SCHD投資信託の増配率は今後も続くのか？将来の分配金を「採用ルール」から徹底分析【楽天・SBI・Tracers】

2025年5月12日

※この記事はYouTube動画「SCHD投資信託、その増配率これからも続くの？SCHDの採用ルールから将来の分配金増配を考える」を元に作成しています。

結論：SCHDは今後も高い増配率が期待できるが、その鍵は「厳選された採用ルール」と「IT企業の台頭」にある

米国高配当株ETFとして日本でも人気を集めているSCHD（Schwab U.S. Dividend Equity ETF）。過去10年の平均増配率は年11%超という驚異的な成績を誇りますが、果たしてこの増配は今後も続くのでしょうか？

本記事では、過去のデータ分析、採用ルールの詳細、そして将来的なセクターの構成変化などから「SCHDの分配金が今後も増え続ける理由」について詳しく解説します。

まず注目すべきは、過去の実績です。

ETF全体の中でも、配当利回りと増配率の両方が高水準である点がSCHDの大きな魅力です。

例えば、同様に高配当ETFとして人気のVIG（Vanguard Dividend Appreciation ETF）と比較しても、増配率・利回りともに上回る場面が多く見られます。

一般的に、連続増配年数が長くなると増配率は鈍化する傾向があります。

これは企業が成熟し、成長余地が縮小するためです。

つまり、今後のSCHDもこの例に漏れず、増配率が徐々に落ちる可能性はあるという見方もできます。

SCHDの採用銘柄は以下の基準で選ばれます。

これらを総合評価し、上位100銘柄に厳選して組み入れています。

さらに重要なのが、「1年だけ減配しても即除外されない」という柔軟さです。これは、過去に一時的なトラブルを抱えたが長期的に健全な企業を拾い上げるチャンスを作っています。

他のETF（例：VIG）では採用銘柄数が300を超えるものもあり、その中には成長が鈍化した企業も多く含まれます。

一方でSCHDは銘柄数を100社に限定。これにより「増配率が低くなった企業」を積極的に入れ替え、より配当成長が見込める企業を優先して組み入れる動的リバランスが可能です。

SCHDそのものはETFですが、日本ではSBI、楽天、Tracersなどを通して投資信託型のSCHD連動商品が購入できます。

この違いにより、例えばETFの配当が下がった年でも、投資信託では前年並みの分配金を維持することも可能です。

これは投資家心理的にも重要で、「安定した分配金を好む層」にとっては、投資信託を通した方が安心感があるとも言えます。

動画では、S&P500における配当企業の比率の推移も紹介されており、1980年代の95%→2000年の70%→現在は再び80%以上まで回復してきています。

特に注目すべきは、IT企業が配当を出し始めたという点。

このような流れから、10年後にはIT企業のSCHD採用が進み、構成比率が現在の8%→20%超に増える可能性もあると指摘されています。

配当成長率が高いIT企業の採用が進めば、SCHD全体の増配率を押し上げる要因になります。

過去の実績と採用ルールから見て、SCHDは「高い増配率を維持できる仕組み」を持っているETFであることが分かります。

今後もSCHDが安定した配当と成長を提供し続ける可能性は高く、「資産形成とインカムゲインの両立」を目指す投資家にとって、有力な選択肢であることに変わりありません。

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