
そのため、NASDAQ100に投資する場合でも、一括投資ではなく、現金を残しながら下落時に買い増す方法が重要になります。
S&P500とテクノロジー株の割高感は低下
動画では、S&P500やテクノロジー株の予想PERにも注目しています。
PERとは、株価が企業の利益の何倍まで買われているかを示す指標です。一般的には、PERが高いほど割高、低いほど割安と判断されます。
動画によると、S&P500の1年先予想PERは20倍を下回り、過去5年平均に近い水準まで低下しています。
また、テクノロジー株についても、PERが過去5年や10年の平均を下回る水準まで下落していると説明されています。
株価だけを見ると依然として高く感じるかもしれませんが、企業利益の成長を考慮すれば、以前よりも割高感は低下している可能性があります。
特に、株価が急落した一方で利益予想が大きく下方修正されていない場合、PERは急速に低下します。
そのため、今回の下落によって一部の大型テクノロジー株は、長期投資家にとって検討しやすい価格帯に入った可能性があります。
半導体企業の利益成長は今後も続くのか
米国企業の決算では、半導体企業の利益成長が大きな注目点になります。
AI向け半導体や高性能メモリーの需要拡大によって、半導体企業の売上高と利益は急速に増加してきました。
特に、AIデータセンター向けのGPUや高帯域幅メモリーは供給不足が続き、販売価格が上昇しています。
ただし、動画では、半導体企業の利益増加が販売数量だけでなく、製品価格の上昇によって支えられている点に注意が必要だとしています。
供給不足が解消され、製品価格が下落すれば、売上高や利益率が低下する可能性があります。
半導体株を長期保有する場合は、単にAI需要が伸びているかどうかだけでなく、次の点を確認する必要があります。
- 半導体の販売数量が増えているか
- 製品単価が上昇しているか
- 供給不足がいつまで続くか
- 利益率が維持できるか
- 設備投資が過剰になっていないか
現在は半導体企業の利益成長が市場全体を支えていますが、利益成長が鈍化した場合には株価の見直しが起こる可能性があります。
エネルギー株は依然として割安
動画では、テクノロジー株だけでなく、エネルギー株の重要性も強調されています。
エネルギーセクターは、原油や天然ガスの価格によって業績が大きく変動します。
一般的にエネルギー企業は景気変動の影響を受けやすいため、PERが低くなりやすい特徴があります。
動画によると、エネルギーセクターのPERは約13倍で、配当利回りは約2.8%の水準です。
一方、S&P500全体の配当利回りは2%を下回っているため、配当収入を重視する投資家にとって、エネルギー株は魅力的な選択肢になる可能性があります。
原油価格が高止まりすれば、石油会社やエネルギー関連企業の収益は改善します。
そのため、テクノロジー株だけでなく、エネルギー株を組み合わせることで、インフレや地政学リスクに強いポートフォリオを作ることができます。
原油価格が下がりにくい理由
動画では、原油価格について、今後も大きく下がりにくい可能性が指摘されています。
原油市場では、供給量だけでなく、輸送ルートが重要な要素になります。
仮に世界全体で十分な原油在庫があったとしても、必要な地域に輸送できなければ、実質的には供給不足と同じ状態になります。
特に注目されているのが、ホルムズ海峡を通過する原油タンカーの減少です。
ホルムズ海峡は、ペルシャ湾岸の産油国から世界各国へ原油を輸送する重要な海上ルートです。
イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェートなどの原油輸出に大きく関係しています。
動画では、以前は1日当たり約60隻前後の船舶が通過していた時期があった一方、最近は通過する船舶が極端に減少していると説明しています。
輸送できない原油は、在庫として存在していても市場に供給されません。
このため、原油在庫が存在するという理由だけで、原油価格が下がるとは限らないのです。
代替輸送ルートにも限界がある
ホルムズ海峡を使わずに原油を輸送する方法として、サウジアラビア西部の港までパイプラインで運び、紅海側から輸出するルートがあります。
しかし、動画では、このルートの輸送量も減少していると指摘されています。
代替ルートが存在していても、輸送能力には限界があります。
また、戦争や地域紛争によって紅海や周辺海域の安全性が低下すれば、代替ルートも安定して利用できなくなります。
そのため、原油供給の問題は、単純な生産量だけでは判断できません。
生産量、在庫量、輸送ルート、タンカーの数、港湾設備、パイプラインの稼働状況などを総合的に見る必要があります。
原油価格85ドルは本当に高いのか
