2022年以降、世界的な利上げが進み、米国債への投資が注目を集めています。本記事では、初心者でも分かりやすく「米国債投資」について解説します。
- 債券とは何か?
- 米国債の魅力とリスク
- 米国債の購入方法
これらのポイントを具体例や数字を交えて詳しく説明します。
債券とは?
債券とは、国や企業が資金を調達するために発行する借用書のようなものです。投資家は債券を購入し、満期まで保有することで元本と利息を受け取ることができます。
債券には以下の種類があります:
- 国債:国が発行する債券(例:日本国債、米国債)
- 地方債:地方自治体が発行する債券
- 社債:企業が発行する債券
本記事のテーマである米国債は、アメリカ政府が発行する国債です。
米国債の魅力3選
1. 世界トップレベルの信用力
米国債は、アメリカ政府が発行するため非常に高い信用力を持っています。世界の格付け機関による評価では、米国はトップレベルの信用度を維持しています。
例えば:
- アメリカの格付け:S&PとフィッチではAA+
- 日本の格付け:A1(25位)
これだけ高い信用力を誇る米国債は、他国に比べて破綻リスクが低く、安定した投資先として人気です。
2. 暴落相場に強い
経済危機が発生した際、米国債は安全資産として世界中の投資家に買われます。
具体例:
- リーマンショック:株価が20%以上下落した中で、米国債はほとんど値下がりせず回復。
- コロナショック:米国債は5%程度の下落にとどまり、短期間で回復。
満期まで保有すれば元本が保証されるため、価格変動に左右されない投資手段として魅力的です。
3. 高金利
2023年時点で、米国債の利回りは非常に高い水準にあります:
- 3ヶ月債:5.318%
- 1年債:5.13%
- 5年債:4.6%
- 30年債:4.6%
日本国債の金利(0.87%)と比較しても、米国債は非常に高いリターンが期待できます。
米国債のリスク3選
1. 価格変動リスク
債券価格は金利の変動に影響されます。
- 金利が上昇すると債券価格は下落。
- 金利が下落すると債券価格は上昇。
例えば、4%の利回りの債券を購入後、金利が5%に上昇した場合、既存の債券価格は下落します。ただし、満期まで保有すれば元本が返還されるため、長期投資には影響が少ないです。
2. 信用リスク
債券は発行体が破綻すると元本が戻らなくなるリスクがあります。米国債の場合、信用リスクは極めて低いですが、ゼロではありません。世界経済全体が崩壊するような事態では、米国債も安全とは言い切れません。
3. 為替リスク
米国債はドル建てで取引されるため、円高になると損失が生じる可能性があります。
- 例:1ドル=150円で購入後、満期時に1ドル=100円になった場合、円ベースのリターンは減少。
為替リスクを抑えるには、円高時に購入するのが理想的ですが、そのタイミングを見極めるのは難しいです。
米国債の購入方法
米国債を購入するには以下の手順を踏みます。
1. 証券会社を利用
証券会社を通じて購入できます。特にネット証券が便利です。
- 楽天証券やSBI証券では、生債券やゼロクーポン債券を簡単に購入可能。
- SBI証券ではラインナップが豊富で、短期から長期まで幅広い選択肢があります。
2. 購入時のポイント
- 利回りと残存期間を確認:利息だけでなく、キャピタルゲインも考慮しましょう。
- 再投資計画:受け取った利息を再投資することで複利効果を高めることが可能です。
まとめ
米国債は、低リスクで安定した収益を狙える投資商品として非常に魅力的です。
- 魅力:
- 世界トップレベルの信用力
- 暴落相場に強い
- 高金利
- リスク:
- 価格変動リスク
- 信用リスク
- 為替リスク
初心者の方は、まず小額から投資を始め、リスクを理解しながら経験を積むことをおすすめします。米国債投資を通じて安定した資産運用を目指しましょう。
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