2025年の投資環境は、「株安」と「円高」という二重のリスクが懸念されています。
特に、米国株を中心に投資している人にとっては資産が目減りする「ダブルパンチ」の状況が発生する可能性があり、多くの投資家が不安を抱えています。
今回の記事では、株安・円高時に絶対に避けるべき投資行動について、動画の内容を基に詳しく解説していきます。
目次
株安と円高が同時に起こるとどうなる?
まず、「株安」と「円高」が投資家に与える影響を整理しましょう。
- 株安(米国株の下落)
- 米国株市場が低迷すると、保有している米国株や投資信託の評価額が減少。
- 特に、S&P500やNASDAQ100のような指数は、景気後退や金利上昇の影響を受けやすい。
- 円高(為替の変動)
- 1ドル=160円 → 1ドル=140円 になると、米ドル建ての資産価値が円換算で減少する。
- 例えば、100万円分の米国株を持っていた場合、円高が進むと80万円に目減りする可能性も。
この2つが同時に起こると、米国株投資家にとっては「株価の下落」+「為替の影響」で、資産が大きく減少する可能性があります。
実際の影響を具体例で計算
為替レート | 投資額(円) | 資産額(ドル) | 為替影響後の円換算価値 |
---|---|---|---|
1ドル=150円 | 100万円 | 6667ドル | 100万円 |
1ドル=130円(円高) | 100万円 | 6667ドル | 86.7万円(▲13.3万円) |
このように、為替が円高に進むだけで資産価値が目減りするため、円高局面では「どのように対処するか」が重要になります。
投資家がやるべきこと:株安・円高時の3つの戦略
① 株安時は「買い増し」のチャンスと考える
- 株安の時こそ、「割安で優良銘柄を買えるチャンス」と捉える。
- 例えば、S&P500は過去のデータを見ると、16年以上保有すれば100%の確率でプラスのリターンを記録。
暴落の年 | 最大下落率 | 何年で回復? |
---|---|---|
2000年 ITバブル崩壊 | ▲49% | 6年 |
2008年 リーマンショック | ▲57% | 5年 |
2020年 コロナショック | ▲34% | 5年 |
- 過去の暴落時も、回復後にはさらに株価が上昇する傾向があるため、焦って売却せず「安く買えるタイミング」と考えるべき。
② 円高時に焦って資産を売らない
- 為替の変動は長期的に見れば「一時的な現象」であることが多い。
- 1ドル=140円 → 1ドル=160円に戻る可能性もあるため、安易に売却すると損を確定させることになる。
円高になったときに有利な投資行動
- 海外資産を買い増す
- 円高の時は「円の購買力が上がる」ため、より多くのドル資産を買うことができる。
- 例えば、1ドル=150円の時よりも、1ドル=130円の時に買えば、同じ100万円でも約15%多くのドル資産を購入可能。
- 円建て資産(日本株など)への投資を検討
- 円高の影響を受けにくい投資先として、日本株や円建ての資産を活用するのも一つの方法。
③ 為替ヘッジは慎重に考える
- 為替ヘッジありの投資信託を選ぶと、為替リスクを抑えられるが、ヘッジコストが高くなるというデメリットがある。
- 2025年のように金利差が大きい場合、為替ヘッジのコストがさらに増加する可能性が高いため、慎重に判断する必要がある。
長期投資家にとって重要なマインドセット
1. 短期的な為替変動に惑わされない
- 為替レートの予測は「ほぼ不可能」と言われている。
- 日本政府の為替介入や、FRB(米連邦準備制度)・日銀の政策によって、円安・円高が急変することがあるため、「円高だからすぐ売る」という判断は危険。
2. SP500の長期リターンを信じる
- 過去30年のデータでは、S&P500の平均リターンは年率11.4%。
- 例えば、20歳から65歳まで毎年1万ドル(約150万円)を積み立てた場合、最終的に65万ドル(約1億円)の資産になる計算。
投資開始年齢 | 投資額(合計) | 65歳時の推定資産 |
---|---|---|
20歳 | 1万ドル | 65万ドル |
30歳 | 1万ドル | 40万ドル |
40歳 | 1万ドル | 25万ドル |
3. 配当金は再投資する
- S&P500のリターンは、「配当を再投資した場合」と「配当を受け取るだけ」の場合で大きく差が出る。
- 配当を再投資した場合、30年後のリターンは約2倍以上になる。
まとめ:2025年の株安・円高時にやるべきことと避けるべきこと
✅ やるべきこと
- 株安の時は「買い増しのチャンス」と考える
- 円高の時に海外資産を安く買う
- 配当は再投資してリターンを最大化
- 短期的な為替変動に振り回されない
❌ 避けるべきこと
- 株価や為替の短期的な変動で慌てて売る
- 為替ヘッジのコストを知らずに投資する
- ポートフォリオを見直さずに放置する
2025年は投資環境が大きく変化する可能性がありますが、焦らず長期的な視点で投資を続けることが成功への鍵です!
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