原油価格が1バレル85ドル前後になると、一般消費者にとっては高く感じられます。
ガソリン価格や電気料金、物流費の上昇につながるためです。
しかし、産油国の財政という視点で見ると、85ドルでも十分に高いとは限りません。
動画では、サウジアラビアが国家予算を均衡させるには、原油価格が1バレル90ドル前後必要になると説明しています。
イランなど一部の産油国では、財政均衡に必要な原油価格が120ドルから140ドル程度になる可能性も指摘されています。
産油国の多くは、原油収入を政府支出や公共事業、社会保障に利用しています。
原油価格が低い状態が続けば、財政赤字が拡大し、産油国は減産によって価格を引き上げようとする可能性があります。
そのため、産油国の財政状況を考えると、原油価格が長期間にわたって大幅に下落するとは限りません。
原油高と金利上昇が同時に進む可能性
原油価格が上昇すると、ガソリン、電気、物流、化学製品、食品など幅広い価格に影響します。
原油は多くの産業で使用されているため、原油高はインフレを押し上げる要因になります。
インフレが高止まりすれば、中央銀行は政策金利を下げにくくなります。
その結果、国債利回りも高止まりし、債券価格には下落圧力がかかります。
動画では、原油価格が下がらない環境では、金利も簡単には下がらないと説明しています。
この場合、長期国債ETFや債券ファンドは厳しい運用環境が続く可能性があります。
金利が上昇すると既に発行されている低金利の債券の価値が下がるため、債券価格は下落します。
これまで株式と債券を組み合わせればリスクを抑えられると考えられてきましたが、インフレ局面では株式と債券が同時に下落することもあります。
そのため、従来の株式と債券だけの分散投資ではなく、ゴールドやコモディティを組み入れる必要性が高まっています。
ゴールドが金利上昇でも上がる異例の動き
通常、金利が上昇するとゴールド価格には下落圧力がかかります。
ゴールドには利息が付かないため、金利が高い時には国債や預金の魅力が高まり、ゴールドの相対的な魅力が低下するからです。
また、米国金利が上昇するとドルが買われやすくなります。ゴールドはドル建てで取引されるため、ドル高もゴールド価格の重しになります。
しかし、動画では、米国金利が上昇し、ドルが買われたにもかかわらず、株式、原油、ゴールドが同時に上昇する場面があったと説明しています。
これは従来の市場の関係が変化し始めている可能性を示しています。
金利上昇やドル高でもゴールドが下がらない場合、投資家がインフレや地政学リスク、通貨価値の低下を強く意識している可能性があります。
ゴールドの割高感が薄れている
動画では、市場参加者の間で、ゴールドを割高と考える人が減っていることにも注目しています。
ゴールド価格が高値から下落したことで、以前ほど割高感が意識されなくなりました。
しかし、割高感が薄れているにもかかわらず、多くの投資家は積極的にゴールドを買っていないとされています。
価格が高い時には買いたくなり、価格が下がると不安になって買えないというのは、多くの投資家に共通する行動です。
動画では、ゴールドが高値から大きく下落した局面こそ、長期投資家が検討すべき場面だとしています。
シルバーにも上昇余地がある可能性
ゴールドが上昇すれば、シルバーも追随する可能性があります。
シルバーは貴金属としての性質だけでなく、太陽光発電、電子機器、半導体、自動車などに使用される工業用金属としての性質も持っています。
そのため、ゴールド以上に価格変動が大きくなりやすい特徴があります。
ゴールドとシルバーの相対的な価格を示す指標が、ゴールド・シルバー・レシオです。
この数値が高いほど、ゴールドに比べてシルバーが割安と判断されます。
動画では、現在のゴールド・シルバー・レシオから見て、シルバーが割安な水準にある可能性を指摘しています。
ただし、シルバーはゴールドよりも値動きが激しいため、投資する場合は資産全体に占める割合を抑えることが重要です。
日本株は半導体株の影響で売られすぎた可能性
日本株も、韓国や米国の半導体株下落の影響を受けました。
日本市場では半導体製造装置、電子部品、検査装置などの関連銘柄が日経平均株価に大きな影響を与えています。
これらの銘柄が下落すると、指数全体も大きく下がります。
動画では、日経平均株価が短期間で大幅に下落したものの、売られすぎの可能性があるとしています。
半導体関連株が韓国市場と連動して売られた面が強く、日本企業の業績や経済状況だけを反映した下落ではない可能性があります。
投資家心理が悪化している時は、株価が企業価値以上に下落することがあります。
そのため、長期投資家にとっては、恐怖が強い局面ほど優良企業を安く買える機会になる可能性があります。
中国株が相対的に強い理由
動画では、国別の動きを見ると、中国株が比較的強いと説明しています。
