この記事は、YouTube動画「【ドル円予想】ベッセント氏 デフォルトはしない|今週の経済指標のトレードアイディアを考察『TACOトレード』」の内容を基に作成しています。
結論:トランプ発言と経済指標次第で、ドル円は一時的な下落後に反発の余地あり
米国の財務長官ベッセント氏は「アメリカがデフォルトに陥ることは絶対にない」と明言し、市場の安心感につながりました。
しかしトランプ元大統領による対中関税強化の影響、FRBの利下げ観測、さらには今週発表される重要経済指標(ISM、貿易収支、雇用統計など)によって、相場は短期的に上下を繰り返す展開が予想されます。
1. ベッセント氏「デフォルトしない」発言で市場は一時安定
6月1日に行われたCBSのインタビューで、ベッセント米財務長官は**「米国が債務不履行(デフォルト)に陥ることは絶対にない」**と断言しました。これは、議会が7月中旬までに債務上限を引き上げるという前提での発言ですが、実際に可決されれば市場への信頼感が高まります。
ただし、共和党内の意見が割れており、細かな調整が必要な段階。政治的不確実性は依然として存在しています。
2. トランプ発言で混乱する市場「タコトレード」とは?
注目されるのは、トランプ前大統領による突然の発言です。6月4日から鉄鋼とアルミに対する関税を50%に引き上げるというニュースもあり、これにより市場は一時的な「リスクオフ」に。
ただし、こうした唐突な発表の後には「関税停止」「引き下げ」などのニュースが出ることも多く、これを**“タコトレード”**(言った→下がる→実現前に戻す)と呼んでいます。
ポイント:
- 発言で株安・円高→後日撤回で株高・ドル高
- 市場の反応が“行って来い”になりやすい
3. FRBメンバーの利下げ観測も追い風に
FRB理事ウォラー氏は「年内の利下げは可能性として現実的」との見解を示しました。
- 物価上昇率が落ち着いてきている
- 労働市場は強く、ソフトランディング(緩やかな景気後退)の期待高まる
今後、関税によるインフレ圧力が一定抑制されれば、利下げ→株高→ドル高というポジティブシナリオも視野に入ります。
4. 今週の注目経済指標
6月第1週は、重要な経済指標が集中しています。
日付 | 指標・イベント | 注目点 |
---|---|---|
6月3日(月) | ISM製造業景況指数 | 景況感が悪化していれば円高圧力に |
6月4日(火) | 日銀総裁講演、鉄鋼関税発動日 | トランプ発言次第で市場が大きく揺れる |
6月5日(水) | ISM非製造業指数 | サービス業の動向がドル円に影響 |
6月6日(木) | 米貿易収支 | 赤字拡大でドル売り懸念 |
6月7日(金) | 米雇用統計 | サプライズ内容で大きく変動する可能性あり |
5. ドル円チャート見通しと戦略:143円台での反発を狙え
現在、ドル円は143円付近で推移中。以下が短期的なポイントです。
- 142円前半がサポートゾーン
- 下値を掘っても142.40円~50円あたりで反発の可能性
- 上値の戻り目標は144円前後
- 三角持ち合い+RCI反転サインあり
また、**「週初はリスクオン→週末はリスクオフ」**というパターンになりやすいと予想されています。つまり、週前半に買って、週末は利確しておく戦略が有効です。
6. 今週の戦略まとめ:逆張り+ポジション傾きに注目
基本戦略:
- 経済指標前のドル売り=買いのチャンス
- 悪材料が出尽くしても下がらない=買いサイン
- 「みんなが売ってる」時こそ逆を突く
ポジションとオーダーの傾き:
- 現在、売り買いポジションは拮抗気味
- ただし戻り売り注文が多く、上昇時には売り方の踏み上げが期待
7. トレーダー向けツール紹介:オーダーブックを活用せよ
動画内ではライオンFXのオーダーブックが紹介されています。特に以下の情報がトレードの判断に役立ちます。
- 逆指値の位置(損切りポイント)
- 売り・買いの注文比率
- オーダーの集中ポイント
これを活用して「相手の嫌がる位置」を読むことが、勝率向上に直結します。
まとめ:ドル円はタコトレード相場!柔軟な対応とポジション分析がカギ
- 米国デフォルト懸念は後退したが、政治リスクと関税リスクが継続
- 経済指標発表で相場はブレやすく、逆張りが有効
- テクニカル的にも、142円~144円のレンジ内での反発を狙う動きが有力
- 「TACOトレード(関税→下落→撤回→上昇)」に注意
今週のキーワードは「柔軟さ」と「逆張り思考」。ヒロピー氏のように、あえて市場と逆方向のポジションを取りつつも、損切りルールを守った戦略が求められます。
引き続き、ドル円の動向とともに、FRB、トランプ、経済指標に要注目です!
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