※本記事はYouTube動画「【ドル円予想】米格付け引き下げでリスクオフ再びか|関税協議振り出しに戻る可能性について」をもとに、FX初心者にも理解しやすいようにまとめています。
結論:リスクオフ相場再開の兆し、ドル円は下値模索へ
2025年5月、ムーディーズが米国債の格付けをトリプルAからAA1に1段階引き下げたことで、米株・米国債市場が下落。さらに関税協議が振り出しに戻る可能性も浮上し、リスク回避のムードが強まっています。
ドル円相場はこの影響を受け、144円割れを視野に下落基調。この状況が続けば、140円割れ~137円台までの調整も想定されます。
目次
ムーディーズによる米国債格下げの影響
格下げの概要
- 格下げ日時:2025年5月18日(土)早朝(日本時間)
- 引き下げ内容:ムーディーズが米国債をWA1に格下げ
- 背景:アメリカの財政懸念(債務拡大と歳出増)
反応と評価
- 市場の反応:債券、株価ともに軟調
- 政府の反発:財務長官や保守系団体が格付け会社を非難
- 投資家への影響:一部ファンドはポジション見直しへ
関税協議が振り出しに戻る可能性
米財務長官の発言(ベスセント氏)
- 「誠意ある交渉が行われなければ、4月2日に設定した税率に戻す」
- 中国を含む一部諸国に対する警告として強調
- ベトナムやタイなど新興国は見せしめの対象になる可能性も
市場への影響
- 「一時的な関税緩和」の期待が剥落
- 再び貿易摩擦激化懸念が台頭
- ドル円やリスク資産にネガティブ材料
ドル円テクニカル分析:下落継続のシグナル多数
現在の値動きとポイント
- 5日連続の陰線(日足)
- 5月12日の大陽線を全否定=買いシグナルが打ち消された
- 東京時間では145.65円以上で引けないとさらに悪化
- 上値の戻りが145.30円程度と極端に鈍い
想定されるサポートライン
サポートライン | 注目ポイント |
---|---|
144.00円 | 5月8日戻り高値・ネックライン |
143.70円 | フィボナッチ 78.6%ライン |
142.00円 | 5月6日の強固なサポートライン |
137.50円 | 周足ベースのターゲットゾーン |
特に144円を明確に割り込むかどうかが、次の下落局面への分岐点になります。
ドル円の需給状況(ポジションブック)
- 買いポジション:60%
- 売りポジション:40%
- 戻り売りの含み益も少し出てきており、上値は重い展開
- 買い方が捕まっている状況が続けば、下落圧力が増す
仮想通貨市場も「リスクオフ」を先取り?
- ビットコインなどの暗号資産が急落中
- これはリスクオフの先行指標とされる動きで、株式・為替にも波及の可能性
- 「全戻しどころか倍返し」と評されるような急変動
今後の重要イベントと注意点
G7財務相・中央銀行総裁会議(5月20日〜)
- 為替協議が議題に含まれる
- 円安牽制の可能性もあり
- 特に日本とドイツが注目対象国
為替に関するコメントが出た場合は、サプライズ要因として円高方向に進行するリスクあり。
中期的な下落シナリオのまとめ
条件 | 想定される下値ターゲット |
---|---|
144円明確割れ | 143.70円(フィボ78.6) |
143円割れ | 142.00円サポートテスト |
ネックライン割れ | 140.00円突破の可能性 |
下値加速 | 137.50円までの調整リスク |
現在の形状は週足でヘッドアンドショルダー形成中とも取れ、大きな下落の前兆と見ることもできます。
結論と戦略
- ムーディーズ格下げはリスクオフのきっかけ
- 米中関税協議の後退で市場の警戒感が再燃
- ドル円は145円台に戻れず、下方向への圧力が強い
- テクニカル的にも144円割れで一段安の可能性あり
- G7での為替コメント・税率発表が材料になる
短期的には戻り売りが有効な地合い。特に144〜145円台の戻りで売り戦略を検討し、週後半のニュースやイベントに注目しながら臨機応変な対応が求められます。
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