一方、これまで上昇していた新興国株には売りが出ています。
これは、企業業績や経済成長率の違いだけでなく、投資家のポジション調整によるものと考えられます。
投資家は利益が出ている資産を売却し、損失が出ている資産と相殺することがあります。
また、上昇していた市場から資金を引き揚げ、出遅れていた市場へ移すこともあります。
そのため、株価の短期的な動きは、経済の強さだけでなく、資金の移動によっても大きく変わります。
ドル円は歴史的な円安水準
動画では、ドル円相場が1986年以来の円安水準に達したことについても取り上げています。
円安が進む主な理由は、日本と米国の金利差です。
米国の金利が日本よりも高い状態では、低金利の円を売り、高金利のドルを買う動きが起こりやすくなります。
日本銀行が利上げを行ったとしても、米国との金利差が大きいままであれば、円高への転換は限定的になる可能性があります。
政府や財務省が円安を警戒する発言をしても、市場が慣れてしまえば効果は弱くなります。
実際に円安を止めるには、為替介入や大幅な金利差縮小など、より強い材料が必要になります。
円高転換時には海外資産が目減りする
円安が進むと、米国株や海外ETFを保有している日本の投資家は、円換算で資産が増えやすくなります。
しかし、円高に転換すると、外貨建て資産の円換算額は減少します。
例えば、米国株の価格が変わらなくても、ドル円が160円から140円に円高となれば、円換算の資産価値は約12.5%減少します。
そのため、円安が続いている時に海外資産を買い続ける場合、為替リスクも考慮する必要があります。
動画では、為替を正確に予測することは難しいため、ゴールドを保有してヘッジする方法が提案されています。
ゴールドはドル建て資産ですが、通貨価値の低下やインフレへの備えとして利用されることがあります。
8月は円高が起きやすいという警戒
動画では、過去に8月に急激な円高が起きた事例が多かったことにも言及しています。
夏場は市場参加者が減少し、取引量が少なくなる傾向があります。
取引量が少ない時に大きな注文が入ると、為替相場が急激に動くことがあります。
また、日本企業や海外投資家の資金移動、米国の金融政策、地政学リスクなどが重なることで、円高が急速に進む場合があります。
ただし、8月だから必ず円高になるわけではありません。
重要なのは、円安が永遠に続くと決めつけず、急激な円高が起きる可能性も想定しておくことです。
株式とコモディティの立場が逆転する可能性
動画の重要なテーマが、株式とコモディティの相対的な強さが逆転する可能性です。
過去約20年間は、米国株を中心に株式市場が非常に強い時代が続きました。
低金利、グローバル化、テクノロジー企業の成長、金融緩和などが株価上昇を支えました。
しかし、歴史的には株式が常にコモディティを上回ってきたわけではありません。
原油危機、戦争、インフレ、金融危機などが起きた局面では、株式よりも原油やゴールドなどのコモディティが強くなることがあります。
第1次オイルショック
1970年代の第1次オイルショックでは、中東情勢の悪化によって原油価格が急上昇しました。
原油高によって世界的なインフレが進み、企業収益や個人消費が悪化しました。
この局面では株式市場が低迷する一方、原油などのコモディティ価格が上昇しました。
湾岸戦争
1990年の湾岸危機では、イラクによるクウェート侵攻をきっかけに原油供給への不安が高まりました。
原油価格は急上昇し、株式市場は不安定になりました。
この時期も、株式に対してコモディティが相対的に強くなりました。
2000年代の商品相場
2000年代には、中国を中心とする新興国の経済成長によって、原油や金属の需要が急増しました。
原油価格は2008年に1バレル147ドル前後まで上昇しました。
ゴールド、銅、鉄鉱石、農産物なども上昇し、コモディティ市場は大きな上昇相場となりました。
その後、リーマンショックによってコモディティ価格は急落しましたが、株式とコモディティの強弱が長期的に入れ替わることがあるという重要な事例です。
インフレ時代にはコモディティの知識が必要
株式投資だけを経験してきた投資家は、原油やゴールドなどのコモディティを投資対象として考えない傾向があります。
ゴールドと聞くと、延べ棒や宝飾品を購入するイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかし、現在はゴールドETFや投資信託などを利用することで、株式と同じように簡単にゴールドへ投資できます。
原油についても、エネルギー株、資源株、コモディティETFなどを通じて投資できます。
動画では、これから10年から15年の資産運用において、コモディティの視点を持つことが重要だとしています。
