中島聡(なかじま・さとし)氏は、元マイクロソフトのエンジニアであり、Windows 95の日本語版開発などにも関わった著名な技術者です。
現在はアメリカ・ハワイを拠点に資産運用と情報発信を行っています。今回は、彼の「本気で保有している銘柄」や投資哲学、注目している“メタトレンド”についての貴重なインタビューを要約します。
目次
中島氏の保有銘柄一覧(ガチホ銘柄)
中島氏が「本当に持っている」と語った銘柄は以下の通りです:
銘柄名 | コメント・理由 |
---|---|
Netflix | 妻が毎日観ていた → 「これは来る」と直感。CEOのビジョンにも共感。 |
Meta(旧Facebook) | AR/VRグラス+AI分野のデータ資産に注目し、再び買い始めた。 |
Amazon | インフラとAWSに強み。消費者としての不満もあるが「強い」。 |
Google(Alphabet) | AI時代でもしぶとく強い。Waymo(自動運転)にも注目。 |
Qualcomm | NVIDIAに対する“エッジ側”のヘッジ投資。消費電力重視のチップで優位性。 |
Palantir | 政府系案件に強い。軍事・防衛・諜報分野でのAI活用に着目。 |
Berkshire Hathaway | バフェットを尊敬。リーマンショック時の行動に感動。 |
AMD/グロック(未上場) | NVIDIA一強を崩す可能性あるベンチャーに分散投資。 |
中島氏が注目する「メタトレンド」3選
中島氏は、以下のような“これから10年を支配するテーマ(メタトレンド)”を重視しています。
1. ロボット(人型/ロボタクシー)
- 人型ロボット:今後急速に進化。部品企業(アクチュエーターやモーター)にもチャンス。
- ロボタクシー:WaymoとTeslaの戦いに注目。
2. AR/VRグラス(特に軽量なAR)
- 「スマホ→グラス」への移行が起こるとすれば、大きな転換点になる。
- Metaのレイバン型グラスに期待(※中島氏は既に購入済み)。
3. AIネイティブ企業
- Salesforceのような既存B2Bソフト企業は危うい。
- 今後は「AI前提で設計されたソフト」が主流に → そうしたベンチャーに注目。
投資スタイル:直感 × 応援したい企業(=推し活投資)
中島氏は、「理解できない技術には投資しない」と語っています。また、投資において「応援したいと思えるかどうか(推し活)」が非常に重要とも語っています。
- 妻が使っている=消費者目線でのリアルな使用感も重視。
- CEOのビジョン・熱量・発言を確認し、共感できるかが判断基準。
中国株・ビットコイン・核融合はどう見る?
● 中国株
- 技術は魅力的だが「政治リスク」が大きすぎて大きくは張れない。
- 例:BYDやシャオミなど、EVやウェアラブル分野では勢いがあるが慎重。
● ビットコイン
- 金の代替としてのポテンシャルはあるが、「まだ金に軍配」。
- 少額保有中。
● 核融合・量子コンピュータ
- 技術的には夢があるが、「10年後に来る詐欺」に注意。
- 実用化時期が不明なため、現時点での投資対象としては見送り。
中島氏の情報源(情報収集のコツ)
彼が実際に課金しているメディア:
- The Information(特に上場前・ベンチャー情報が豊富)
- Bloomberg
- New York Times
また、X(旧Twitter)で発信すると、逆に情報が集まってくるというインタラクティブな方法も実践しているそうです。
まとめ:未来を読むための「ビジョン×行動力」
中島氏の投資スタイルは、単なる数値分析ではなく、「技術への理解」「CEOのビジョン」「実際に使ってみて感じること」といった直感的な要素が多く含まれています。これは、「応援したいから投資する」という“推し活投資”とも言えるでしょう。
投資判断の3つの軸
- 自分が理解できる技術か?
- CEOに共感できるか?
- 未来の消費行動に合っているか?
この3つを意識することで、誰でも「10年後に爆発する企業」を見つけられるかもしれません。
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