本記事は、YouTube動画「【大転換】とんでもないこと起きてる資金ローテーション」の内容を基に執筆しています。2025年、これまでの投資の常識が大きく揺らぎ、資金の流れに歴史的な転換点が訪れています。本記事では、その変化の全体像と、次に来る投資ブーム、注目すべき資産クラスについて詳しく解説します。
結論:米国株一辺倒の時代は終わり、次の10年は新興国・金・欧州株のターンへ
これまでの米国株中心の資産運用では、これからの10年は資産を増やすのが難しくなります。米国株に偏ったポートフォリオを見直し、欧州株・メキシコなどの新興国株・金(ゴールド)*いった新たなブームに備えることが、資産最大化のカギになります。
S&P500は記録的な上昇のあと反転へ?短期的には株高でも中長期は下落リスク
2025年4月、S&P500は9日連続上昇という20年ぶりの快挙を達成し、4月22日の買いシグナル以降、主要株価指数(S&P500、NASDAQ、ダウ平均)すべてが50日移動平均線を上回りました。しかし、以下の点には注意が必要です。
- 年初来ではS&P500が3%、NASDAQが6.9%の下落とマイナス圏。
- 「戻り待ちの売り(やれやれ売り)」が今後増えると予想。
- AIブームの終焉、景気後退懸念により、長期的な上昇持続は難しい。
米雇用統計は一見好調でも、黒人女性の失業率急上昇やリビジョンの悪化が懸念材料
4月の米雇用統計は以下の通り発表されました。
指標 | 予想 | 結果 |
---|---|---|
雇用者数増加 | +13.8万人 | +17.7万人 |
失業率 | 4.2% | 4.2%(一致) |
しかし以下の点は警戒が必要です。
- 2月・3月分が合計5.8万人分下方修正。
- 黒人女性の失業率が5.1% → 6.1%へ急上昇。
- 背景には、トランプ政権による連邦職員削減(特に医療従事者)がある。
- 平均時給の伸びは前月比0.06%と鈍化、労働需給の緩みを示唆。
プライベートクレジット市場に危機の兆し。金融危機の引き金となる可能性も
銀行ではなくファンドを通じて企業に融資する「プライベートクレジット」市場は近年急拡大し、市場規模は1兆ドル(約232兆円)に達しています。
しかし、以下のリスクが高まっています。
- 景気後退懸念から、出資者がファンド持ち分を投げ売り。
- ファンド評価額が額面の90〜50セントに下落。
- ブラックストーン株は114.85ドルから42%安まで急落。
メキシコがトランプ関税で“漁夫の利”。注目ETF「EWW」は21.6%上昇
トランプ政権は自動車部品に対して25%の関税を発表しましたが、USMCA協定に基づく製品は除外。このことで、メキシコの輸出競争力が高まり、注目を集めています。
- MSCIメキシコETF(EWW)の年初来上昇率は21.6%。
- S&P500が3.3%安、NASDAQが6.9%安に対し大幅アウトパフォーム。
世界の資金配分バランス:米国偏重からのローテーション
- 世界株式市場における米国の割合は62.6%。
- 一方で、世界のGDPに占める米国の割合は26%。
- フィナンシャルタイムズは、米国株への資金が過剰配分されていると指摘。
これにより、メキシコ・欧州・新興国・金などへ資金が流れる「グレート・ローテーション」が加速する可能性があります。
投資アノマリーと市場サイクル:ネット証券時代でも変わらない季節要因
ネット証券やAIが台頭する現代でも、以下のような季節的な投資行動(アノマリー)は変わっていません。
- ゴールデンウィークや年末年始の消費活動
- 税金の支払いなどのタイミングが市場に影響
2000年代には米国株が低迷する一方で新興国株が高騰したように、今後も中長期での資金移動が市場全体の流れを決める可能性があります。
2025年は大統領サイクルで「中間選挙の年」=株のパフォーマンスが最も悪化する年
- 過去データ(1950〜2024年)では、中間選挙の年の平均リターンは+4.6%。
- 選挙前年(+17.2%)や選挙年(+8.4%)と比較して、明確なアンダーパフォーマンス。
- 政府が国民受けの悪い政策を中間選挙の年に実行しがちなため。
今後の戦略:7月までに現金比率を高め、秋の株安に備える
バフェット太郎氏は次のような戦略を推奨しています。
- 7月まで株高は継続する可能性が高い。
- そこで一部利益確定または現金比率を高めておく。
- 秋以降の景気後退・株安に備えて、買い場を待つ。
- 新たな資金の行き先は、欧州株・新興国株・金。
まとめ:米国株一強の幻想から目を覚まし、次の成長セクターに備えよ
2025年は、資金の流れが変わる大転換の年です。米国株だけを信じる時代は終わり、メキシコや欧州、金といった次なる投資ブームがすでに始まりつつあります。
S&P500やオルカの積立も良いですが、資産最大化を目指すなら資金を分散し、成長の兆しが見える新たな市場へのローテーションを真剣に検討すべきタイミングです。
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