株式だけが上昇する時代では、S&P500や全世界株式への積立だけでも十分な成果を得られた可能性があります。
しかし、インフレが続き、株式と債券が同時に下落する環境では、コモディティを組み入れなければ資産を守れない可能性があります。
NISAと積立投資だけでは不十分なのか
動画では、「NISAを利用している」「積立投資をしている」というだけでは、今後の市場環境に対応できない可能性があると指摘しています。
もちろん、NISAや積立投資そのものが悪いわけではありません。
NISAは運用益が非課税になる非常に有利な制度であり、積立投資は購入時期を分散できる優れた方法です。
問題は、NISAの中で何を買うかです。
株式だけに投資している場合、インフレや資源価格上昇に弱いポートフォリオになる可能性があります。
また、米国株だけに集中すると、米国経済、ドル、テクノロジー企業の業績に資産全体が左右されます。
重要なのは、NISAや積立投資という仕組みを利用しながら、投資対象を適切に分散することです。
今後考えられる資産配分
動画の内容を踏まえると、今後の資産運用では次のような資産を組み合わせる考え方が重要になります。
- 米国大型株
- NASDAQ100などのテクノロジー株
- エネルギー株
- ゴールド
- シルバー
- 原油や資源関連資産
- 現金
ただし、すべての資産を同じ割合で保有すればよいわけではありません。
年齢、収入、投資期間、リスク許容度によって適切な割合は異なります。
例えば、価格変動を抑えたい人は、株式への投資割合を抑え、現金やゴールドを多めに持つ方法があります。
一方、長期的な成長を重視する人は、米国株やテクノロジー株を中心としながら、エネルギー株やゴールドを補助的に組み入れる方法が考えられます。
重要なのは、特定の資産だけに依存しないことです。
長期投資家が意識すべき3つのポイント
今回の動画内容から、長期投資家が意識すべきポイントは大きく3つあります。
高値で買いすぎない
相場が上昇している時ほど、投資家は強気になります。
しかし、高値でレバレッジを使って投資すると、下落時に耐えられなくなる可能性があります。
株価が割高になった時には、一部を現金化し、次の下落に備えることが重要です。
投げ売りが出た時に買える現金を持つ
株価が急落した時は、多くの投資家が不安になります。
しかし、企業価値とは関係のない強制決済や投げ売りによって株価が下がっている場合、長期投資家にとっては買い場になる可能性があります。
そのため、常に一定の現金を残しておくことが重要です。
株式以外にも分散する
過去20年の投資環境では、米国株を保有しているだけで高いリターンを得られました。
しかし、インフレや資源不足が続く局面では、株式以外の資産が優位になる可能性があります。
ゴールド、エネルギー株、コモディティなどを組み合わせることで、特定の市場環境に依存しない運用を目指せます。
まとめ
米国株式市場では、半導体株やハイテク株を中心に大きな下落が起きています。
ただし、今回の下落は企業業績の悪化だけでなく、信用取引やレバレッジ商品を利用していた投資家、ヘッジファンドなどによるポジション整理の影響が大きい可能性があります。
売りが一巡すれば、決算発表などをきっかけに半導体株やテクノロジー株が反発する可能性があります。
一方で、原油価格は供給や輸送ルートの問題から下がりにくい状況にあります。原油高が続けばインフレが高止まりし、金利も簡単には低下しません。
こうした環境では、株式と債券だけの従来型ポートフォリオが十分に機能しない可能性があります。
さらに、金利上昇やドル高にもかかわらずゴールドが上昇するなど、これまでとは異なる市場の動きも見られています。
過去には、第1次オイルショック、湾岸戦争、2000年代の商品相場など、株式よりもコモディティが強い時代がありました。
約20年間続いてきた株式優位の環境が終わり、ゴールドや原油などのコモディティが相対的に強くなる局面に入りつつある可能性があります。
新NISAや積立投資は、長期的な資産形成に有効な制度と方法です。しかし、米国株や全世界株式を積み立てるだけで、あらゆる市場環境に対応できるとは限りません。
今後は米国株、テクノロジー株、エネルギー株、ゴールド、コモディティ、現金などを組み合わせ、インフレや地政学リスクに対応できる資産配分を考える必要があります。
相場が上昇している時に高値で飛びつくのではなく、現金を残し、投げ売りが起きた時に割安な資産を買うことが、長期的な運用成果を左右します。
株式だけに依存しない投資の視点を持てるかどうかが、今後10年から15年の資産形成における重要な分岐点になるでしょう。


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